ちょっと前に「ムカッっとした話」で取り上げた企業に、訪問に行ってきました。
まぁここは「大人の対応」をしましたが、自分の主張もちゃんとしてきました。
っていうか、依頼してきた本人が体調不良で休みなんて・・・気合が足りん、まったく。
やる気ないのか、って言いたいです。(いや、心の中ではそのことを聞いたときは言っていましたが・・・)
前日に電話を入れ状況を聞いていたので、最初の聞き取りは簡単なものでした。
その上で本人と面談をしましたが・・・やはり15分という時間ではかなり限界があります。
もちろん面談後には彼の言いたかった主旨を伝えました。
と同時に、15分の限界と、支援者としての見解を伝えました。
自分たちが属する「支援機関」は、利用者のサポートが仕事です。
ですから支援依頼があれば支援は当然します。ただ、どこで支援をするかという問題があります。今回の話の中で出た「支援機関に呼び出して」ということですが、多くの支援機関(うちの場合は大きな括りでは「地域活動支援センター」ですが、ほとんどの場合は「障害者就労支援センター」になると思います)の場合、やはり一般企業と同じように土日がお休みになると思います。うちの場合は就労支援センターではないということと、市としての位置づけが「障害者の総合サポートを担う場所」とのことで通年会館をしていますが、もし支援機関に呼んで支援をするということになれば、土日が休みの支援機関であれば平日に休みを取って支援機関に出向かなければなりません。あるいは、職員が休日出勤をして対応にあたることになるでしょう。果たしてその方法は、支援機関の事情も考えてのことなのかな・・・と感じます。
また「支援機関に呼ばれる」というのは、取り方によっては「呼び出し」とも言えます。
障害を持つ本人たちにとって「呼び出しを受ける」というのは、繊細な人が捉えれば「ダメなことがあった」とも感じかねません。また熱心な保護者の場合は本人とともに保護者も同席し、保護者の前で支援を受けることになります。もし熱心な保護者の場合、そのこと(企業で課題となっていること)を聞いて自宅の中までトレーニングを考える保護者もありえます。そうなった時に、彼らの「逃げ口」はどこに求めればいいのでしょうか。せっかく憩いの場になる自宅が、本人にとって「休まらない場所」になってしまったら、それは本人にとってどうなのか、と思います。
同様に「本人の休み時間中に支援をして欲しい」というのも、彼らの休憩時間を侵犯して支援することにもなります。企業としては仕事の影響のない時間でいいかもしれませんが、休憩時間である彼らのことは考えているのでしょうか。また同僚の目が気になる利用者の場合、休み時間に支援機関の人間に呼ばれて個別で話をするということは、本人にとって非常に周囲の目が気になる部分でもあるでしょう。ただですら支援機関の人間が職場に来るということは周囲の目が気になると思いますが、休み時間にやればそれはなおのことではないか、と思います。
15分という時間も、限界があります。
これは支援者側の力量不足でもあるかもしれませんが、しっかりと本人の話を聞いて丁寧に拾ってサポートをするのに、15分ですべてを行うというのは、かなり厳しい部分があります。特に自分の気持ちや考えをうまく表現することが苦手な人にとっては、15分の中で自分の気持ちを表現するのはあまりにも短い時間です。普通の人でも15分の面接ですべてを見抜くのは難しく、それは就職面接の場面を想像すればその難しさを考えるのは容易なことです。
もちろん「企業の事情」も十分にわかります。
株式会社としての企業体であれば利潤を追求していくのは当然のことであり、それが仮に障害者を雇用していてもその手を緩めることをしないのは承知です。ですが、その部分を承知の上で「特例子会社」として位置付けて雇用をしているのであれば、やはり一方で「福祉的な視点」というものを備えてほしいところがあります。何でもかんでも支援機関がやるというのではなく、企業独自で福祉的知識を持った人材の採用・人材の活用をしていくことも企業体としては必要なことなのかな、と思います。要は「企業だから」という理由だけで業務外のことは業務の外でやって欲しいというのは、考え直して欲しいです。彼らが安定して働くことができるようにサポートをするのも企業の役目であり、私たちは一緒に支援をしていくのであります。極端な言い方をすれば、サポートについて丸投げをされてしまっては、私たちにも限界があります。彼らのことを一番近くで見ているのは企業であるわけですから、その企業が手を引いてしまったら誰がサポートをしていくのか・・・たまたま今その職場で働いている人は何らかの支援機関が後方についていますが、支援機関なき人の場合はどうするのでしょうか。
ですから、すべてを企業に押し付けるつもりはありません。
私たちのスタンスとしては「ともに支えていく」のであり、支援機関と企業が一体となってサポートしていくところにあります。企業内で解決が難しいときは、専門知識を持ったスタッフがその解決に力をふるいます。ですから、改めて「障害者を雇用する」ことの意味・あり方を考えていただければと思います。
これが、私たちの考えです。