アマゾンにおける不気味な書物の値付け(その5) | リトル・プーリームのプラスティック・スリル・ブログ

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テレビの低級化に抗し、マジで音楽を憂い、予言蔓延する世に悩み、
焦り多き家庭に困り、後悔伴う仕事に苦しみ、レーザー的に精密な
日本語の駆使に迷う中年男の見込み違いとニガリきった日々のアレコレ。


モーリス・ブランショ。
読みきったことはないが、かなり好きだ。


『来るべき書物』(ちくま学芸文庫、2000円)ってのを買ってみた。
2013年1月発行。
新しいコイツを、奮発して買ってみた。


もともと45年前の1968年に単行本が出ており、それが改訳改版された89年バージョンがあって、その文庫版である。


しかし、再・改訳はない。文庫解説もない。

そういう意味じゃあ、そっけない商法だ。


粟津則雄、85歳。もはや筆を執れないのか?
と、おもいきや、近年も新著を出し続けているようだ。


かつて1997年には、1971年刊行の『ヴァン・ゴッホ』(アントナン・アルトー)を文庫化する際、ちくま学芸文庫(定価880円)に、粟津は文庫版解説を付けていた。
が、それをやっていない……


なにも言うまい。


***


しかし、文庫1冊で2000円とは、限界なんじゃないか?さすがに。


とはいえ、

あの大ヒットした『カラマーゾフの兄弟』(光文社古典新訳文庫)など、全5巻で、しめて定価4200円。


文庫を読むのも、けっこう金がかかる。


あるいは捨てたくなるような900円ぐらいの新書(バカ高い雑誌まがいの商品)の2、3冊に比べりゃ、なんの問題もない。
そういう意味じゃあ、2000円の文庫もアリなのだ。


***


ところで、amazon.comに巣食う不気味な人間たちがオレには気にかかる。


"TOTALPACK"なる出品者が、この『来るべき書物』(ちくま学芸文庫、2000円)の古本を、2980円で売っているようだ。
なぜ、新品以上の値段で?


以前、ブログにも書いたが、『すべてはモテるためである』という新品で手に入る文庫本を、定価の2倍以上で売っている連中がおり、いや「連中」ではなかった……
同一人物だったから、驚くとともにゲンナリさせられたものだ。


そして、このTOTALPACKも、それらと同一出品者なのである。

それぞれ名前は違う(分身の術?)のだが、
皆、住所が大阪府泉大津市若宮町だから、間違いない。