4月1日になると、一斉に、入社式の模様が”ニュース”で流されるが、そんなものに「ニュース」価値があるのか?たんに、規定のことが、規定どおりに、執り行われただけではないのか?
まさか入社式で、暴れる若者がいるわけでもなく、社長がトンデモないことをするでもなく、刺激を欠いた退屈な映像で終わる。
まあ数年ぶりの入社式(日本航空)や、外国人だらけの入社式(ローソン)なら、経済ニュースとしての「価値」はあるだろう、が、例の事件もどき(ニセ事件)つまり『訓練』の報道とイイ勝負で、どこかジャーナリズム精神の劣化を感じさせるニュースの“水増し”に、困惑させられた。
なかでも今年、奇怪だったのは、都庁の入庁式が、「入都」と称され、猪瀬知事が「入都おめでとう」と述べていたシーン。武士が都(みやこ)に乱入したかの如き滑稽さを帯びた言い回し……
県なら「入県」、北海道なら「入道」か(笑)?
そんなことは聞いたことが無いが、ますます日本史めいてくる。
はたして「入都」は、いつから誰が使い出した表現なのか、とおもい、いろいろ検索してみた結果、どうも2007年あたりのようだ。
確定的ではないが、石原慎太郎(1999-2012在職)がやりだした可能性が高い。
ところで、バレンタイン・デーやクリスマスの導入には熱心なこの国だが、エイプリル・フールの導入には臆病な様子。
カネにならないという判断もあるにせよ、小さなことで萎縮する国民性の一端なのだろう。
つまらない日々が永久に続く、とりたてて事件の起こらない、平和なお国柄であるのはいかんともしがたいが、そのつまらない日々を無理にでも活性化するために、バレンタイン・デーやクリスマスが、ますます過剰な“前倒し”に深く深く侵され、ほかにも、3月末から母の日ギフトの予約を盛んに募るという状況もある。
(追記:……と書いたとたんに、母の日ギフト宣伝部員の連中が次々とオレのブログに「ペタ」をつける荒業は、笑止千万、噴飯モノで、「母の日ギフト」はまだ早し!と論じるオレの意向を踏みにじる商魂逞しい「ペタ」部員の機械的奇怪さに、かなり呆れさせてもらった)
ともあれ、貴重な「今」に思いを致さず、予定や訓練にばかり神経を研ぎ澄ますというのは、かなり不健全だ。
つまり、何が起こるか分かりきった事を無批判に薄ぼんやりと期待するバカみたいな状況が支配的になっている中、あくまで何が起こるか分からないことを期待する、という精神的健全さをオレは心がけたいのである。