いやはや、
なんか、本を良く買うので、
何百冊と積もり、
山となり、
ときには崩れ、
しかし、整理すると、「この本はこのあたり、あの本はあのあたり、よしOK」
といった精密な地理的記憶が、一挙に破壊されてしまい、
好ましくない、のであって、
だから、本を整理してはならない、という信念がある。
俺なりのね。
……
だがともかく、目下、
不本意ながら、整理・処分の必要に迫られ、「捨てる」作業を進めている。
AKB48で有名に、さらに輪をかけて有名になった、
秋元康(秋本康ではない)の書いた、数々の恋愛関連エッセイ
というのが書店の一角を占めているが、
まあ、黙殺してきた。
無視というか、無価値という判断で。
しかしながら、俺も本を良く買うので、
たまに(それ目当てではなく、ついでに)買ってしまい、そして、
『恋の知恵本』(挿絵・辛酸なめ子)が手もとにあるので開く。
海竜社という出版社は、珍しい。
パラパラめくるのには楽しいが、じっくり読むとまるで馬鹿馬鹿しい。
あくまで「じっくり」読むと、ね…
たとえば19ページ付近に、
「みんなが欲しいものを、真っ先に取るという行動を人は許さない」
「社会性がないということは、敵を作りやすいし、まわりの協力も得にくくなります」
まあなるほど、と思う。
が、82ページには、
「本当に自分が欲しいものを、まわりの目なんか気にせず食べられる。そういう女性が最終的に幸せになれる人なんですね。」
ん…なんじゃこれは。
いやね、パラパラと、この82ページだけを、目に留めて読むぶんには、なるほどと思うかもしれない。
しかし全体の主張というものを、「流れ」を踏まえて把握するときには、
これどういうこと!?矛盾だろ!と不信感を抱かされるわけで、
その後はその人の書いた本など読まなくなる。
(あるいは、心かき乱されて、さらにどうすればいいか、迷いを深め、ますます著者に依存することもありえますがね…)
整合性に問題ある頭脳の持ち主という評価が下るわけだ。
(とろろどころ拾い読みするぶんには、お気楽な時間つぶしにはなるのだが……)
「捨てる」作業のヒトコマである。