「はじめの養生」養生訓より
古語に「終わりをつつしむことは始においてせよ」。万事、はじめに注意すれば後で悔いない。養生の道はとくにそうである。貝原益軒「養生訓」より病気になってしまうと、心憂身苦におちいる。そのうえに医者を招き、薬の飲み、鍼・灸をし、酒をやめ、減食し、いろいろな心痛が生じ病気の治療をする。が、そうするよりは、最初に内欲押さえて外邪を防ぐと病気にはならないはずだ。であれば薬を飲むことなく、鍼灸も必要なく、心身の苦痛もない。最初のあいだに自制することは少しの心づかいであるかもしれないけれども、のちに苦痛 をひき起こさないという点からみると、大きな効果ということができよう。後になって薬や鍼灸を用い、酒食を我慢するのは苦しみ多くして益が少ない。もちろんそうとも言えるが、養生すれば治る道も用意されているのです。