UFC204 マイケル・ビスピン VS ダン・ヘンダーソン | UFC好きやねん!!  (UFC試合結果&試合レポート&ニュースブログ)

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UFC204

日時:2016年10月8日(日本時間:9日)
場所:イギリス・マンチェスター

 

<ミドル級タイトルマッチ/5分5R>
マイケル・ビスピン(英国/王者)
(判定:3-0/48-47, 48-47, 49-46)
×ダン・ヘンダーソン(米国/挑戦者)

 

 

(↑左:ダン・ヘンダーソン 右:マイケル・ビスピン)

 

 

 

【選手紹介】

 

マイケル・ビスピン・・・イギリス・マンチェスター出身。37歳。185㎝.84㎏。UFCミドル級王者。MMA戦績30勝7敗。過去15戦で11勝、4連勝中。2016年10月UFC199で当時の王者ルーク・ロックホールドを1Rノックアウトし、念願のUFCミドル級王座戴冠。今回が初防衛戦。バックバーンはキックボクシングと柔術。ニックネームは“ザ・カウント”。

 

 

ダン・ヘンダーソン・・・アメリカ・カリフォルニア州出身。46歳。180㎝.84㎏。UFCミドル級13位。MMA戦績32勝14敗。レスリングで輝かしい実績を誇る。PRIDEミドル級とウェルター級の元王者、UFC17ミドル級トーナメント優勝、リングス・キング・オブ・キングズ優勝、Strikeforce元ライトヘビー級王者。ニックネームは“ヘンドー”

 

 

 

 

 

 

【試合内容】

 

1R

 

プレッシャーをかけるのは王者ビスピン。ダンヘンは左ローやタックルのフェイントを交えながら必殺の右ストレートを狙う。ラウンド後半そのダンヘンの右がクリーンヒットしてビスピンがダウン!追撃のパンチとヒジでフィニッシュを狙うダンヘン。大ピンチを迎えたビスピンはなんとか立ち上がりピンチを脱出。1ラウンドはダンヘン。ビスピンは左目の下をカット、「いいの喰らっちまったぜ!」とばかりに舌を出す。

 

 

 

2R

 

前に出るビスピンは、パンチのコンビネーションと、ロー、ミドル、ハイ、ヒザと様々な種類の蹴りを繰り出しダンヘンを追い込む。それでもダンヘンは1Rに続きまたも右拳を当てると、トップポジションから攻め込む。そのままダンヘンがトップをキープして2R終了。このラウンドは優勢だった時間の長さでビスピンか。ダウンを奪ったダンヘンにつけるジャッジがいてもおかしくはない。

 

 

 

3R

 

このラウンドはビスピンがプレッシャーをかけ続けた上に、キック&パンチの手数、着弾数ともに上回りポイントを取った。ビスピンの左右のローキックが効いていた。ダンヘンは手数が極端に減り、時折得意の右を振り回すもヒットはしなかった。

 

 

 

4R

 

前ラウンドよりも積極性が増したダンヘン。ビスピンのローブローで試合が中断。しっかり休んでから再開後も手数でダンヘンが勝っていたように感じる。ビスピンはここまでの4ラウンドで一番静かなラウンドだった。最終ラウンドのためにスタミナを温存したか。

 

 

 

5R

 

ラウンド序盤からアグレッシブなのはダンヘン。ビスピンは試合の前半ほど前には出れない。両者疲れが見える中で打撃を繰り出していく。ダンヘンがテイクダウンを奪う。ビスピンはすぐに立ち上がりスタンドへ。ダンヘンがもう一度タックルにいくもビスピンが切る。そのままスタンドの攻防で試合終了。

 

 

 

判定

 

48-47, 48-47, 49-46の3-0で勝者!マイケル・ビスピン!王座初防衛に成功!

 

 

 

 

 

 

【ワイの感想】

 

 

ダンヘンの呼び名で知られるダン・ヘンダーソン。彼はこの試合が現役最後の試合だと語っていた。最後の試合がタイトルマッチとはスゴいことだぜ。もし勝ってチャンピオンとして引退とかなったら『映画みたいでカッコイイやん』とか、『いやいや防衛戦できませんやん』とか、ワイの中でもいろんな思いがありながらこの試合を迎えた。

 

 

ダンヘンは古くは前田日明が創設したリングスのマットに上がり、日本の総合格闘技最盛期にPRIDEで大活躍。そしてUFCでも印象的な試合を数多く残してきた人気と強さを兼ね備えた大ベテランのファイターである。

 

 

この46歳のレジェンドの数ある試合の中でもトップクラスのインパクトを誇る試合が、UFC100(2009年7月ラスベガス)で行われたマイケル・ビスピン戦。この試合でダンヘンは必殺のHボムでビスピンをダウンさせると、失神状態のビスピンに対し体ごと飛びこんでのエルボーを顔面にぶち込んでのノックアウト。

 

 

この試合のノックアウトシーンはダンヘンの煽りVTRでは必ずと言っていいほど出てくる名シーンとして語り継がれている。その時の相手であるマイケル・ビスピンとの再戦。しかも今回はビスピンがミドル級王者でダンヘンが挑戦者という立場。因縁ありで両者の様々な思いを考えると面白いぜ。

 

 

試合はなかなかの激闘で難しい判定だった。ダンヘンは1RにあわやTKO勝ちかというシーンを作り出したし、5R中少なくとも3Rはダンヘンが取っていたようにも感じた。顔だけ見てもビスピンの顔は腫れまくっていて傷だらけだった。ジャッジはビスピンのプレッシャーと手数を評価したんだろう。地元マンチェスターということもあったかもしれない。

 

 

ただビスピンも良くやった。追い込まれながらもリカバリーしたし、試合前半はずっと前に出ていた。何よりビスピンは気持ちが前面に出るところが良い。この結果にケチをつける気はない。ビスピンには初防衛おめでとうと言いたい。

 

 

ビスピンは試合後にダンヘンに対し尊敬の意を表した。試合前のヤンチャなトークと、真面目な一面のギャップもビスピンの魅力。地元で初防衛を果たした彼の次の相手は誰になるのか。誰が出てきても大変な試合になるだろう。ビスピンにはダンヘンの魂を受け継いでがんばってもらいたいぜ。

 

 

そしてダンヘン。この試合のジャッジにはやはり疑問を感じていたようだけど、『自分がこのキャリアで達成してきたことに満足している。多くのことを成し遂げたと思っている』とコメント。まさにおっしゃる通りでございます。

 

 

ダン・ヘンダーソン様、長きに渡り熱いファイトを見せてくれてホンマありがとうございます。あなたが残してくれた勇姿は我々UFC好きの間で今後も語り継がれていくでしょう。おつかれさまでした。次のステージでもがんばってください。そしていつかまた日本に来てください(^人^)