転職コンサルタントの独り言


大不況のいま、中高年の再就職の厳しさは中途半端ではない。

いま中途募集をしている企業のほとんどは、不況を若手採用のチャンスと考え、30歳前後位までの年齢層をターゲットにしているのだから、いくら40代50代の中高年が一生懸命、履歴書を作って企業へ応募しても「その年齢では…」「もう少し若い人を…」と門前払いとなる。

企業が雇ってくれないのなら、いっそ独立してでも自らの仕事を作り出さねばと考えるのは当然であり、こうした中高年の自立意欲を行政は積極的に支援すべきである。そのために、ハローワークでは失業者のための独立支援制度が用意されている。

ところがこの制度、いざ失業してから会社を設立しようとすると、いろいろな問題にぶつかる。先ず、「起業」は「再就職活動」と見なされないから失業保険がもらえない。これは当事者にとって大きな問題である。

どんな会社でも個人起業の場合、顧客開拓など営業せねばならないし、創業当初は無給で仕事をしなければならない。すぐに収入ができるわけではないから、ある程度の期間は貯金からの支出を覚悟する。

そうすると、あまり蓄えのない中高年は「それなら失業給付を全部もらいきってから会社を作ったほうが得」ということにもなり、起業そのものを遅らせるなど、早期の積極的な独立意欲を低下させる。

また、独立支援条件の中に、人材を継続で半年以上雇い、雇用保険を支払えば、開業のための資金の一部を支援を受けられるという制度があるが、起業まもなく利益も出ていないのに人を雇うことなど出来るだろうか?

一般の人が起業する場合、先ず一人で何とか会社を立ち上げ、軌道に乗せてから人を雇うというのが順番かと思うが、行政の考えるルールは、 最初から人を雇わないと支援が受けられない仕組みであり、相当の自己資金とゆとりが無ければ、資金援助を受けられないというジレンマで諦める人々も多い。

国の独立起業支援は、個人起業家が直面するであろう不安や常識を反映せず、助けを求めている中高年にとって非常に厳しいルールで運営されている。



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