今回は山陽新幹線の指定席料金で疑問に思ったことと、もしかしたらの格差解消案を挙げていこう。

新幹線A指定:のぞみ,みずほ,さくら

 現在は速達性などの観点から、のぞみ,みずほの指定席料金を少々高価格に設定している。しかしながら『みずほ』はともかく、山陽新幹線内では座席が大きく速達性もほぼ変わらない『さくら』がそうならないのは不公平かもしれないと…。

 加えてJR西日本も収益性を強化したいという狙いがあるはず。そこでいっそ、『さくら』も料金を統一ということ。これで山陽新幹線内で安価ながら座席の少なかった『さくら』から、本数と座席の多い『のぞみ』へ分散させることが可能に少しはなる。

 もっとも『ジャパンレールパス』の対応が少々変わってくることだろう。現状はのぞみ,みずほが単体で利用できず、『さくら』は利用可能となっている。おそらくは価格改定後も対処は同じになるのかもしれない。


新幹線B指定:ひかり,こだま,つばめ,さくら(九州内完結および臨時5列),みずほ(九州内完結および臨時5列)

 現在はのぞみ,みずほ以外の指定席料金が基準となる。先述したように山陽新幹線内で『さくら』の料金を"格上げ"させようとしたが、他はひとまずそのままとした。というのも一部例外を除きひかり,こだまは区間利用に特化しており、速達性があまり問われないため。

 さらに2023年末以降、最繁忙期は『のぞみ』の自由席が設定されない。このためみずほ,さくらも、最繁忙期などに自由席のない便が設定される可能性を考えた。その場合は同じ普通車指定席で、同一料金ながら格差が生じてしまう。これを理由に、N700系8両編成による臨時『のぞみ』が設定できなくなった。

 そこで自由席車両を指定席とする便は、山陽新幹線内でみずほ,さくらの自由席車両も安価な指定席料金としたい。一方で九州新幹線内は速達性が限定されることから、指定席料金に格差が生じない。また『ジャパンレールパス』では単体で『みずほ』が利用できないことから、そちらについては維持されるものと思われる。

 そうすると…、自由席車両の全席指定措置は山陽新幹線までだろう。あとは途中区間のみ指定席扱いとなる列車がそもそも設定可能なのかという、新幹線のシステムだ。
(おわり)