2024年11月6日(水)午前9時 北海道室蘭市/東室蘭駅
8.東室蘭9:06発→室蘭9:17着 普通4454M/室蘭行き クハ737-13
薄桜色のアルミ車体を持つ737系は2両編成で、2ドアの車内はオールロングシート。優先席のオレンジ色モケットは733系と同様ながら、通常席に紫色系のモケットを採用したため異なる印象。また中央部には多目的に使用できるよう、座席のないスペースが設けられている。
乗客数もある程度限られることからクロスシートをとも思ったのは、別の話にしよう。ワンマン扱いで最前部のドアしか扱われなくなるためか、前方車両はなかなか混雑。ここからの無人駅でドアの開かない後方車両は空きが多くなっている。
室蘭への支線は工業地帯を複線電化で進んでいくものの、特急が特急でないために線形もよろしくない。速度があまり上がっていかないほか、下からよく揺れるのだ。付近は国道36号バイパスとして、無料の"都市高速"が通っている。
母恋もなんてことのない、木造駅舎の残るローカルな駅だろう。そんな母恋といえば『母恋めし』も有名だ。数が少ないようなので、確実に頂くならば予約しておきたいところ。
東室蘭から11分、札幌からは合わせて107分。室蘭本線の"室蘭支線"へ進んだ終着駅、室蘭に到着。この10月より無人駅となったため、最前部のドアしか扱われない。乗ってきた737系はそのまま折り返すようだが、一旦ドアが閉まる。
室蘭は1面2線式のホームでまとまっている。現状では本数も多くないので、これだけあれば十分だ。
ここから先に線路は続かない。ホームから改札、駅舎へはスロープ状の通路を進むこととなる。
改札はラッチや通路が残るのみで、自動改札もないためそのまま通過。無人化によって窓口もカーテンが閉められたまま、すっかり持て余している。券売機は無人化を補完するよう、対話対応可能な指定席用となった。
改札上にある発車案内はLEDビジョンのようなモノとなり、時刻表のほかホームの様子をも映し出されている。これは他の駅で見られず、無人化された主要駅らしいモノといえばそれまでかと…?
待合所は円形で市民ホールのエントランスみたく広々としており、高い吹き抜けや大窓から自然光を取り入れられて明るい。他はベンチが少々あるぐらいで美しくも殺風景な印象を覚える。このスペースを用いて、ちょっとしたイベントを開くことはできそうだ。
主要な都市だけあって駅前へ出ると、周辺は建物がそれなりに見られる。目に入る範囲内ではドラッグストアがあるので、とりあえずモノには困らないだろう。駅前から出るバスは周辺各地のほか、札幌への直通もあるようだ。
駅舎は円筒状の外観を有して、まさしく市民ホールらしい。現在の駅舎は1997年に移転されたものらしく、それまでの旧駅舎は室蘭市が観光協会として引き続き活用されているという。
では通路を経て、ホームへ戻ろう。比較的近年の整備とあって近代的であり、窓も大きく日中は自然光が入って柔らかい。
9.室蘭9:45発→東室蘭9:57着 普通431M/千歳行き クモハ737-13
ということで折り返しなので、乗ってきた同じ737系の2両編成となる。復路は電動車が後方となり、空席が多いまま発車。ひとまずは東室蘭まで乗っていこう。
後に調べれば母恋は売店を有する関係で、簡易委託駅として扱われていた。母恋のような木造駅舎がある駅も、見られるうちに見ておきたい…。
御崎で"みさき"と読む。こちらの駅舎は母恋と異なる洋風な外観を持ち、実態は待合室のみの無人駅らしい。
室蘭の"都市高速"こと、室蘭新道と並走し離れていく室蘭支線。室蘭新道は国道36号バイパスとして、かなり早い時期には開通していた。
とりあえず室蘭から12分で東室蘭へ。同じ市内にして室蘭と東室蘭では、交通の要所という土地柄からか文化など少々違っているらしい。ここから特急という手があるものの…、実のところ6分で階段を介するため少々まずい。
(つづく)