2024年10月31日(木)午後4時8分 愛知県一宮市/観音寺駅


 今回は諸事情からホームを移動させ、駅舎ごと新しく造り替えられた観音寺駅(名鉄尾西線/一宮市)を見ていこう。地上に駅設備を有する構成はそのままながら、印象は大きく変えている。


 旧駅舎と旧ホームは、単線を挟んだ反対側に有していた。この旧駅舎は無人駅システム導入時に完成したモノで、築年数は20年に満たなかった。


 新しく完成した駅設備はこれまでとやや異なり、外からは階段やスロープを上がってから改札へ進むというものとなる。自動改札機上にLED式の案内装置はなく、案内は液晶画面が担っている。


 自動改札は幅広い遠隔対応タイプとICカード専用、合わせて2通路となる。新しく完成した駅設備となるため、券売機や精算機は当然のように最新式となる。


 単線にあるホームは片面のみであり、2024年10月末時点では旧ホームも残っていることから両面にあるよう見えてしまう。新しいホームも妙に広く見られ、不自然な印象は否めない。


 駅名標は新調されつつ、単線であることから構成は変わらず両方向に駅番号の記載がある。


 名鉄一宮方向を見ると、今回の件に至った要因がわかることだろう。尾西線では高架工事が進められることとなり、ひとまず駅設備を移動させたのだ。今後は旧駅設備を解体して、用地にするものと思われる。


 津島方向は右にカーブしており、やはり見れば工事など用地が確保されていた。線路を現在から、ホームを縮小するように移動させるのかもしれない。


 さて観音寺から名鉄一宮に来れば、名古屋本線岐阜方向に回送が入ってきたようだ。見たところ急行/一宮とあり、到着後に折り返すのでなく回送するらしい。そのまましばらく過ごしていると、3番線へ折り返して入ってきた。


 名鉄一宮は名鉄の駅として珍しく、10両編成に対応している。通常は8両が最長となるため過剰ながら、6両と4両を縦列させておくのには活用されているらしい。


 自動改札機専用の出入口となった南口がある。こちらは当然のように無人化されており、精算機などは最新式となった。改札機は幅広い遠隔対応タイプのほかに、通常タイプとICカード専用。合わせて3通路となる。改札の外はダイソーが構えていた。


 南口はガード下にひっそりと佇んでいる様相を見せた。どうやらこちらからも名鉄百貨店一宮店へ入ることができたようだが、閉業後は示すものが何もないため殺風景なものに…。


 名鉄一宮は名鉄でも有数の主要な駅であり、中央口は有人窓口や券売機の数などそれらしい風格を感じさせた。一方で自動改札はICカード専用が多数を占めるなど、時代の変化をも感じさせる。
(おわり)