雨の降った日。靴下が濡れて裸足で過ごす間、私(あいちゃん)はその感覚が落ち着かなかった。朝に比べて"仕上がった"のか、足の感度も増しているらしい。私と仲の良い2人(さくら,ひろっち)も見慣れない裸足姿を見せており、新鮮だった。
できることなら裸足のまま、どこへでも動き回りたい。とはいえ、やはり人の視線は気になってしまう。何せかわいくないはずの、大きな私の足。靴も靴下も履かない裸足など、表で見せられるものではない。
そういえば、学校から家の途中に公園はある。水飲み場があれば、足洗い場もある。ならばと…、もう止められなかった。雨の降った日に公園へ来れば、そう人もいない。
…大丈夫。
靴を脱ぎ、靴下を履いていない足を露にする。1日過ごしたこともあって、汗ばんだ匂いがいつもより感じられた。そんな素足は、赤みを差した部分がより鮮明に。特に裏はよりコントラストがはっきりしてそそられる。
裸足のまま地面に触れると、伝わるのはなんともいえないような感触。ちょっとくすぐったいのやら、冷たくて気持ちいいのか。動いているうち、その足裏は汚れていく。さくらにきれいな足をしてるといわれて、余計に意識する。なんか、たまらない…!
また足の裏を見る。今度は砂にぬかるみに、汚れたところ…。対して土踏まずはあまり汚れず、赤くなっていなかったこともあってより色白に。すごく、興奮した。
さあ、あまり遅くなってもいけない。ふと我に返った後、足洗い場で汚れた足を洗い、あえて湿ったままの靴下を履く。そのまま靴を履いて帰るのだが、やはり締め付けられる感覚がする。中身も蒸れていることだろう。
帰ってからは玄関で早々に靴下を脱ぎ、すっかり"仕上がった"裸足裏を見る。全体的に柔らかく、赤くなったところはより赤く。土踏まずは白いままでコントラストがはっきりしていた。汗ばんだ匂いはさらに強い。
いつもと違って靴下のない、いつもと同じはずのひろっちはなんだか色っぽかったこと。これまで大きいだけだった私の素足も、さくらにきれいだと言われたこと。そしてそのまま裸足で公園を歩き回った感覚。もはや完全に、私は裸足の虜だ。
翌日は雨もなく、いつものように誰もが靴下を履いている。もちろん私も、さくらとひろっちも…。何一つ変わらない光景が学校内にあった。それからというもの、特に変わったことはないはずだ。
しかし何か落ち着かない。あの感覚もそうだし、あの日見られた"あの中身"も気になって仕方ない。気づけばいつもの他愛もない時間も、足元ばかり見ていたり。
ひろ「何…。足って、そんなに気になるか?」
あい「いや…、なんか。」
まさしくあの日以来、落ち着かないことを見透かされたかのような発言だった。もはや平静は装えない。
あい「…見せてほしい。」
とうとう本音が出てしまった。もっともここは学校で、人の視線もある。ひろっちとさくらが裸足になる必要のないところで靴下を脱ぐとは思えないし、私もそうだ。
さく「そういやこの辺って、公園とかあった?」
見透かされたような、その一言で思い付く。水飲み場と足洗い場のある公園なら、何とかなるかもしれない。帰り道にある公園だ…。
あい「じゃあ、終わってからにする。」
(つづく)