2013年7月13日(土)午後2時20分 岐阜県本巣市/本巣駅


3.モレラ岐阜13:58発→樽見14:44着 普通21/樽見行き ハイモ295-516
 本巣で乗り換えるのは"通常色"とされる、水色系の塗装をまとった車両。行先表示がLED式となっており、新しい車両とわかる。長良川鉄道に登場したナガラ500もほぼ"同期"であり、同形状の車体とオールロングシートを持つ。


 車内は天井周りがより電車に近くなり、座席の色は薄い青となる。窓は固定式が多くなり、その窓枠も実際簡素な感がしないものとなった。


 しっかり座った後、本巣を発車していく。次の織部は道の駅『織部の里もとす』に併設されたようなもので、ホーム形状などが比較的新しい。
めぐみ「…いい?」
ももか「何がよ?」
めぐみ「また昔になるけど…。」


 ここから国道157号と並走しながら山の中に入る。実のところ、2000年に一度だけ『NEOキャンピングパーク』に家族で来たことがあるという話。当時の国道は建設中だった道の駅から先、しばらく走ると時折狭い道を通っていた。
めぐみ「なんか…、国道っぽくなくって。」
なぎさ「国道らしさって何だよ?」

 2013年現在は調べたところ、樽見から先にある"かの有名な箇所"までは改良が進んでいるという。その結果国道157号は国道らしくなり、ほとんどが2車線(片側1車線対面通行)となっているようだ。そして2019年、原付で樽見から岐阜まで走行した。


 並行するこちらも、あっという間に山間部の路線へと変わっていく。カーブも多くあり、最高速度は65km/h程度と低めらしい。


 根尾川とも沿い、その景色の変化も時折楽しむことができるが…。
なぎさ「別に帰りでもいいだろ。」
めぐみ「帰り…、寝ないかな?」


 木知原の近くに設けられた"国道最後のコンビニ"を横目にまだまだ進む。実のところ谷汲口でバスに乗り換えて、旧名鉄谷汲駅を見に行くルートもあるにはあった…。
さくら「…それまだ間に合うんじゃない?」
なぎさ「まだお金払ってないわけだし…。」
さくら「…決めるなら今だよ。」


 谷汲口では駅のすぐ横にバスが停まっていたものの、結局乗り続ける。
ももか「別に行けばよかったじゃないのよ。」
めぐみ「だってせっかくだし…」
さくら「まず全部乗ってからじゃない?」
なぎさ「まあ…、そういうのもあるよな。外暑いし…。」


 まあまたの機会にということで…。神海ですれ違うは、新型車ハイモ330を使った貸切列車。ハイモ330はその後、3両まで増やしている。
さくら「なんだろうね?」


 ここからは第3セクター転換後に開業した区間となり、終点まで単線のまま進むこととなる。景色は時折田園風景をのぞかせるも、山間部らしさが続く。
めぐみ「こういう景色…、好きだけど何ていえばいい?」
なぎさ「…さあ?」


 夏のこの時期、沿線は緑豊かな色を見せている。秋には色づいて紅葉が広がり、冬は白い雪が降り積もるのだろうか…?


 この樽見線は根尾川を何度も渡る。上流部に向かって変化していく景色も、樽見鉄道の見どころ。
めぐみ「…国道に駅って、看板があったのかな?」
ももか「…ちょっと何言ってるか。」


 鍋原からは根尾川温泉の看板が見られる。効能は何かと物々しく、改めて調べなおす必要はあることだろう。
さくら「アレ、いいの…?」
めぐみ「私フェイスブックなんかやりたくもないし。」
ももか「アンタのそれじゃ無理よ、またガムテープで直してさ。」


 今回の写真も基本的に"6年目のガラケー"で撮影している。根尾川を幾度となく渡るハイモ295。なお"スマートな端末"に切り替えたのは2014年であり、2019年からは2代目に移行し2024年現在へ至る。


 山に雲がかかる光景も好きなもの。雨がどうも降ってくるようだ。
なぎさ「…谷汲やめてよかったんだよな?」
めぐみ「まあ、全部乗ってからかなって…。」


 これまで"まず乗りつぶしてから攻める"方法でやってきたのだから仕方ない。樽見線で新たに開業した駅は大小問わずログハウス調の待合室が多い。
ももか「絶対それよ。正月もだけど、最近アンタそっち向かってるじゃない?」


 水鳥の近くにある、根尾谷地震断層観察館も気になるもの。今回の場合は時間の制約があること。2200円(当時)の1日フリー券を持っておらず、費用がかさんでしまうので通過。さああと1駅だ。

 途中乗り換えを入れて46分、終着駅樽見に到着。モレラ岐阜からの運賃は間違いなく650円(当時)。
なぎさ「また暑いな…。」


 樽見駅は列車交換が可能なように見え、ここから先を見てもまだ続いていたかのような造りをしている。以前客車列車が走っており、その機関車を機回しする必要があったためであろう。


 ここまで乗ってきた車両に、折り返しでまた乗ることになる。"315"と比べると車体が2m長くその分の窓はないが、トイレがあるわけではない。


 待合所『うすずみふれあいプラザ』入ってみよう。ここも例外でなく木造で、壁に周辺の観光案内などが張り出されている。ついでに2200円の1日フリー券ではうすずみ温泉にも入れるという。それもあってか、駅前に無料のバスが停まっている。


 駅前のこのモニュメントは何を表しているのだろうか…?
めぐみ「…わかんない。」


 淡墨桜への最寄となる樽見は、駅名票が示すとおり終着駅となる。この先は戦前に福井県を経て金沢市まで計画があったものの、戦後は本巣から先の建設工事が難航。第3セクター移行後にようやく樽見まで開業できたようだ。
(つづく)