管理者代理「2018年4月。18きっぷシーズンは終わっているので、近鉄から阪神へと乗り継いで行くこととしました。仮に"シーズン中"であればJRで大阪駅まで乗り継ぎ、別料金の阪神電車といったところでしょう。さて今回はいよいよ甲子園球場が姿を現、…すのでしょうか?」
 

 2018年4月14日(土)午前11時10分 奈良県生駒市/生駒駅


 奈良線では最主要駅となろう生駒。けいはんな線は路線構造からして異なっており、駅番号のC27も奈良線(A17)と合わせていない。これは直通する大阪地下鉄中央線に合わせたためであり、近鉄の中でも先行して付番されている。
もも「それはけいはんなじゃないでしょ。」
めぐ「…Gってなんだっけ?」


3.大和西大寺11:00発→甲子園11:58着 快速急行/神戸三宮行き 阪神1101
 程なくして長大な新生駒トンネルを通過し、抜けた先は大阪府。山裾の住宅地だが、進行方向右側は絶景が広がっていた。残念ながら左側であるため、景色を堪能できない。
もも「次に反省生かすことね。」


 やがて建物も多くなっていき、高架線路となった奈良線。布施で大阪線が下から入り込み、快速急行はそのまま通過。一部とはいえ特急が停車しているので、ある種逆転現象と言えば間違いなさそうか。この間、あまり速度は上がっていない様子。


 鶴橋では大和八木で別れた大阪線が合流し、乗り換えられるため多く乗車。一気に空きの多くなった大阪線急行とは対照的に、快速急行の車内はさらに混雑してきた。調べれば、急行は伊勢中川を先に出たものであった。
もも「作戦成功ってのなし。」
めぐ「…別にこれ目的じゃないし?」

 大阪上本町の次、近鉄日本橋でまあまあな降車客が見られる。近鉄難波線から阪神なんば線にかかる地下区間、快速急行は各駅に停車していく。
めぐ「…流していい?」
もも「…勝手にすれば?」

 大阪難波で少なからず乗客が入れ替わる。地下に位置するためか、始終発のある拠点駅にしては2面3線とコンパクトな構成。ここからは阪神なんば線となるため、駅番号は近鉄のA01だけでなくHS41も付けられている。


 西九条を前に地上へ出るも、ガラス張りの壁で景色が見られない。西九条からは阪神の快速急行として、再び通過運転を行う。自動放送は近鉄方式のまま引き続き用いられている。
もも「いい加減、タイミングとかじゃないわよね?」
めぐ「…それじゃ無理じゃない?」


 大きな川(淀川)を渡る阪神電車。狭いながらも、兵庫県との境目が分かりにくい大阪府。上空は再び、雲が多くなってくる。
もも「はいはい、例によって後から調べればとか入れなさい。」


 大物を通過し、ここからは初乗車となる区間。阪神の尼崎はJRから離れており、同一駅として扱わない。隣に山陽電鉄の車両を用いた直通特急が、快速急行の接続を待っていた。あちらも結構な混雑模様であり、先に発車することから乗り換え客が多い。

 下手に乗り換えても後々厄介なだけなので、空きの出てきた快速急行で引き続き向かう旅行班。駅番号については大阪難波(HS41)からカウントアップし、大物(HS08)からは梅田(HS01)を起点とする本線の番号となる。
さく「ただいま…。」
もも「あら、帰ってこられたじゃない。」


 ほぼ全線にわたって阪神高速が並走する阪神本線。平日日中と休日全時間帯、快速急行は武庫川にも停車する。とりあえず、チケット入手の苦労は無駄にならなくて済みそうだ。
さく「ってか、雨でもやるでしょ。ちょっとぐらいなら。」
なぎ「…降らないよな?」


 大和西大寺から58分。阪神甲子園球場の最寄り駅となる、甲子園に到着。神戸方向ホームが左右に分かれており、左側の降車用ホームから降りる。


 目的地、阪神甲子園球場は駅からすぐ近くの位置。付近を阪神高速や国道43号も通っており、それらに阻まれる格好を見せている。
めぐ「これはこれでいいかも。」
もも「いや…、実質壁でしょうに。」


 発車していく1000系。快速急行は近鉄で赤色表示だったところ、阪神では水色に変わる。降車用ホームの他は2面4線式という、比較的シンプルな構成。
さく「…思ったより大したことないね。」
もも「アンタらがどれだけの規模だと思ったのかわかんないけど。」


 自動改札も白い縦縞模様入りと、装飾からして"らしさ"を感じさせる。加えて2018年からはユニフォームと同様、黄色くラケットラインが加えられている。2022年からはラケットラインが廃止されたので、再変化があるかもしれない。
なぎ「また芸が細かいったら…。」

 近鉄と阪神は運賃をそれぞれ別で計算するため、近鉄名古屋からは合計2720円となる。ICカードの残額が足らなくなるため、先に1000円を追加したい。
さく「…貸してくれないかな?」
なぎ「1000円ぐらいあるだろ。」


 まずは改めていつものように、駅の姿を収めておきたい。新しい高架駅らしく、シンプルにしてモダンなデザイン。
めぐ「なんか…、イメージわかんないのよ。」
もも「アンタも何イメージしたか、わかんないっての。」


 先程抜けた改札は出口専用となっており、入ることができない。奥を見ると、もう1つ入口駅舎が佇んでいる。帰宅用経路として覚えておこう。
さく「あんまり役に立たなかったりして…。」
もも「ちょっと黙ってて。」


 ホーム中央部は大屋根が架かっており、見る限りではテント素材らしい。大屋根の下を道路が通っているがまだ周囲の整備は完了していないらしく、工場箇所も見られた。
さく「…次、いってください。」
なぎ「…早いな。」


 あとは広く取られた歩道を進むだけ。近年になって整備されたのか、これも新しい印象。高架道路の手前に、常設のグッズショップがある。途中のテントコーナーは、ファンクラブ用の各種ブースである。
(つづく)