今回は未完成なままだし"つなぎの回"になるだろうな…。

1-1.らくやんライナーからの発展

 2022年末から2度ほど、阪神電鉄は夜間帯に『らくやんライナー』を試験運行した。これは他社でも拡大しつつある着席保障のされたサービスとなり、車両は通常のロングシート主体で料金が200円。

 そこでこれを拡大して、近鉄特急の実質的な直通拡大ももくろんでみよう。


 現在の編成を1両だけ指定席にするべく、阪神と近鉄が共同で設計する。座席のベースは近鉄特急で採用された、ゆりかご型の最終形がいい。

 19メートル級3ドアへの統一はしないほうがいいかもしれない。もっともそうなれば座席数に差が生じて、それこそ近鉄の車両で余る2メートル分をどうするか。

 阪神は1000系の改良がベースとなりそう。それこそ既存の1000系を組み替えて、指定席を加えた特急専用編成としようか。これら指定席は、大阪梅田から山陽姫路の直通特急にも導入する前提で。


1-2.JR東海311系に最後の奉公を

 引退迫るJR東海311系。もともと4両編成が15本だったところ、2024年3月改正では5本しかない少数派となった。315系の増備はひと段落しているものの、先は長くない。

 せっかくなので『しらさぎ』快速格下げ案など、実験的な役割をも持たせてみたくなった。4本分の4両編成を2本ずつ連ねて、8両固定編成が2本になる。余った1本はこの時点で定期運用を失うこととなる。



 実験というのは、導入を試みるべく指定席の位置を検証すること。このため双方の先頭部分を改造し、搭載する座席は廃車発生品を活用させたい。自由席もいっそ混雑対策を大義名分に、一部座席を撤去。JR九州じゃないんだからと言われつつ、実際は名鉄パノラマカーの手法だったり。

 そして指定席の正式導入が晴れて決まれば、311系は西浜松にて静かな眠りにつく。国鉄民営化から一時代の終焉へ…。
(おわり)