2022年7月19日(水)午前11時55分 長崎県長崎市
結局長崎の出発は、当初の計画より繰り上がることとなった。在来線のコンコースは新幹線とやや違った印象を受ける。
在来線のホームは切り欠き状の分を合わせて、2面5線式となる。新幹線開業に伴って電化設備の使用がされなくなり、現在は気動車のみが乗り入れている。いたのは新型ハイブリッド車両として登場し、気付けば長崎のヌシとなったYC1系。
4.長崎12:00発→諫早12:28着 区間快速シーサイドライナー4232D/佐世保行き YC1-204
ではYC1系に乗り込もう。トイレを有する車内は同時に機器類があるため、1面が座席のない通路となる。ロングシートが基本となり、車端部の片側にのみボックスシート。暖色系のLED照明がダウンライト調で並び、雰囲気は温かくいいと思う。
空席はあまりなかったため、適当に空席を見つけて座ろう。817系ロングシート車両と同じく、木材を使用した座席は形状も同等。座面は改良されたようで、817系クロスシート車両と同等な程度のクッション性は得られただろうか。
間違いなく、背もたれを高くしたのは裏目に出ている。そもそも817系後期型の時点で、コストをかけてまで木製とする意義が見えない。これではただ薄く硬いだけだ。
そのまま長崎を発車。ハイブリッドはシリーズ式を採用しており、充電されたバッテリーで起動した後にエンジンを始動。発電させて加速する。JR東海のHC85はやや異なり、加速する際はエンジンで発電させるのが主。充電バッテリーはアシストに専念させているらしい。
最初の駅となる浦上も合わせて高架となった。1面2線という構成ながらも、新幹線開業以前は特急が全て停車していた。
浦上からは新線(市布経由)と旧線(長与経由)が分岐しており、区間快速や快速は線形の良い前者へ進む。トンネルが主体で貫いており、見られる景色は貴重なものだ。
快速が各駅停車となりながら、区間快速はこの間を通過して飛ばし。新線と旧線が合流して、喜々津に停車。それにしても自動放送といいドアチャイムといい、JR東日本のそれにシフトしてきている。
西諫早の手前で自動車専用道路と並走する。これは何だったか…。
諫早に到着した区間快速シーサイドライナーは、ここで11分停車する。島原鉄道はここから出ており、国鉄のようで異なる色合いの気動車がいた。
ここからは西九州新幹線の自由席とするところ、まだ時間を有している。在来線の改札を出て、自由通路を見ておこうか。
(A)麦茶600ml(ファミマル) 108円[軽]
土産物店と一体化したコンビニ売店があるので、手持ちの水分を補充しておこう。
新幹線の改札など、主設備はコンパクトにまとまっている。ここに来ては新幹線が新鳥栖,博多まで開業ないし、新大阪まで直通後も末端区間となろう。待合室で過ごそうか。
(現)JR新幹線自由席特急券:諫早→武雄温泉 1280円
新幹線そのものが在来線と比べて高速なこと。走行距離が時間に対して長いことから、そこそこな料金となった。武雄温泉で乗り継ぐ在来線特急の自由席も購入したが、分けられる上に料金も打ち切り計算。無理してまとめ買いする必要まではなかったか。
新幹線の改札を進むとオシャレな印象も、店などは一切何もなく殺風景。案内表記は佐賀,新鳥栖,博多とあり、リレー特急への乗り換えや全線直通開業が前提となっている。
ホームの発車案内も博多とあり、リレー特急と一体化。同一の扱いとさせていた。やはり先に開業していた、鹿児島中央ルートの装置に準じているようだ。一方でそちらと比べて、指定席と自由席の位置が逆になっている。
そんな2面2線式の新幹線ホームに、西九州新幹線専用の6両編成が入ってきた。
5.諫早12:50発→武雄温泉13:12着 新幹線かもめ28号/武雄温泉乗り換え 725-8102
自由席は本州用N700Sと同様、2列3列の座席が並ぶ。モノもそちらのモケット違いであり、全体的に黄色が目立っている。ヘッドカバーはレザー調であり、汚れても拭き取りやすい。九州ではこれがスタンダードだろうか。
リクライニングは指定席よりむしろ深く、背面にテーブルがあるため快適かもしれない。コンセントはこちらも同じく、1席ずつ用意された。往路と同じくトンネル主体で、右の景色は特徴などなさそうだ。
そのままあっという間に武雄温泉へ。新幹線駅としてはともかく、温泉駅としてどうだろうかと…。
新幹線のホームは2面2線で用意されており、全線開業に際して中間の駅となるよう見越している。ホームの長さは確認できなかった。
(つづく)