2018年7月26日(木)午前7時29分 堺市西区・鳳駅

 新車の4両編成はワンマン運転に対応している。これは以前用いられていた103系から、支線運用の役割をそのまま引き継いでいるため。車内は乗客が多く、空席はなかった。



22.鳳7:32発→東羽衣7:35着 普通819H/東羽衣行き モハ224-5109
 車両側面のLED行先表示と共に、車内の液晶画面式案内も対応。1駅間を単純往復するだけなので、路線図が非常に短い。
さく「よくやるよ、こんなの。」
なぎ「そりゃ…。」


 発車する前、大阪市内方向に直通快速が入ってきた。関空快速専用だった223系0(・2500番台,225系5000・5100)番台も、いつしか阪和線系統で多彩な運用に就いている。
もも「それこそ長居から御坊まで1本?」
さく「いや、1本でやっちゃうと諸問題とかあるよ。」


 発車した東羽衣行き。1駅間単純往復するだけながら、ワンマン運転のためか関空快速と同等な自動放送が流れる。少しして高架に上がり、周囲は郊外そのものの風景か。
もも「結局まただけど、何が好きなのかね?」
めぐ「…走りたい道とか?」


 鳳から3分で東羽衣に到着。短い路線全てが単線であり、現在はホームを1本だけ用いている。


 駅番号どころか路線記号も導入されず、JR西日本の青色で残る駅名標はどこか古めかしい。
なぎ「…そうか?」
めぐ「東羽衣の文字が、ちょっとそうじゃない?」


 来た以上は外に出て、駅の姿を収めたい。両側にホームのある高架駅であり、高架橋はそのまま途切れている。
さく「じゃあせっかくだし、ちょっと見たり?」
もも「そりゃ、そうしなきゃ意味ないでしょ。」


 隣接する南海本線の羽衣に向けて、商店街となっている周辺。哀愁とは無縁な、都会に近い終着駅だ。なお2019年8月になり、両駅間を結ぶ連絡通路が設けられたそうな…。


 すぐ近くにある踏切が鳴り、南海の難波行きが発車。普通に乗る客は少ないようで、車両も古めかしい。南海本線は高架工事が進んでおり、和歌山方向は既に完成している。これでJRが東羽衣から延伸することはないだろう。


 続いて急行が発着する羽衣。やはり乗客はこちらが多く、車両も新しい。JR阪和線から直通しなくなった今、難波へは南海が全面的に有利となる。南海本線の高架化が両方向とも完成したのは、2021年に入ってからとなる。合わせて高師浜線の高架工事が始まり、2024年まで鉄道運行が全面休止される。
めぐ「なんか、東日本に似てない?」
もも「…どこがよ?」


 駅を観察しつつ"待ち構えたい"ので、早々と東羽衣に戻ってきた。各種駅システムが導入されつつ、有人駅を維持している。
なぎ「…よくわからん。」


 以前は乗車用と降車用で、ホームが分けられていた東羽衣。以前の103系は3両編成であり、4両編成の225系を導入するためには各種工事が必要となる。そこで片方のホームを使用せず、もう片方のみ使用する形にしたのだろう。
めぐ「もうどれぐらいか…、前だからわかんないのよ。」
さく「あ、もう来てるんだ?」
もも「そりゃあ、この面子だもん。」


23.東羽衣7:53発→鳳7:56着 普通822H/鳳行き モハ225-5105
 225系を1本だけ用いて、単純往復する羽衣支線。無理やり座っても1駅間であり、乗車時間は3分だけ。
もも「そんなにさ…。」
めぐ「せっかくなら座りた…。」
もも「3分なら別にいいじゃないのよ。」


 これで2006年初頭以来となる、羽衣支線への乗車が終わった。ここから梅田(JR大阪)へはJR阪和線が有利だ。乗り継ぎは6分と、先程よりは余裕がある。



24.鳳8:02発→日根野8:35着 普通525H/日根野行き モハ224-5106
 和歌山に向けて、引き続き普通を乗り継いで行こう。いたのは6両固定編成であり、現状において普通専用となっている。女性専用車両の関係もあるとはいえ、クロスシートはもったいない印象。
さく「やっぱり適当かな…?」
なぎ「まあな、この辺は乗ってるし。」


 山陽本線の『くだまつ』と異なり、阪和線の下松は『しもまつ』と読む。


 2年4カ月弱を経て、東岸和田の高架工事は完成していた。ここで通過を待つため、少々の間停車。普通の車内は一気に空きが多くなっている。
さく「あれ、そうだっけ?」
めぐ「してたよ。」


 かつて特急は381系の『くろしお』と同系パノラマグリーン車付き『スーパーくろしお』、283系『オーシャンアロー』と列車名が使い分けられていた。通過する特急は、オーシャンアロータイプたる283系。振り子装置を備える少数派だ。


 熊取からは、一部を除いた紀州路快速が各駅に停車。そのため多くの普通は、次の日根野を終着とする。
なぎ「もう、そろそろだな。」
もも「案外、新車の普通もいいんじゃない?」


 東羽衣から42分、到着した後はそのまま回送となった225系。ホーム構成は比較的シンプルな、2面4線の島式だ。
めぐ「フルカラーってよくない?」
もも「…アンタの好きにすれば?」


 少々時間があるので、駅から外へ出てみよう。駅前らしく、商店街の風景となっている。空も晴れ渡り、今日も暑くなりそうな予感。
さく「ちょっとよくわかんない。」
なぎ「もっと時間あったらな…。」


 外観からして少々古めかしさを感じさせる、旧来からの橋上駅舎。出入口の雰囲気からしておそらく、こちらはメインでないほうだろう。
もも「そうそう、忘れずに。」
めぐ「わかってまーす。」

(つづく)