(4)2023年4月~6月におけるJR東海在来線一般車両の動き
2023年3月末時点では次のとおりとなっていた。神領の315系は0番台8両編成が13本と、3000番台4両編成2本。313系1000番台は4両編成2本が大垣へ転属。
すでにJR東海の211系は、5000番台が全てとなっていた。このうち静岡にいる3両編成は"LL"と"SS"に分けられ、狭小トンネルに対応しない前者は16本が残存。対応する静岡生え抜きの後者は11本全てが残存し、2両編成の6000番台となる"GG"も9本全て残存じている。
神領の4両編成は20本全てが稼働している反面、3両編成は全て退役し4本が残るのみとなっていた。この分を静岡へ送りつつ、そちらの検査期限次第では静岡の編成(特に"LL")と入れ替えてもよかっただろうと。結果的に静岡の編成は6月まで動きがなかったため、ここでは取り上げないこととしよう。
大垣にいる311系は4両編成12本が残存していた。
ということで、2023年4月以降の動きを記しておこう。神領で運用から外れた211系3両編成は、まず2本が4月前半に西浜松へ回送。続いて3両編成2本を4月後半に西浜松へ回送し、これにて完了となった。
315系は2023年度に大量投入が公表されており、まずは0番台8両編成1本が4月前半に追加。続いて0番台8両編成1本を4月後半に追加した。
さて大垣の311系についても動きがあり、4両編成1本を4月に西浜松へ回送。かわって神領から313系1000番台が、5月に4両編成1本を大垣へ転属することとなった。神領にいる313系4両編成は残り3本が1100番台となる。
5月は一般車両について、意外に編成数が関わる動きは少なかった。211系は4両編成2本を5月に西浜松へ回送し、315系0番台8両編成1本が5月に追加される。
2023年6月より315系3000番台4両編成1本が、営業運転に使用されることとなった。車体側面カメラなどの試験を営業列車で行うためであり、もう1本は引き続き各地で試験を行っている。そんな315系は0番台8両編成2本が追加。211系も4両編成×4本を西浜松へ回送した。
2023年6月末現在、315系は0番台8両編成が18本まで投入済み。3000番台4両編成は2本のまま変わらず。313系は1000番台4両編成が3本とも大垣へ送られ、既存の4両編成と共通で運用を組んでいる。
211系は4両編成が14本になり、神領の3両編成は今回で消えることとなった。311系は4両編成が11本残存している。
7月以降はどうなるかというところ、アカウントなしでtwitterが閲覧できず情報を得られない。さあどうすべきか…。
(おわり)
(5)JR東海の中古車両を譲渡するならば、あそこが適任だ
西武鉄道では"サステナ車両"と題し、他社から中古車両の譲渡を要望しているという。条件としてはステンレス無塗装車体を持つこと、インバーター制御であること。一方でJR東海で退役の進む311系や211系は該当しない…、一路線を除いては。
それが秩父線だ。現在使用される4000系は走行機器類が古く、置き換え対象となっている。実は要件を満たす後者のインバーター制御では、1つ問題が生じる。現行では秩父鉄道との直通がある程度前提となっているものの、秩父鉄道での誘導障害問題が解決されていないという。
そうなれば条件としてステンレス無塗装車体を持つこと、インバーター制御でなく走行機器が古すぎないこと。よって…、JR東海から退役する311系が候補に入ってくるか。211系は秩父鉄道のほか、伊豆箱根鉄道へ譲渡するためのモノ。
編成数も2023年6月現在残存する11本で一致した。西武4000系は12本中1本が『52席の至福』に改造され、当該編成は秩父鉄道には乗り入れない。置き換えられる際も当該1本は他11本と別扱い、それこそインバーター制御を前提とすることだろう。
まあ要するに…。JR東海が西武鉄道とつながりを持たせ、伊豆箱根鉄道などへ211系の譲渡を潤滑にということ。もう少々事項はあるがここまでとしておこう。少女ヨハネ、意味分かるか?
(おわり)