(1)東海道新幹線『ひかり』と北陸連絡特急『しらさぎ』の接続を少しだけ考える
名古屋から敦賀へ快速列車としての直通を、諦めたとは言わない。目を向けて欲しかったのはさらに東、岡崎あたりからの利便性だ。豊橋から敦賀となれば、間違いなく新幹線から米原で乗り換えた方が早いだろう。
とりあえず敦賀行きのみながら、豊橋に停車する新幹線『ひかり』と在来線列車を並べてみた。すると米原で乗り換えられる特急『しらさぎ』は、面白いことに全て名古屋発であったのだ。
名古屋発着『こだま』は、米原に停車する新大阪発着『ひかり』と接続した。よって三河安城から敦賀へ向かう際も、米原まで新幹線を使うのが有利となる。岡崎からであれば、在来線のまま進んだ方が早かった。蒲郡ならば、一旦豊橋に戻って新幹線というほうがやや早い。意味わかるか?
今回は敦賀行きについてのみをまとめてみた。逆方向についてはまたの機会としておく。
(おわり)
(2)E217系のインドネシア譲渡が白紙化されていた件
インドネシア政府は日本からの中古鉄道車両を拒否する姿勢をとった。これによってJR東日本からE217系の譲渡で合意していたようなところ、白紙撤回されることとなる。
背景にはやはり、鉄道車両の自国製造を促進したい了見があるのだろう。日本から輸入した中古車両は、状態や使い勝手の面で好評ではあった。ただJR東日本の205系は既に残っていないようなもの。だからといってE231系となれば、ハイテク過ぎて使いこなせないという。
インドネシア国内で設計して、新規製造された車両もあるにはある。しかし故障が大なり小なり短期で頻発するなど、品質管理面で大いなる不安を抱えていた。
ならば、E217系はあくまでも見本として輸出を強行。8両編成と4両編成、ひとまず1本ずつあればいい。外した中間3両は日本国内に残り、活用法を別で考えておく。
そしてインドネシアでは輸入したE217系をベースとして、国内製造車両の基本設計とするのだ。順次日本での意匠権等を放棄するというのはともかく、少なくともインドネシア国内で新規製造するため従業員の雇用は図られるはず。
ゆくゆくはインドネシア国内で新規設計し、安定した品質管理が可能な鉄道車両の量産製造を…。
(おわり)
(3)キハ85、ついに引退す!
去る6月30日。新宮に到着した特急『南紀』をもって、JR東海が『ワイドビュー』というブランドを築いた気動車特急車両。キハ85が定期運用を終えた。これで残すは7月8日~9日の引退走行のみとなった。
さてキハ85の合計保有数が80両に対し、新規で投入されるハイブリッド特急車両HC85の合計は68両。しかも6月末時点で、6両は引き渡しに至っていない。当初は臨時運用を見越して若干数だけ残す意向だったらしいが、このとおり7月前半で完全引退に至ったことから12両不足することも確定している。
正直なところ、バリアフリーに対応させた先頭車両はまだ先がも越せたようにも思えていた。いわゆる"変態連結"を実現させた、1100番台(+1209)だ。キハ75へ編入したならば、一応は形式も消滅することだろうし。それこそよりアレな組み合わせにも。
何せキハ75のうち、美濃太田の車両は正直干されているように思えて仕方ない。ただ1両単位で連結可能なことから、キハ25やHC85では不可能となった奇数両編成も組成可能。美濃太田の車両による定期運用まで実在している。
それこそ当面の"穴埋め"として、美濃太田のキハ75が各種臨時運用に多く使われることとなるのだろうか。そこへキハ85が混じる姿も、見てみたかった。
先頭車両の方向転換が不要となることから、名古屋車両区の転車台も役目を終えることとなる。ここまで30年余りの活躍、謹んで感謝す。そんなキハ85へ乗車した過去の旅行記もあるので、よろしければ近日ぜひ。
(おわり)