2016年4月9日(土)午後5時39分 和歌山県和歌山市・和歌山駅

 和歌山県の県庁所在地たる和歌山市。中心部に当たる南海の駅からは離れているものの、JRでは中心駅となる和歌山駅。恒例行事を忘れてはならなかった。
なぎ「それでか…。」
さく「いままで全然、和歌山で外出てなかったからね。」


 県庁所在地とあって、都会の雰囲気はある和歌山市。そもそも和歌山県は広さに対して、県庁所在地が北西のほぼ県境。南部へ行くほど列車本数が少なくなり、その列車も105系というオールロングシート車両。加えて三重側から行く際にもキハ25がオールロングシートとなってしまい、ますます足が進まなくなった。

 最終的に紀伊半島1周は2018年に実現。2021年以降は新宮まで、やはり227系1000番台となっている。
もも「はい、もう行きましょ。」

 和歌山で土産物を買うこともなく、食べるものを仕入れるわけでもない。5分乗り換えとなるはずの紀州路快速が遅れており、乗車可能だったものの座れなさそうなこともあって見送り。そのまま、1本後となる17:58発の紀州路快速を待とう。


 683系4000番台をベースとした車体に、225系0番台に準ずる走行機器を合わせた287系が入線。こちらのフロントマスクは、ベースとなった683系や直流改造を受けた289系と比べ丸みを帯びて柔らかい印象。
もも「何、乗りたかったの?」
さく「そうだよね、この前の北海道とか特急乗りまくったんだし。」



14.和歌山17:58発→大阪19:28着 紀州路快速4602H/大阪環状線外回り クモハ224-5026
 続いて入ってきた紀州路快速は225系で、路線記号は大阪環状線の[O]。実のところ今日は同一の車両運用で6本中、225系が3本で最も多かったりする。他は223系2500番台が2本、223系0番台が1本。
もも「やっぱり1人のとこ?」
めぐ「そうなるのかな?」

 だいたい座席が埋まる程度で発車。日根野までは各駅に停車し、程なく停車となる紀伊中ノ島は駅舎の前にホームらしき跡が見られる。これはかつて和歌山線が分岐していた名残らしい。
なぎ「…また、次あるだろ。」
めぐ「…そうしようかな?」


 往路でも見た、高速道路の工事現場。これが何かと調べれば、京奈和自動車道と阪和自動車道の接続点となる和歌山ジャンクションだとか。2017年3月に開通後は地形の制約上、それぞれ接続位置が離れているため注意したい。
なぎ「…寝ないのか?」
めぐ「…寝るにしても、気になっちゃうし。」


 山中渓は大阪府最初の駅にして、大阪府内唯一となるJRの無人駅だとか。日が暮れて冷えていく中、桜は散らない限り美しくあり続ける。


 田舎と言うか、郊外と言うか。そんな景色の中にそびえる、超高層タワービル。りんくうタウンは、確かにあの方向か。


 日根野では昼間と異なり、前方に関空快速を連結することとなる。そのため、この紀州路快速は最後尾が1号車となる。夕暮れの日根野駅ホーム。


 ここからは関空快速の自動放送と共に、快速運転となる紀州路快速。暗くなる中で明かりが灯ってくる。熊取の次に停車する東岸和田は、大阪環状線方向の高架化がなされていない。


 鳳は阪和線ホームの隣に、東羽衣行きホームが1つ。225系5100番台導入後は、この1区間往復にも共通運用されている。こちらの車内も次第に混んできた。


 堺市からはしばらく停車駅がなく、高架に上がってそのまま停車駅となる天王寺が近づく。すっかりビル街となり、高層建築物が照明色と共に美しい。
もも「…もう着く?」
めぐ「天王寺ぐらい。」
もも「そうすると…、もうちょっとぐらい?」
さく「…どれぐらい?」
もも「天王寺ぐらいだって。」

 天王寺からは大和路快速のルートをたどることとなる。ある程度乗っていた客が降りていき、乗る客が少々ぐらい。発車すると、新今宮から大正にかけて大阪環状線らしからぬ速さを見せた。しかし結局は本数の多い路線。通過駅が野田のみとなることもあり、速度は上がらなかった。


 和歌山から大阪までは90分の乗車であった。当初の計画では20時ちょうどの新快速としており、ちょうど30分前となる新快速が225系だと判別できる。
もも「アレは乗れないよね?」
さく「…わかんないよ?」


 結局8番線から乗るのは、15分前となる野洲行き新快速。向こう側、10番線からは京都行きスーパーはくとが発車する。
さく「…何、アレも乗りたかったって?」
もも「そうなんじゃない?」
めぐ「そんなことないよ。」
もも「アンタもまあリッチになっちゃって。」
めぐ「なってないって~、北海道で使っちゃったし。」
なぎ「…でも残ったんだろ?」


 完成から5年が経とうとも、未だに見慣れない大阪駅の大屋根。完成してしばらくした後に雨が入り込むという問題点が発覚し、撤去される予定だった既存の屋根は一部が透明素材に葺きかえられて残された。
さく「…今年どうしよう?」
もも「何が?どこかまた行こうって?」
さく「野球とか…。甲子園まだって言ったし、阪神がホームまだで中日ビジターまだって。」
めぐ「野球は時間あればいいけどね。」
なぎ「…それ今する話か?」
さく「なんか…、去年黄色いのもらって夜大阪から京都乗ったじゃん。」


 9番線に丹波路快速が到着。使われた223系6000番台は、JR東西線の乗り入れ廃止に伴ってかパンタグラフの片側が撤去されている。設置されるホームドアが4ドアにしか対応しないためだ。

 来た新快速は12両中、前後とも223系。後方にあたる8両は、京都鉄道博物館のラッピング車両。

(つづく)