2016年4月9日(土)午後3時56分 和歌山県御坊市・御坊駅
とりあえずは恒例となった、駅の写真としておこうか。
もも「わかりやすいんだもの。」
めぐ「せっかくじゃん。」
なぎ「そのまま引き返すよりいいだろ。」
さく「何もしないよりいいよ。」
駅の周りはホテルが1軒構える程度で、店も土産物や飲食店のある建物が1つぐらい。コンビニが1軒ある程度で、他は目ぼしい建物もない。
もも「…ここ選んで失敗とかないわよね?」
さく「見てみないことにはね…。」
とりあえず土産物屋と、和菓子店を見ておこうか。
なぎ「…またやるのか。」
もも「そりゃあね…、せっかくだもの。」
1つ買ったところで、駅の周辺を見て回る。交番の近くにある桜は満開で、画になるといえばなるもの。
めぐ「椅子とかないし、ここダメだよ。」
さく「いや、お花見とか誰も言ってないし。」
さらに見て回る旅行班。駅から少し離れると、店などがほぼ見当たらない。だからと言ってコンビニで終わっても、企画構成上よろしくない。
もも「こっちじゃなくって、あっちはどうよ?」
駅正面から続く道は片側1車線。こちらも目ぼしいものはなさそう。
さく「…じゃあ、あっちは?」
三方向で最後に残った、駅から"和歌山方向へ戻る"側の道へ。案内標識を見ると、先ほどの道が右となり印南とある。その前に見た道はクランク上に折れて直進し、日高川を指している。左は御坊駅。
振り向いた側は畑作地帯。その奥には、郊外めいた街並みが見えるような見えないような…。
めぐ「…なんだろうね?」
もも「これさ…、前もって調べた?」
畑の向かいにあるのが、整形外科とある北裏病院。建物は新しく、総合病院でもないのに規模が大きいような…。
もも「ま、あんまり変な事してもアレだし。帰りましょ。」
御坊駅周辺の散策はこれまで。戻る際、駅前の飲食店に"酒場"とある看板。
なぎ「関空でだし巻き食べ損ねて食べるかってか?」
めぐ「まあ、…いつでもいいんだけどね。」
全長2.7kmと短く、独立した運用を組むことで『日本一のミニ私鉄』となっている紀州鉄道。全線の片道運賃は180円だとか。車両は国内最後の生き残りであった、レールバスらしい小型気動車。2017年までに信楽高原鉄道の車両を2両譲渡され、レールバス車両は引退している
今回は駅前を見て回ったため、写真だけで終わる。
めぐ「…最初これ乗ったほうがよかったかも。」
もも「遅い遅い。乗るなら乗るで、最初に調べなさい。」
跨線橋から眺めておこう。御坊市の中心部はJRの駅になく、紀州鉄道で乗ったところらしい。
なぎ「…木田ってこんなもんか?」
めぐ「木田は全然違うよ。」
折り返して和歌山行きとなる223系が入ってきた。四角く強そうな225系と異なり、こちらはなだらかでスマートな印象。この編成には先頭車両用転落防止幌が取り付けられていない。
さく「ほら、違うヤツでよかった。」
もも「そりゃ、アンタらが違い求めるならいいけどさ…。」
反対側には、これも折り返して紀伊田辺行きとなる113系。中間電動車を先頭車化改造した際、103系のような平面顔となってしまった。この2両編成そのものが2本しかなく、片方は青緑に薄紫帯。こちらは常磐快速線103系のような単色で、路線記号と共に制定されたラインカラーもこの色。
外はリニューアル、中はボックスシートのままであった。この車両は227系1000番台に置き換えられることとなり、2020年3月改正で引退し廃車されている。
めぐ「そのまま紀伊田辺でもアレなんだけどね。」
もも「わかったから、さっさと乗って。」
さく「寝させてよ?」
旅行班はおとなしく、和歌山行きの223系2500番台に乗ろう。
もも「と、その前にね。」
なぎ「…やるのか。」
(現)伝説の銘菓・鮎(湖月堂) 140円
どら焼きのような薄い皮に、甘さ控えめな白餡が入っていると思わせた。ゼリー状かと思ったので調べたところ、餅だとわかった。確かに言われればそうかも…。
さく「でもいい角度じゃない?」
なぎ「…何がだ?」
さく「よく見てよ?これベンチの背もたれが"く"の字っぽくって、あの113系が別の形して…。」
なぎ「…本当か?」
13.御坊16:33発→和歌山17:35着 普通378M/和歌山行き モハ223-2519
御坊を後にした旅行班。次に来ることがあるならば、紀州鉄道に乗るべきだろうか。それとも、乗り換えだけで終わるのだろうか?
さく「…なんか、寝なくていいの?」
めぐ「見てない景色あるのよね…、どうせ今空きまくりなんだし。」
広川ビーチは単に田舎の無人駅。桜が美しく咲いているうちに、訪れることができてよかったもの…。
藤並はかつて、有田鉄道との乗換駅であった。2002年末をもって廃止となった後、駅改良工事が始まるまで設備等が4年以上残っていたらしい。
なぎ「…それはわからん。」
線路跡は整備され、現在は自転車用道路となっている。並行してバスが走っていたこともあり、営業末期は1日2往復。最終は昼の12時となっていたという。最終期に用いられたのは、元樽見鉄道のレールバスであった。
有名な産地とあって、山に沿ってみかん畑が広がっている。
めぐ「…有田みかんが食べたいです。」
もも「…買って食べりゃいいじゃないの。」
めぐ「そうじゃなくって、テレビのネタ。」
御坊からの復路は62分の乗車であった。223系後期車両以降の新車は、技術的な面などで不思議と魅力のあったもの。しかし製造費を抑えたためか、座席の質が下がったような気はしないでもないような…。
もも「…乗り換えは?」
めぐ「1本遅らしていい?」
なお2023年3月改正で223系2500番台の一部が京都へ転属。特に混雑の激しくなった山陰本線京都口(嵯峨野線)では、各列1席分が少ないことで立ちスペースの増加に役立つことだろう。
(つづく)