2014年2月27日(木)午後3時12分 三重県四日市市・近鉄西日野駅に到着
八王子線の全区間にあたる距離を、結局36分かけて歩き通した。営業キロで換算すると1.3kmとなり、加えて一行は迷うこともあったため実距離はもう少し長くなる。
ひな「…これといって何もなさそうですね。」
まき「どうしてこっち選んだんですか?」
めぐ「こっち一応まだ乗ってないのよ。」
まき「それで…。」
ひな「歩いて見れたし、時間余らせないだけよかったじゃないですか…。」
この日雨だったのが、唯一にして最大のマイナス点だろう。そもそもこの雨で50円浮かすためだけに強行したのもどうかと思うが…。
ひな「でも先輩といる時の雨って特別な気分に浸れて私好きですよ。」
(現)近鉄乗車券:西日野→近鉄名古屋 630円
2014年当時はここから名古屋まで630円であった。帰りはICカードが最初から使えなかったので、必然的に現金を使うこととなる。なお利用可能となったのは『四日市あすなろう鉄道』移行後、2021年の話となる。また分社化されているため、四日市で運賃が区切られるようになった。
さて駅前を見ても何かあるわけでもなさそうなところ、見るからに高校生の利用が多い。
めぐ「下手に時間だけ余らせなくてよかったかも。」
まき「まあ…、そうですかね。」
現在の西日野はこのように行き止まり式だが、かつてはその先に線路が延びていたらしい。
ひな「そうなんですか?」
めぐ「よくは知らないけど…。」
あい「…八王子線で西日野?」
まあ、路線名から察することは容易ではある。今日はとりあえず置いておこう。程なく四日市行きの電車が入ってきたが、やはり鉄道車両としては頼りなさげな見た目の3両である。
7.西日野15:30発→近鉄四日市15:39着 普通/近鉄四日市行き 122
帰りは中間のオールロング車両へ。時間的に学校帰りの客が多いものの、最後尾の車両は不思議と空席が目立つ。
あい「…前向きな方がいいでしょ。」
めぐ「前のほうがいいけど、…案外後ろ向きの展望席もいいかも。」
ひな「ああ、去年の正月でしたっけ?」
風景そのものは住宅の中を縫って走る路線のもので、特に見ごたえのあるものではなく距離も短い。やはり踏切から少し歩いた分かれ道は、右に行かずに左に進んだ方がよかったのだろうか?
ひな「まあ色々と見れて逆によかったじゃないですか。」
まき「そうですけど…、雨で成果が台無しになっちゃったとか…。」
日永で内部線に合流してからはあっという間。西日野から四日市まで、乗車時間も9分しかかかっていない。
あい「本当、これちっちゃくて…。」
この車両は移行後にリニューアルがなされ、これまでなかった冷房装置が取り付けられた。合わせて古いままだった一部車両は、新製された車両へ差し替えられている。2023年2月時点でまだ乗車を果たしていないので、再度乗りに行く必要がありそうだ。
ここで一度改札を出ることになるが、普通乗車券は自動改札を通過できていた。移行後は自動改札が撤去されたほか、乗車券の通算もできなくなっている。
まき「…なんですか?」
めぐ「いや…、こういう場合に回収されたらどうしようかなって…。」
ひな「回収…?」
再び名古屋線(と湯の山線)のホームまで歩く。屋根つきの連絡通路はちゃんと設けられており、雨の中横断歩道を渡る必要はない。
めぐ「最初まる乗りとか…、通れないって思ってて。」
ひな「でも通れたんですよね?」
めぐ「通れたけど定期とかじゃないし、回収されたらアウトかなって…。」
ひな「そりゃダメですよ。」
さて後に"伝説の企画"とされるJRの『青空フリーパス』も初期では(通過可能であるにもかかわらず)自動改札を使わず有人改札を通っていたが、同様に自動改札があればそちらを通るようにしている。特に名鉄では2008年からほぼ全駅で自動改札の利用となった。そして今日はもうひとつ…。
めぐ「…特急いい?」
まき「…特急ですか?」
近鉄特急という考えは、近頃まったく乗っていなかったためである。
まき「そうなんですか…?」
めぐ「まあ近鉄自体あんま乗らないし。」
時間に余裕があるので券売機をいじりながら考えよう。2014年時点での特急料金は四日市からであれば500円で、JRと違って全席指定となる。2023年現在は同区間の場合、520円となった。
一般特急の停車駅はJRの特急(自由席で当時630円)や快速(自由席なら料金不要)に準じている。また、ビスタカーにある2階建て車両の1階部分は個室扱いのようで1人で使うことはできない。そして…。
めぐ「…しまかぜ乗れちゃうけど。」
まき「…乗れてもダメですよ、あの人のことだし。」
その間サラリーマンらしき方2人が特急を利用するようなので、大阪難波まで購入する様子を見ておこう…。
さて、『しまかぜ』に四日市から名古屋まで乗るには通常の特急料金に加え700円が必要(合計1200円)になる。こちらも後に価格改定があり、2023年現在は同区間の場合740円、合計は1260円となる。
1時間多く待てば『しまかぜ』に乗れてしまうが、今日はやめておくのが正しい選択だろう。
めぐ「もう、あんまり変なの乗ると後々…。」
ついでに『アーバンライナー』は通常の座席の他に特別座席があり、そちらは200円(当時、現在は210円)の追加となる。さらに2020年からは『ひのとり』の料金が追加され、同区間の場合レギュラーが100円の追加。プレミアムは300円の追加料金となった。
これらの特急料金全てにおいて、ICカードは2014年当時使えなかった。現在は券売機で使用できるようになっている。
まき「まあ普通のでいいですよね…?」
(現)近鉄特急券:近鉄四日市→近鉄名古屋 500円
空席はあまりなかったが、決まったところでホームに上がろう。ホームのコンビニ型売店は、大手の『ファミリーマート』となっている。
めぐ「これ大阪の地下鉄だっけ…?」
(つづく)