2014年2月27日(木)午後2時15分 三重県四日市市・近鉄四日市駅に到着
JRの駅と異なる場所にある近鉄四日市に到着。名古屋から難波までアーバンライナーでの2時間がちょうどいいように、名古屋から四日市まで急行での34分がちょうどいい具合であった。
あい「…息白いけど。」
めぐ「これぐらいで雨だとこうなっちゃう。」
ICカードで退出。乗車券の扱いが途切れるので、内部線の券売機で買い直すことになった。
あい「…お金、気にしてるんじゃなくって?」
今日は朝から雨が降っていたため、ビニール傘を家から持参している。駅前を見ると相変わらずの雨模様。
めぐ「雪じゃないだけまだ動きやすいかな…?」
ひな「…そうじゃないと思いますよ?」
あい「寒くないならいいの?」
内部・八王子線ではICカードが使えず、内部線の券売機でも使えない。2014年当時は西日野まで220円だったが、1駅手前にある分岐駅である日永は50円安い。
まき「で…、150円余分にかかっちゃったって…?」
近鉄四日市発西日野行きは毎時13,43分。ホームにいたのは内部行き。
まき「本当ですね、遊園地にあるような…」
6.近鉄四日市14:30発→日永14:34着 普通/内部行き 263
"ナローゲージ"幅の車両とあって車両自体の幅も狭く、屋根高さも低い。先頭車は1人掛けの固定クロスシートで、最後尾であることから後ろ向き。窓枠はドリンク類を置くことのできる程度に広い。冷房はついていないようだが、これはスペースの関係であれば仕方ないか。
発車すると吊りかけ駆動特有の音を唸らす。旧性能車両特有の揺れや軋みを味わうも、日永までは2駅しかなかった。4分で到着して往路はおしまい。無人駅で、乗車券を備え付けの回収箱に入れよう。
さて新会社『四日市あすなろう鉄道』が設立され、2015年から新会社による運行となっている。乗車券の扱いも当時と変化があり、2023年現在は四日市から日永が200円。内部、西日野は270円となる。
話を2014年に戻そう。日永は三角屋根の駅舎を持ち、外観は少し前に手直しされたのだろう。窓口は塞がれており、無人駅となっている。それはそうと、雨がやむ気配はない。
まき「…本当に西日野まで歩くんですか?」
めぐ「…まあ何とかなりそうかなって。」
ひな「…行きますよ?」
内部線の踏切を渡る。日永の手前で内部線と八王子線が分岐しており、ホームもそれぞれ分離。内部線には交換設備を有するも、八王子線は単線だ。
めぐ「ほら、線路の幅狭いでしょ。」
まき「本当ですね…。」
線路に沿って歩こう。信号を過ぎ、高架道路の手前で左右に分かれるので右へ折れて下をくぐるが…。
ひな「…あれ、行き止まり?」
あい「間違っちゃった?」
まき「でもなんか行けるっぽいかもしれませんよ。」
めぐ「踏切あった。」
ひな「渡りますよ…。」
踏切を渡ってからは住宅地の中を歩く。これだけを見れば、どう考えても"観光","散策","旅行"の要素は感じられないだろう。
ひな「…本当、先輩何しに来たんですか?」
まき「そうですよ。こんなとこ、…?」
めぐ「…まあ見るものないし、知り合いとかもいないけどね。」
そもそも地形に起伏がないので、坂歩きのような気分ではいられない。おまけに今日は雨降りだ。
まき「…こっちで合ってた?」
めぐ「さあ?」
ひな「先輩調べてませんね…。」
めぐ「ダメっぽい。」
やはり慣れない土地で迷ってしまう。その後なんとか立て直すも、線路から離れてしまった。そしてこちらも…。
あい「また…?」
まき「でも行けるっぽそう。」
住宅地を迷いつつも歩き、なんとか踏切に出ることができた。やはり改めて線路を見て、線路幅の小さな単線だとわかる。
まき「晴れればよかったのに…。」
めぐ「…寒かったりそうじゃなかったりで。」
だが駅はまだまだ姿を現さない。線路沿いを歩こうとするも、住宅地とあってか線路から離れてしまう。
ひな「…踏切ありますよ。」
めぐ「あ…、じゃあそっちかな…?」
もうひとつ踏切を渡る。日永からそれなりに歩いてきているはずであり、西日野の駅は近いかと…?
その奥は田んぼのあぜ道で、行き止まりとなっている。ただ見た限り、右に行けなくはなさそうだ。
めぐ「…ぬかるんでるかも。」
まき「じゃあダメですよね。」
雨の中で未舗装はやめたほうがいいだろう。踏切からは線路沿いに行けるようなので、そこを進もう。
あい「…よかったの?」
めぐ「まあ何とかなったし。」
さあもう駅は近いはず。
まき「駅前って感じしますもん…。」
(つづく)