2022年版、東京から新幹線を各駅停車で北上せよ
今回のテーマ『せまい日本 そんなに急いで どこへ行く』に則り、東京から新幹線を各駅停車で函館という"指令"。
(他)乗車券+新幹線特急券:東京→新函館北斗 21910円(通常期・通常購入)
実は東京から新函館北斗まで"通し発券"する場合、自由席という選択肢は用意されていない。東京から盛岡であれば自由席を乗り継いで向かうことができ、仙台から盛岡であればこの間各駅に停車する『はやぶさ』も全車指定席の空席を自由席扱いで利用できる。
ところが盛岡から先は自由席の扱いがなく、同等の扱いを受ける『特定特急券』を購入することとなり。しかも盛岡までの自由席特急券とは別で購入しなければならない。こうなれば指定席より、自由席のほうが高価格という…。
また新青森から先、北海道新幹線では東北新幹線の料金が打ち切り計算に。新青森までの指定席と、そこからの特定特急券。合わせたところで金額は変わらない。
A1.東京11:08発→郡山12:48着 新幹線なすの257号/郡山行き
本数の多い東京口では、総じて長距離便の停車駅を縮小していくことだろう。ということで、短距離運転の区間便を選ぶこととなる。この便はグランクラスのあるタイプなので、指定席は事実上7号車の1両しかない。
さて途中の宇都宮,那須塩原,新白河では、それぞれ3分ずつ停車時間が確保されている。定期で抜かすのははやぶさ・こまち21号のみ。臨時でははやぶさ389号があった。それらに続くのは、次に乗るやまびこ59号だ。
じっくりと100分かけて郡山に到着。ここでは8分乗り継ぎながらも、同じホームなのでわかりやすい。
A2.郡山12:56発→盛岡14:54着 新幹線やまびこ59号/盛岡行き
通常は郡山から福島,仙台の順に停車し、以後は盛岡まで各駅に停車。この便は加えて白石蔵王に停車するため、郡山から盛岡まで各駅停車となるのだ。この便もグランクラスのあるタイプであった。指定席は通常6,7号車となるが、時期や便によっては指定席が増加する。
さて郡山まで乗車した『なすの』共々、通常期の平日は8号車が『新幹線オフィス車両』となる。通話やウェブ会議などに使用できるよう制定した車両で、乗車している『なすの』『やまびこ』では自由席扱いとなるようだ。
福島では4分停車し、臨時のはやぶさ55号を待避。仙台では2分停車の間に何もないらしい。一ノ関で3分停車する間に、はやぶさ・こまち23号が定期で抜かしていく。
108分の乗車で盛岡まで北上し、12番線に到着後はそのまま折り返すこととなる。ここから新函館北斗へ、しかも各駅停車で向かうならばなかなか厳しい。今回はかなりスムーズながら、待ち時間は43分も生じてしまった。しかも料金制度上、改札を出ることができない。
そんな盛岡はさすが新幹線の主要駅。新幹線改札内に店はそこそこ充実しているようなので、ここからの道中に備えて何か買い込んでおくといいだろう。この間に臨時のはやぶさ57号が新青森まで先行する。
A3.盛岡15:37発→新函館北斗17:47着 新幹線はやぶさ25号/新函館北斗行き
本数の少ない区間となり、長距離運転の速達便も便によっては停車駅が多くなる。盛岡でこまち25号から切り離された後、新函館北斗までじっくり各駅に停車していく。特にいわて沼宮内に停車する便は少なく、新函館北斗行きは4本のみ。さらに朝の1本(仙台始発の95号)は新青森から途中無停車だ。
なお『はやぶさ』は全席指定となる。8号車の『新幹線オフィス車両』も指定席扱いとなっており、8号車の指定でなければ利用できない。また盛岡からは整備新幹線として扱われ、最高速度が抑えられることから『はやぶさ』専用の追加料金はない。
新青森からは北海道新幹線となり、さらに本数が減少。幸か不幸か、日中以降にいわて沼宮内から新函館北斗へ直行する便は3本とも奥津軽いまべつ,木古内に停車する。よって盛岡以北、さらに今回の乗り継ぎで東京から完全なる各駅停車が成立した。
全長53.85kmの青函トンネルを抜け、いよいよ北海道上陸。ひとまず現状は新函館北斗までとなっており、札幌へは在来線へ乗り換えとなる。
盛岡から130分の長丁場を経て到着。ホームは進行方向で決められており、在来線への乗り換えは上下移動が伴うこととなる。動線はそこまで複雑でなく、案内もあるのでそこまで心配はいらないだろう。なおICカードはここから先、現状では利用できないため気を付けよう。
A4.新函館北斗17:57発→函館18:16着 普通はこだてライナー1356M/函館行き
函館へは在来線の移動となる。この区間は新幹線開業に合わせて電化され、専用の733系1000番台が使用されることとなった。距離も短く、全車自由席のオールロングシートで問題ない。そして最後の最後まで、各駅停車で企画を完遂することができそうだ。
新函館北斗から19分。東京から待ち時間含めて、7時間08分かけて函館に到着。東京から新函館北斗まで乗り換えなく突き進もうと思えば、出発は13:20で2時間以上遅く。所要時間は5時間を切る程度となる。
さて、函館の2大グルメ。1つは『ハセガワストア』のやきとり弁当、もう1つが『ラッキーピエロ』のチャイニーズチキンバーガーである。ヌシが2016年に味わったのはベイエリア(両者の店が隣接している)であったが、函館駅前に両者とも店舗を有している。
今回の"指令"を完遂したところで、この時間であれば各駅停車に縛られずとも新幹線で東京へ当日帰還することは不可能。仙台ならば不可能でなくとも、函館の2大グルメを優先すれば余裕がない。ここは"慰労"を兼ねて、函館の夜を満喫しよう。
で…、今回の"指令"には隠れた目的があったのだ。
(おわり…?)