2014年11月5日(水)午後5時14分 岐阜県岐阜市・JR岐阜駅前バス乗り場

6.JR岐阜17:15発→岐阜大学病院17:43着 バスC71快速清流ライナー/岐阜大学病院行き 岐阜バス連接2
 岐阜バスは車両番号の記載がないものの、この連接バスは希望ナンバーらしいことから便宜上ナンバープレートの番号で表記する。往路は前のほうへ乗ろう。岐阜バスは手持ちのICに対応しておらず現金しか利用できないため、乗車時は整理券をとる。


 車内はヨーロッパ譲りの大窓が目立ち、暖色系の照明が落ち着きを与えている。11月初旬ながらすでにクリスマス飾りもなされている。乗客はあまり乗ってこないようだ。

 忠節橋通り(国道157・303号)をひた走る。全長18mとあってルートの制約があるのか、停留所は設定自体が少ない。そのためか、気のせいか速い。西野町で2人降りた。

 夕方5時半にして外は暗い。忠節橋を渡り、国道は左に折れるがバスは直進。北高前で3人下車したあたりから道が狭くなる。いつしかモレラ岐阜へのルート(旧名鉄岐阜市内・揖斐線)からは外れていた。

 ところで、この連接バスもそうだが最近の路線バスは下段が固定窓となっている。対して、近距離高速バスや貸切バスは窓が開く。もちろん窓を開ければ外の風を取り入れられるのだが、冬の時期に隙間風として入り込んでしまえば寒いだけ。さらに長距離バスは固定窓となっており、どのような基準で決められるのかは気になるところ。

 "普通のバス"と同じく後ろにエンジンを持っているため、前方は比較的静かで床も低い。正木マーサ前でほとんど乗客は降りるようだ。左に曲がり、岐阜環状線を過ぎると橋を渡る。


(現)岐阜バス運賃:JR岐阜→岐阜大学病院 320円
 その先の信号を右折。しばらく進んだ後、大学の敷地に入るようだ。病院にしか行かないこのバスに乗る人はいないだろうが、降りる人もいない。そのまま大学の敷地内を進み、30分ほどで到着。


 岐阜大学病院に来た理由は連接バスだけ。用事は何一つなく、何もすることはない。着く際に見たところもう1台停まっており、帰りの便はそちらが用いられるようだ。


7.岐阜大学病院17:50発→JR岐阜18:21着 バスC快速清流ライナー/JR岐阜行き 岐阜バス連接3
 帰りは後ろのほうへ。実は2014年から"下岩崎行きの清流ライナー"が平日のみ設けられ、その際に導入された新車だったりする。往路のバスは水面の模様が天井に描かれていたが、こちらは天井に長良川の風景が描かれている。乗客はそれほど多くない。


 "普通のバス"と同じく後ろにエンジンを持っているため、後方は床に段差がありエンジンの音や振動が伝わってくる。これほど大きい車両であれば、座席のバリエーションも多彩にできる。前向き座席はもちろんのこと、横向き座席やバスでは珍しいボックスシートもある。

 さてこのバスはヨーロッパ設計であるためか、日本のバス車両で設置義務となっているはずの非常口がない。そのため非常時は備え付けられたハンマーでガラスを叩き割り、脱出口を確保することになっている。先ほどの"岐阜大学"でそこそこ乗車。

 景色はラッピングで遮られる。ルートは工事個所のみ若干の迂回を強いられた程度で、往路と変わりない。

 そもそも、この路線の設置目的はなんだろうか?岐阜大学であれば学生の需要が多いはずなので、今回は帰宅時間に合わなかったと考えていい。病院も同様に、通院需要が少ない時間にあたったと考えていいのだろう。他系統と合わせて本数は多いので分散していても不思議ではない。

 では、連接バスを走らせること自体が目的だったならばどうか?それならば、名鉄岐阜市内線を廃止した理由も問いたいところではある。ただ連接バスと異なり、路面電車では運行しない時間にも線路が残ることとなる。そのまま則武、北高前と停車。気づけばそこそこ乗客がいた。


(現)岐阜バス運賃:岐阜大学病院→JR岐阜 320円
 帰りも同じく快調に30分ほど乗車し、運賃は320円。何よりカーブを曲がる際、"連接部"の動きを後部座席から見ることができたのはよかったかもしれない。


 最後、ここまで乗ってきた連接バス『清流ライナー』を上から眺めよう。車体後部には京成バスと同様、"全長18m追い越し注意"の表記が後ろにある。通常の車両は10.5m以下であるため、このように表記しているのだろう。

 

 なお2020年以降は名古屋市内へたびたび持ち込まれ、実験的な貸切運用についている。もっとも直接投入する意向はないようで、新しい交通機関を模索するのが目的らしい。目標時期は2026年のアジア大会という。

 ということでイオンモール名古屋茶屋行きの"高速バス"から、岐阜の連接バスへ乗り継ぐ小旅行はこれでおしまい。ではでは、メリークリスマス!

(2014年、もう1回バスに乗りたい旅 おわり)


 2022年もあっという間に、イルミネーションの美しい季節となってきた。イヴは土曜日…、パーティーを始めようか。
(おわり)