2015年11月3日(火)午後4時32分 長野県木曽郡南木曽町・桃介橋

 近代化遺産である桃介橋は、コンクリートの構造物に吊られた木造橋。雨や雪であれば滑りやすかったに違いなく、事実として積雪20cm以上となれば渡ることができなくなる。改めて、晴れてよかった11月3日。
淳「他に誰もいないけど?」
なぎ「気にするな、これがこのブログ方針だ。」
めぐ「なぎ姉が言わないでよ。」


 再び国道19号、名古屋方向を見てみる。山々が夕日に照らされると、なんとなくいい感じに色づいているように見えてきた。
さく「ほら…、よかったじゃん。」
もも「結構きれいになってない?」


 橋の下にあるマレットゴルフ場。
めぐ「…マレットって?」
さく「さあ、知らない。」


 そして木曽川の景色。上流部には『寝覚の床』があり、国の名勝に指定されているビュースポットとなっている。さらには、この付近には発電用のダムがある。このあたり、木曽川と飛騨川は兄弟らしいのか…。
もも「アンタら、そういう感は鋭いんだもの。」
めぐ「…そこ狙ってない。」


 橋を渡ると遊具があることから、公園の敷地に入ってきている。
もも「…何かまた変なこと考えてない?」
淳「遊んだりとか?」
なぎ「いや…、いい。」


 公園内を歩いていると、桃介亭への案内がある。気になるところだが、今日はあまり時間がないのでパス。周辺には他、桃介記念館もある。後で調べれば、木曽川の電源開発に尽力したのが福澤桃介であった。


 さあ、あと20分。乗り遅れないうちに駅まで戻りたい。山々が夕日に当たり、木々の色付き具合が絶妙な感じ。
さく「早くなかったよ。もっと赤いの見たくて14ぐらい?それぐらいで、暗くなっちゃってたら見れないよ。」
もも「あのさ…、もうちょっとわかりやすく言ってくれる?」


 帰りは"ごく普通の橋"を渡る。それにしても、さほど寒くない秋の夕方。歩き回っていると体が熱くなってきた。
もも「それで、中で休もうとして暑い暑いってわけ?」
なぎ「なるけど…、お前こそ。」
もも「まあ、そうよ。」


 長野県が縦に長いことを象徴するかのように、長野市まで166kmとある。この付近が名古屋と松本の中間付近か…。
淳「で、これがさっきの歩道橋と。」
めぐ「そうそう。」


 駅に戻ったところで、もう少しだけ時間がある。妻籠宿への最寄らしく、中山道の石碑というか…。
さく「わかんないなら調べりゃいいじゃん。」


 駅前からは妻籠宿などへ向かうバスが発着している。なんだかんだで、近くにあるはずのSLは位置すらわからないままであった。気が向いたら妻籠宿とSL、そして馬籠宿の合わせて見に行くのかもしれないだろう。
さく「…まあ、こんなもんでしょ。」


 南木曽の駅ホームは2面3線式で、内側の2番線は待避と折り返しに用いられる。反対側へ渡る橋はもう少し先にあったようだ。
めぐ「あんなとこじゃわかんないよね?」
もも「ってか、SL見たかったんなら地図入れときゃよかったのよ。」


 中津川へ戻る普通もワンマンの2両で、先ほどの折り返しとなる。無人駅扱いの場合、始発駅でも前方車両のドアから乗らなければならなくなる。


 車端部がロングシートとなったクロスシート車両の1000番台系列。2両編成だから300が加えられる形で、1300番台となっている。このグループはワンマン運転が考慮されており、後方出入り口の座席背後は他と異なり化粧版が貼られ、整理券発行機が入った"箱"がある。車内に客は誰もいない。
もも「…言ったとおり暑くなったわね。」
淳「これ、閉め切ってあるからじゃなくってか?」
さく「閉め切って…、窓開けよっか?」
もも「窓はいいから、前の方で風当たってりゃいいじゃないの。」


9.南木曽(16:58)17:05発→中津川(17:18)17:25着 普通4860M/中津川行き クモハ313-1316
 2分前に発車する特急が遅れており、この普通も遅れる。旅行班はモーター音が聞こえるようにしたいため、無人駅でドアの開かない後部車両にとどまる。体が温まったまま、眠くなってくる。

 この日、旅行班が岐阜県に入るのは3度目となる。乗客は坂下で2人乗る程度。落合川からは夕暮れのダム湖を見られるも、写真にはできずに終わる。


 中津川では客が待っていた。到着後はそのまま折り返しで坂下行きとなるため、客が乗ったらすぐさま発車。ここから乗る名古屋行き快速は同じ線路から出るため、坂下行きが発車するまで入線できない。日も沈み、ホームからは夕暮れの美しい風景が見られる。
さく「いいんじゃない?」

 ここでも先に発車する特急が遅れているという。入ってきたのはしなの84号で、白馬始発の4両編成。自由席は4号車の1両しかない。乗る快速は"セントラルライナー"の6両で、行きに乗った編成がそのまま使われる。
淳「…狙った?」
めぐ「狙った。」


10.中津川(17:35)17:39発→金山(18:51)18:55着 快速5752M/名古屋行き モハ313-8501
 特急に続いて、"セントラルライナー"も遅れて発車。程なくして、中津川に到着できず停止している快速がいた。あちらは211系と、通常の313系である。
もも「乗りたいので終わるって、アンタらしい。」
めぐ「…もうちょっとあるのよね。」
さく「…その、武豊ってあるとこ見てよ。」
なぎ「…あるな。」
淳「1回乗ったとかそういうのじゃなくって?」

(つづく)