2015年11月3日(火)午後3時14分 岐阜県瑞浪市
7.名古屋14:24発→中津川15:39着 快速5729M/中津川行き クモハ313-8506
多治見からは朝に乗っていない区間となる。セントラルライナーも各駅に停車し、料金不要となっていた。駅間距離とともに、ここからが長いのだ。
そういえば、かつてセントラルライナーでは130km/h運転を行っていたという。このスピードをどこで出していたのだろうか?
もも「…え、それ私に言ってんの?」
めぐ「…いや、どうなのかなって。」
恵那に停車するJRの列車は、毎時2本の快速ぐらいしかない。木造の屋根がかかる跨線橋は見るからに古く、味と風格がある。そういえば2015年時点で、明知鉄道もまだ乗っていない。明知鉄道を制したのは、2021年11月の話となる。
もも「…別に乗ったりとか、それでいいじゃないの。」
めぐ「いいんだけど…、なんというか。お金かな?」
もも「また…。それでさ、アンタがもーのーすーごいのとか考えてるんならわかるわよ。」
めぐ「考えてるよ。行けるうちに超もーのーすーごいのやってみたくて。」
名古屋から中津川まで、快速で75分であった。かつてのセントラルライナーは最速62分だったようで、乗車時間そのものは明らかに長くなっている。
"ライナー用車両"は車内の雰囲気も373系らしく、座席モケットもワインレッド系。壁は薄く赤みがかっており、なんとなく"小豆クリーム"を連想させる。そしてデッキらしき仕切りもあり、吊り下げられたLED式案内装置は妙に魅力的。中央扉付近の仕切りはキハ75にもある。到着後は引き上げるため、降りなければいけない。
一応、駅前にも出てみる。1番線にいるのは"ナイスホリデー木曽路"にもなる快速名古屋行きで、2015年から車両がワンマン用車両の"ブツ6"となった。どうしても塩尻まで"セントラルライナー"を延ばしたくないのだろうか?
さく「まだ足りないんじゃない?」
めぐ「…足りないったらどうなのかな?」
もも「またお金、…ってか。また何かする分でしょ、絶対。」
なぎ「…そうだよな?」
めぐ「まあ、それはまたのお楽しみってことで。」
淳「…どこかってのは?」
もも「アンタも付いてく気?」
淳「いや…、俺呼ばれてるわけじゃないし。」
なお2022年3月改正で、全ての一般列車が中津川にて系統が分離された。合わせて"ナイスホリデー木曽路"も、該当ダイヤの設定がなくなっている。
8.中津川16:00発→南木曽16:19着 普通4859M/南木曽行き クモハ313-1316
続いて乗るのは、ワンマン用の1300番台2両。区間運転であるためか、あまり乗ってこないまま発車。ここからはドアが自動で開かず、利用客がボタンを押して開閉させることになる。
坂下を過ぎ、長野県に入る。標高はあまり高くないためか、まだ木々は色づいていない様子。
さく「晴れの特異日とか言ってたけど、まだ早かったんだよ。」
めぐ「そうなっちゃうのかな…。」
なぎ「まあ、また近場でさ。いいとこあるだろ。」
めぐ「考えてた。」
もも「食事会じゃないの?」
名古屋から合わせて115分で到着。特急がそこそこ停車する駅を終着としながらも、ワンマン運転では無人駅のドア扱い。車両前方、運転士後ろのドアから降りることとなる。
趣ある立派な駅舎を持ちながら駅員はおらず、観光案内所として機能している。切符も時間限定で販売を行っているものの、扱いとしてはほとんど無人駅のようなもの。
めぐ「…いいんだけどね?」
なぎ「いいならいいだろ。」
淳「あの…、駅のことだよな?」
まずは周囲の地図を見ておこう。中山道の妻籠宿は、ここからさほど遠くない位置にあるのだ。
さく「そう、これ大事。」
もも「本当?写真にしたからって、それ生かせた覚えないんじゃなくって?」
駅前は土産物屋が1軒ぐらい。他も店などがほとんどなく、静かな印象。
もも「…でもよかったわよね、今日そんなに寒くならないで。」
なぎ「どうせ歩き終わったら暑くなるんだし、いいだろ。」
国道19号にかかる歩道橋から、長野方向を見てみる。山間部らしい片側1車線の対面通行となっており、時間に追われることなく通るにはちょうどいいものか。しかしながら中央自動車道が8000m級の恵那山トンネルを貫いていることもあって、危険物搭載車両はこの国道へ迂回しなければならなくなるそうな。
めぐ「…あっちの橋、気にならない?」
さく「山じゃなくって?」
続いて名古屋方向。この国道は名古屋市、熱田神宮まで続いている。恵那山トンネルの天井板を撤去となった際は塩尻から中津川まで、決して広くない山間の国道へ迂回する車が多くなったとか。流れが速いようなので、渋滞よりも事故のリスクが高くなったのだろう。
なぎ「やっぱり紅葉はまだ早かったのかもな…。」
めぐ「…でも案外悪くないかも。」
まだまだ辺りを散策したい。何せ、南木曽で降りるのは9年ぶりだったりする。そのときは何もせずに折り返しており、駅前に出たかどうかすら怪しい。
もも「そう考えたら…、ずいぶん変わったものね。」
めぐ「なんだろうね?ちょっと見たくなったって言うか…、面倒臭くなくなったっていうか。」
淳「…で、調べては?」
さく「地図とかないから、軽く目通しただけとか?」
めぐ「そう。」
先程、歩道橋から見えたのは『桃介橋』。手前には概要を記した看板と、注意書きの小さな立看板が並ぶ。この橋は自動車やバイクだけでなく、自転車も渡ることができない。
(つづく)