2015年11月3日(火)午前9時53分 岐阜県下呂市

 この地下道は照明が青くなっているのが特徴。床もよく見るときらびやかにラメが入っているというか、そんな感じで異空間との境目らしい。
めぐ「マリオストーリーでこんなのなかったことない?」
もも「マリオストーリー?」
淳「ペーパーマリオのアレだろ?」

 なおマリオストーリーにおいて、思いついたのが『スターロード』や『星の国』であった。本編ではかなり後のほうとなる。


 さあこれからどう回って、何を食べるか。これが今回の主たる目的である。
めぐ「それとちょっと、買って欲しいってのあって。赤かぶらの漬物なんだけど…。」
もも「早いとこそれ買っちゃえばいいじゃないの。」
めぐ「それもだけど…、後でもいいのかなって…。」


 これもまた象徴といえる、下呂大橋を渡る。下呂温泉は青空フリー7以来、実に8年半ぶりだったりする。しかもそのときはやや雨模様で、今日のような山々が美しく見えなかったのだ。
淳「本当、今日晴れてよかったよな。」
さく「寒くなくって、暑くもないし。」


 車道を隔てて、噴泉池のほうを眺めてみる。晴れの特異日ともされる11月3日は文化の日。やはり紅葉はまだだったか…。


 反対側、飛騨川の下流方向も忘れてはいけない。
もも「全身浴する時間なんかないわよ?」
淳「別にそういうヤマしいアレはない。」


 橋を渡り、信号を過ぎると上り坂となる。間を川が流れている。
なぎ「…風強いな。」
さく「上着着てても飛ばされるか暑くなるかだし、脱いじゃえば?」


 では時間があるので、ここから道を変えてみよう。こちらはどうなっているのだろうか?
さく「こっち行ってないよね。」
もも「アンタら今まで何もしてこなかったじゃない。」
めぐ「ちょっと往復したぐらいで満足しちゃって、…歩くのもなんか面倒臭かったし。」


 市役所の近くにある、手湯と足湯に来てしまった。ここは"メインストリート"から外れているのか、人が少なく静かで落ち着いている。
なぎ「最初からわかってたろ。」
めぐ「そのつもりだった。」
もも「…いいの?」


 下呂市役所の建物は小さいほうなのか、それとも隣の旅館が大きいのか…。
なぎ「…やめとけ。」


 せっかく下呂温泉に来たからには、何か食べておきたい。
なぎ「…この喫茶店とかは?」
めぐ「ここ、マップにあるけど。」

 入ってみると、狭い店内は地元の方ばかり。混んでいるわけでもないのに、"変なアウェー感"がある。この時間はモーニングばかりで、お目当てのものが食べられるかわからない。
めぐ「…でもせっかく入って、何もなしってわけにはいかないし。」
なぎ「…まだ他、ないよな?」

 定食もあるようで、"日替わり"とある。これでは、お目当てのものなのかわからない。
なぎ「…ダメもとで訊いてみろよ。」
めぐ「…なぎ姉訊いてよ。」


 結局のところ、朝10時台ながらもなんだかんだで名物料理をやってくれることになった。


(現)鶏ちゃん定食(ジーニョ) 780円
 最初に出てくるサラダはトマト,茹で玉子,潰れてない茹でジャガイモ,キャベツとレタス。最初に野菜を食べておくと健康にいいとのことで、自然とよくわかっている。
めぐ「なんだろう…。わかってはいるの。」
なぎ「…実際どうとかは?」
めぐ「まず出てこないっていうか…、家で作ってもらってるだけだし。」

 続いてカセットボンベ式のコンロが登場。
なぎ「これは…、本物だな。」

 期待させる中で、紙の敷かれた鉄板と共に"本体"が登場。まさかのそば入りである。鶏肉やキャベツ、もやしなどと共によく混ぜておこう。
めぐ「…こんなの食べちゃっていいの?」
なぎ「いや、いいだろうよ普通に。」
めぐ「そうじゃなくって、この時間でこの値段なのに。そばも入って鉄板で出てきちゃって…。」

 食べてみると、食感の良い鶏肉と辛みのきいた味噌味がいい。
なぎ「…これが本場で食べる名物かと。」
めぐ「家だと基本フライパンだし、火からも離れちゃうし。」

 そして今朝はパン食だったため、米飯がありがたい。味噌だれがよく混ざった鶏肉や野菜ばかりか、焼きそば麺ですらいいおかずになってしまった。他、豆腐とねぎの味噌汁が付く。
なぎ「よかったよかった。」


 御馳走様でした。
もも「本当、これで時間食ってさ…。」
めぐ「ごめんごめん…。」


 気づけば、普通の発車まで35分。帰りは気分も変えて、また別の道を歩こうか。
めぐ「いい感じに潰れたと思ってるよ。」
もも「そりゃ昔のアンタなら、何もなしで終わってたわよ。」
淳「今、観光とかあるよな…?」
めぐ「30分でできるだけ。」


 左側を見るとまた、いい感じの景色が広がっている。
さく「土日とかだったら泊まりでもいいかもね。」
もも「アンタらには無理だろうけど。」
めぐ「昔、家族で1回あったけど。」

 せっかく下呂温泉を食べ歩きと称したのに、鶏ちゃん定食だけで終わるわけにはいかない。せっかくなので、これも頂こう。
もも「わかりやすいもの…。」
なぎ「…入れって?」
さく「せっかくじゃん。」
もも「これ以上足きれいになっちゃってどうするのよ?」


(現)温玉ソフト(ゆあみ屋) 410円
 下にコーンフレークが敷き詰められた、カップに入っている。バニラソフトと温泉たまごをよく混ぜてから頂こう。
めぐ「…まあ、おいしいんだけどね。」

 混ざったからといって、カスタードクリームみたいになるとは限らない。この店の名物ではあったものの、ソフトクリームは単品で頂いたほうが個人的に合ってたのかもしれない。

(つづく)