2017年11月26日(日)午前7時36分 愛知県豊田市足助町・香嵐渓

 隣は2年前に"シシ"フランクを味わい、新たに"シカ"フランクが加わっていた店。目をつける前に開いていなかった。
ひろみ「そんなもん食べたことないし…。」
めぐみ「前食べたら、ちょっとクセがあった感じだったかな…?」


 紅葉の下、草の緑色が美しくなる。正直なところ、飯盛山のほうも見ておきたいものだろう。
じゅん「…上がりたくなかったり?」
めぐみ「…ヘルメット持ってるし。」


 上っていく途中、もう1つ屋根のあるところがあった。これも何てことのない東屋なのだが、雰囲気がとてもいい。
ひろみ「上がってんじゃんか…。」
めぐみ「それで、前はなんていうかな…?お寺のとこちょっと入って。」


 木々と共に見下ろしてみよう。日の当たり具合によって、色付きに差が生じる葉っぱ。これがいいグラデーション状となっており、美しい風景を生み出している。


 奥のほうは以前、明るいうちに見ている。
ひろみ「それでパスするってか…。」
めぐみ「まあ、今日はちょっと見れたらそれでよかったし。」
じゅん「じゃあ…、香嵐渓の他も?」
めぐみ「一応、考えてたよ。多治見…、瀬戸?」
ひろみ「定光寺よね?」
めぐみ「そうそう。」

 

 

 

 紅葉ならば旧愛岐トンネルもよかったことだろう。そこで例年行われる秋(2017年:11月25日~12月3日)の一般公開について調べてみたところ、現地に駐車可能な箇所はなかったらしい。2022年は11月26日から12月4日まで一般公開がある。


 とりあえず高台から下るように、広場へと戻ろう。ここは夕方のライトアップ時間かどうかと言う違いがあるものの、2年前に通った気がしないでもない。
めぐみ「デジカメだとちょっと緑っぽく出ちゃうのよ。」
ひろみ「何、またいきなり…。」
めぐみ「設定…、よくわかんなくて。」
じゅん「もうそれ随分使ってない?」
めぐみ「恥ずかしながら2年半前?北海道から帰って落としてしまいまして。」


 石碑と共に、赤々とした木と葉を1枚。


 やはり一昨年とは逆向きに、下の川沿い道を歩こう。
めぐみ「この時間で本当、よかったかも。」
ひろみ「なんかさ…、他の事どうでもよくなるんだよな。」


 香嵐渓のシンボルといえよう、待月橋が見えてきた。
じゅん「あ、これすごい。いいかも!」
めぐみ「やっぱり?川とか山とか…。」
ひろみ「落ち着けって。」
めぐみ「そう?じゃあ…、…。」


 橋を渡って、もう1枚収めてみよう。まだ陽も昇りきったばかりで、空気も澄んでいる朝。突き当りを左へ進んでいくと、茶亭『助庵』があるという。気になるものだが、今日はまだ早いか…。


 そして往路と対称的になるよう、進行方向左側の川沿い道を歩く。こちらも屋台など、店が並んでいる。
じゅん「正面じゃなくって、そこ左じゃない?」
めぐみ「…へ?」
ひろみ「無理するなって。」


 川を挟んだ向こう側を眺めてみよう。山裾の紅葉が川面に反射し、美しい画として表れる。空の青さもまた、いい色合いだ。


 同じように、国道420号の橋は下をくぐる。かつて国道153号の本線として指定されており、点検履歴板が名残として…。
めぐみ「…トイレ入りたいんだけど。」
ひろみ「…どうせ入る気だったろ。」

 足助支所のトイレは、狭いながらも洋式便器に温水洗浄便座を備えている。重装備であったため、こんがらがってしまう。それでもとりあえず、惨事を回避することができた。


 足助支所でトイレに入った後は、バイク置き場へ戻ろう。午前8時半を回り、来る車が結構多くなってきた。
めぐみ「石碑ここにもあったね…。」
じゅん「それでこれからまた、どこか行くの?」
めぐみ「どうしようね…?420ちょっと進めようかな?」
ひろみ「おい、ちょっと待て。」

 せっかくなので、国道420号で設楽町へ向かうこととした。
じゅん「それじゃあ、気をつけて走ってよ?」
ひろみ「で…、車ですか?」
じゅん「さあ…、それは後から知ることかもね。」
めぐみ「では…、ありがとうございました。」


 さあ、再出発!


国道420号 香嵐渓(豊田市)→豊邦大橋(設楽町)
 かつて国道153号から分かれたように、県道から分かれていく。香嵐渓の駐車場はこちらにも設けられている。そこからは渓谷に沿ってカーブの多い、狭苦しい対面通行となった。
めぐ「これでいきなり30から50だもん。」
ひろ「40…、だったんだよな?」

 基本的には上り坂。幸いにも反対車線が空いているため、後続車は抜かしやすいといえる。それでも設楽(町役場)まで40km弱、この状態では不安しかない。
めぐ「まあ、ちょっと入ったらクリアになるけどね。」
ひろ「本当、そういうセコさがな…。」
めぐ「いいじゃん、こういうのは後でじっくり…。」

 相変わらずカーブや、勾配の多い山道。しかし路面等の状態は次第に良くなっていき、走りやすさも感じさせてくれる。
めぐ「…やめとくよ。」
ひろ「いや、そこはイケるとかにしろよ。」

 このペースで10km程進み、周囲が開けて国道473号と交差。肝心の交差点に信号はなく、名称も表記されていない。以後しばらく重複する。
めぐ「これさ…、停まるとこなくない?」
ひろ「そういうのは、ある程度自分でなんとかするとか。」
めぐ「それはいいけど、目印とかあったら引き返そうかなって。」

 新段戸トンネルは対面通行で直線状ながら、長く気をつかうもの。抜けた先は設楽町であった。
めぐ「はい、クリア。」
ひろ「それで本当、いいんならいいけど…。」

(つづく)