2013年5月6日(月)午後3時 愛知県長久手市・全日本うまいもの祭り会場
 もう1勝負しよう。まだまだ人が多い会場内において、ところどころ売り切れも見られるようになってきた。今日のような暑さでは、"B-1王者"の『八戸せんべい汁』に手を出そうとは思えないのが残念だ。
さくら「どうする?」
めぐみ「…案外、都会のものとかアリなのかなって。」

 ラーメンとも焼きそばとも異なる、汁なしの"中華麺"。そんな『歌志軒』の油そばが気になっていた。ここは"食券方式"で一度注文だけ済ませてから列に並び直し、呼ばれたら油そばを受け取ることになる。



(現)油そば(全日本うまいもの祭り/油そば専門店 歌志軒) 500円
 太麺と程よい油回りが特徴の、いわゆる"汁なしラーメン"。個人的にキムチは食わず嫌いだが…。
ももか「どうしてよ?」
めぐみ「私塩辛って…、なんかヤなのよ。」

 よくわからないけど、濃いタレも美味しかったので良しとしよう。
ももか「そこはっきりしてよ…。で?次は…?」
めぐみ「…もう残金ないかな?」
ももか「…前半唐揚げだけで1000円使っといて?」


 残金的にもこれで限界のようだ。食べ物はこれで終わりとしよう。
さくら「でもかき氷っていいよね…、こんな暑いんだし…。」
めぐみ「かき氷っていいよね…、あのナゴヤ球場とか…。」
なぎさ「…死んでないよな?」
さくら「大丈夫ですけど…?」

 

 では程近くにある、冷房の効いたスケート場の観覧席を見ようか。不定期でアイスショーも開かれるこのスケート場は、万博期間中に『グローバル・ハウス』として"メイン展示"の扱いを受けていた。
さくら「見たのってブルーホール?」
めぐみ「ブルーホールだよ。」

 『ブルーホール』は"スーパー大画面"の映像。対して『オレンジホール』は"スーパーハイビジョン"の映像とその他展示紹介。"メイン展示"である『冷凍マンモス』は最後、外に別で設けられた建物の中を通る形で見ており、『ブルーホール』と『オレンジホール』が"合流"する形になっていた。

 なお同じ建物に入っていた温水プールは2018年9月末で閉鎖され、2022年開業のジブリパーク内『ジブリの大倉庫』として"転用"された。チケットは日時指定制で大人平日2000円、休日2500円となる。


 最後は地球市民交流センター。ドーム状の高い天井を中から見上げてみよう。
めぐみ「…正面の案内所ってどこだっけ?」

 これにて、モリコロパークこと『愛・地球博記念公園』は終わり。なおジブリパークとしても、チケットが必要な『ジブリの大倉庫』『青春の丘』『どんどこ森』を除けば無料で散策できる。2023年以降は『もののけの里』『魔女の谷』も開業予定だ。
ももか「…どうせ終わんないくせに。」
さくら「まだこの、出かけが終わるなんて言ってないけど?」

 そう、ここからが当旅行班の他と違うところ。持っている切符がフリー切符ならば、どれだけ乗ってもよいということ。したがってそのまま藤が丘へ帰る客とは逆に、反対側の八草へ向かうのだ。そして一度改札を出て、運賃を分割計算する。
ももか「また…。」
さくら「座りたくない?」
なぎさ「…座りたいよな?」
ももか「…まあいいけど。アンタらのこういうとこ嫌い。」

 こうすることにより、八草から藤が丘まで座ったまま乗り通せるというものだ。これでリニモの分だけで元を取ることまでできてしまう。参考までにここから藤が丘の普通運賃(当時)は340円。ここから八草まで160円で、八草から藤が丘まで通しで360円。何と姑息な了見だろうか…。


3.愛・地球博記念公園16:04発→八草16:08着 普通/八草行き 121
 すぐ発車なので乗る。万博でリニモを使った際の帰りと同じルートであり、当時はもちろん人が多かった。しかし今では"逆方向"とあって乗客はあまり多くない様子。

 4分乗っただけで到着。当時はJR名古屋から線内ノンストップの"エキスポシャトル"が直通しており、ここで乗り換えることができた。
ももか「…大体アンタらみたいなのがブームに乗っかるとかしてさ、それで終わったら乗らなくなって。」
さくら「終わってから乗ったんじゃなくって?」

 実際は2000系に乗りたかったため、211系で運行されるエキスポシャトルは往路のみの利用となった。こちらは万博終了後、JR車両の直通が愛知環状鉄道全区間に拡大。各駅に停車するようになった。2012年からは休日の直通運行が廃され、平日のみ(後に朝晩の瀬戸口発着のみ)となっている。
なぎさ「そろそろいいか?」
めぐみ「あ…、ごめんごめん。」


4.八草16:19発→藤が丘16:36着 普通/藤が丘行き 121
 乗るのは先ほどの折り返し。"八草止まり"が入ると発車となる。往路とは反対側の景色を見ていこう。
ももか「わかりやすいもの…。」


 沿線の緑とともに下の道路を見る。猿投クリーンロードはここまでが有料区間となっており、その先で名古屋瀬戸道路につながっている。考えようによっては、両者は一体化しているといってもよさそうだ。


 "愛・地球博記念公園"の近くにリニモの車両基地があり、"愛・地球博記念公園"に中線があるのもそのためだろう。ついでに全列車が普通であるにもかかわらず種別表示があるのは、開催中に"会場までの直行便"の計画があった名残なのかもしれない。


 改めて公園とイベント会場を見下ろしたところで"愛・地球博記念公園"に着く。やはり多く乗ってきた。
めぐみ「作戦成功…。」
ももか「いや、自慢げにしなくていいから。」


 公園から離れて外の景色を見れば郊外らしく、家並みと緑のバランスがいい。愛知学院大学もこの近くにある。


 猿投グリーンロードから自動車専用道路(名古屋瀬戸道路)が分かれ、さらに経路を共にしてきた県道6号。リニモは県道の右折箇所で共にカーブし、進路を変えていく。外は坂のある宅地となってきた。
ももか「…うちのリーダーって、人ん家と坂を一緒に見て興奮する人だったっけ?」


 17分で到着。藤が丘からは再び『ドニチエコきっぷ』の出番となる。市バスにも乗ることができ、ここから栄までは引山を経てバスで乗り継ぐことができる。
さくら「基幹バスって名鉄バスと共用で…。」
めぐみ「そうだけど…、ダメとか?」

 供用区間を含め、他社のバスは利用できない。今回は残念ながらバス利用をやめておくことにした。
ももか「乗ったことないなら乗っておきゃいいのに…、アンタらいっつもこうだもん…。」

(つづく)

※一部にあとから調べ直した個所があります。