2022年11月1日、愛知県長久手市に『ジブリパーク』が開園。第1期は『青春の丘』『ジブリの大倉庫』『どんどこ森』が開業し、入園券はエリアごとに日時指定完全予約制となる。詳細は公式サイトを参照するとして、2022年中の入園券はすでに予定枚数が終了した。
元をたどれば1970年に開業した『愛知青少年公園』であり、2005年日本国際博覧会(愛知万博/愛・地球博)の長久手会場へ"転用"。のちに再整備され、愛・地球博記念公園(モリコロパーク)となり現在に至る。
ということでご無沙汰していた、今回の鉄旅リターンズプラス。2013年5月にモリコロパーク(愛・地球博記念公園)へ出向いた話を見ていただこうかと。考えたら、そこから早9年とは…。
2013年5月6日(月)午前8時45分 名古屋市中村区・地下鉄名古屋駅
今回の目的地はモリコロパーク(愛・地球博記念公園)。名古屋駅から地下鉄東山線で始めよう。時間に余裕はあるので、特別急ぐようなことはしない。ついでに2005年の万博が閉幕してから、愛・地球博記念公園(モリコロパーク)は初めてとなる。
ももか「…今日本当にモリコロパーク?」
さくら「言ったじゃん。」
ももか「…それでこれ何よ?」
さくら「ワイルドモモちゃん。」
ももか「この私に対する悪意しか感じないけど…、そうじゃなくって今日使うコレよ。」
(現)ドニチエコきっぷ(名古屋市交通局) 大人600円
休日と毎月8日に利用できる『ドニチエコきっぷ』。バス・地下鉄全線一日乗車券と同様に、名古屋市交通局全線が乗り放題となる。大人1人600円(当時。現在は620円)で、券売機購入の際にICカードは使えない。なお2022年以降、交通局サービスセンターでICやコード決済が利用可能となった。
めぐみ「終わって乗れるなら乗ろうかなって」
ももか「だと思った。…で?」
めぐみ「…行きはわかるよね?」
行きは東山線からリニモという、極めて単純なルート。
ももか「…わかるけど?」
なぎさ「本当か?」
ももか「…私どうせ着くまでアンタたちについてきゃいいんでしょ?」
さくら「嫌なら別に…」
ももか「嫌なんて言った覚えありませんけど?」
なぎさ「…ってか、毎回毎回こういうのやめようかいい加減?」
1.名古屋9:05発→藤が丘9:31着 普通/藤が丘行き N1507
今日は時間があるので、N1000を待つ余裕もある。5本待ってようやく来た。東山線は4分間隔なので、待ってもそれほど響くものでもないだろう。例によって名古屋を混み合って発車する。
めぐみ「ごめん私の勝手に…」
ももか「いいっての。…そのかわり後で何かあればお願いよ。」
それから例によって栄で降り…?
なぎさ「…あまり降りない?」
さくら「栄じゃないのかな?」
立ち客がまだ多い。連休中、次に多く降りそうなのは…?
なぎさ「そうなってくると東山か…。」
やはり東山公園である程度降りていく。
ももか「ほら…。」
それでもまだ立ち客がいる。一社を出ると地上に上がり、高速の高架を横に見る。終点も近いためか、どうも座る客も多くないようだ。
ももか「ここまで…、自転車で来たんだって?」
さくら「あま市から?」
めぐみ「来たけど、…2回。」
名古屋から26分で到着。地下鉄の藤が丘は相対式ホームを持つ高架駅で、乗車用と降車用が分かれている方式。到着後はそのまま回送されていく。
あとからできたリニモの駅は、すでに地上が開発され尽くしていたことから地下駅となった。
(現)リニモ1DAYフリーきっぷ(愛知高速交通) 大人800円
今日使うもう1つの切符こそ『リニモ1DAYフリーきっぷ』。大人1人800円。リニモは当初manacaに参加しなかったため、当時はまだ全国共通利用の交通系ICは使えなかった。『ドニチエコきっぷ』は磁気カードだが、こちらは名鉄でもおなじみ紙の切符。("済"の印は後から別で押されたもの。)
乗る客が多いようで、並ぶことになる。地下鉄が15m級6両で4分間隔に対して、リニモは14m級3両で8分間隔。万博当時から輸送力格差を問題視されたため、万博への公式アクセスルートから外れていた。なお2022年11開業の『ジブリパーク』は完全予約制であり、さほど問題視しないらしい。
座れないので1本見送る。
ももか「座れないからってわざわざ…、ね?」
なぎさ「いいだろお前も座れて。」
ももか「いいけど。」
今日は時間に余裕があるので、1本ぐらいいいだろう。
2.藤が丘9:52発→愛・地球博記念公園10:05着 普通/八草行き 152
もちろん2本目で座れる。この車両の暖色系照明がお好きなのだが、それ以外の色調はグレーやブラックといったモノトーン調でなかなかの異色ぶり。しばらく地下を走り、はなみずき通で顔を出す。
2012年に単独で"市"となった長久手市。名古屋市中心部まで程よい距離があり、交通の便も良いことから宅地が目立つ。
しかし長久手古戦場付近からはまだ開発途上のようだ。よく見れば、遠くにデジタルタワーも見える。
ももか「アンタんとこケーブル入ってたのよね?」
めぐみ「入ってるけど…、言ってなかったっけ?」
ももか「ああ…、念のためよ。じゃああのタワーは直接関係ないってことよね。」
めぐみ「登れないし。」
緑多き地を往く磁気浮上式交通システム。リニモの正式名称は『愛知高速交通東部丘陵線』。居心地はかなりいいのかもしれない。
藤が丘から13分で到着。ここで降りるのは、万博が行われた2005年以来となる。愛知県立大学の学生と、モリコロパークに向かう客が大体半数ずつぐらいのようだ。
(つづく)