2022年10月11日(火)午後5時14分 愛知県豊明市・豊明駅

 2022年も早々と10月中旬になり、晴れたと思えば風も冷たく。なんとなく豊明の駅へ行きたくなってしまい、そのまま豊明の駅へ足を運んでしまった。原則として準急と普通の停車駅であり、急行は毎時2本を除いて通過する。


 ということで、名鉄名古屋本線の豊明駅。3面6線という豪勢な構成であり、発車案内や自動放送は主要駅にあるようなものとなる。急行の多くが通過することもあって、"市名"を冠する駅ながら豊明市の代表駅ではない。代表駅は名古屋から見て1駅手前の前後であり、急行が全て停車する。


 ホームの幅はあまり広くない。ホームから上がる階段にエスカレーターは設けられておらず、エレベーターが階段の裏に設置される。橋上駅舎にかからないホーム部分の屋根が、なかなか上質なタイプだと思っていた。


 階段を上がると、なかなかオシャレな雰囲気を見せている。こちらの発車案内は種別部分がカラー化されており、こちらもなかなか上等品らしい。1・2番線はもう1つ通路を介するような形となり、トイレもその横に設置。


 これだけの設備を有しながら窓口は埋められ、無人駅となる。自動改札は遠隔対応の幅広タイプ、通常タイプとIC専用がそれぞれ1通路ずつ。券売機はIC非対応型が1つしかない。


 橋上駅舎は自由通路を兼ねているためか、自転車を押し歩きできるようスロープが設けられた。階段の傾斜も緩く造られており、回り込むような形状とされた。窓ガラスもステンドグラス調となっており、なかなか凝っている。


 そんな外観は落ち着いた雰囲気でありつつ、そもそもの規模と造作がしっかりしたものといえようか。北口の駅前にはロータリーが設けられ、地域巡回型の路線バスが発着する。


 周囲は住宅地となっており、駅前にはマイナーなコンビニが1軒。24時間営業ではないほか、クリーニング店としての扱いもあるという。


 自由通路にもエレベーターは設置されるため、段差なく移動することは可能。では反対側へ抜けてみようか。


 この橋上駅舎、自由通路としては豊明市の連絡橋となっていた。こちらは回り込むというより、直角ターンするような形状らしい。南口の駅前にロータリーは設けられていない。


 南口には店も住宅もなく、愛知豊明花き地方卸売市場が構えている。国内最大規模の花卉市場であるため、そちらへの利用に専念する形だろう。


 改札へ再度入り、1・2番線ホームへ。これだけの規模を有しながら無人駅となるのは、終端部が検車区へつながっているこのホームにあったのだ。傍らに佇んでいたのは牽引用のEL120で、旧型の電気機関車に代わって運用される。


 このホームは実質、名古屋方向へ折り返す専用となる。東岡崎からは先に3番線へ普通が入っており、折り返す準急が先に発車することから階段を介した乗り換えとなってしまった。夕暮れ空の下、折り返しの準急で失礼しよう。

(おわり)