2022年8月11日(木)午後7時33分 兵庫県尼崎市・JR尼崎駅
このまま尼崎で米原へ折り返したかったところ、時間的余裕がなく夕食を確保できなくなるかもしれなくなった。そこで作戦を再度変更し、尼崎で夕食会を開いてから帰ることにしたい。
さく「そう考えたら、最後乗っちゃったら米原って何もないし。名古屋帰っても店やってるか。」
もも「考えたら確かにそうよ?あそこでどれだけ食べたのかって。」
幸いにも尼崎には『あまがさきキューズモール』など、駅前に商業施設が構えている。京セラドーム大阪で結構な量を食べているが、夕食として控えめに合致できそうなモノはそれなりにあるだろう。
めぐ「やっぱりご飯系かなって。」
なぎ「ご飯系で軽くできるか?」
フードコートは1階にあった。あまがさきキューズモールの敷地面積はそれなりにあり、エスカレーターの位置を見誤れば結構なロスになってしまう。
もも「それでまた余計な体力使っちゃって。」
さく「まあ、新快速の中で食べるってわけにいかないもん。まだ。」
迷いつつ、選んだのは…?
(A)牛肉100%ハンバーグおむらいす・サラダドリンクセット(おむらいす亭) 1089円
そこまでのボリュームは必要なく、合致したのがデミグラスソースのオムライス。しかもちょうどハンバーグが食べたくなっていた頃合いであった。その前に、まずはサラダを食べておこう。キャベツが多くあり、あっさり系ドレッシングのかかったサラダをだ。
続いて牛肉100%のハンバーグと、デミグラスソースのオムライス。まさに欲していたのが、香ばしく焼かれて肉々しいハンバーグだ。さらにデミグラスソースといいつつ、こちらもミートソースのように肉々しい。とろとろ半熟卵のオムライスと合わせられて、さぞかし幸せだろう。
めぐ「…もしかして食べ方下手?」
もも「アンタ今更それ言うことじゃない。」
最後はドリンクとして選択したアイスコーヒーでフィニッシュ。美味しくいただけたのはいいにせよ、個人としてどうも食べ方が下手になった気がしないでもない。何はともあれご馳走様。
めぐ「それでだけど、もうギリギリ。新幹線なしで帰れるか。」
もも「…じゃあさ、なんで時間なくなるからってここ下りたのよ?」
食事後に時刻表を開けば、尼崎からは20:23発の新快速(長浜行き)があった。これを逃せば在来線のみで、名古屋へ当日中に帰還するのが厳しくなる。ただ夕食会等に少々時間を費やしたらしく、時間的余裕は残っていない。幸いにして、新大阪,京都,米原から新幹線は利用できそうだが。
なぎ「ないならないで、いっそ新幹線でもいいけどな。」
さく「まあ…、ダメならダメなりに決めようよ。とにかくもう時間ない。」
誤算は席を立ち、食器を店へ戻してからも続く。午後8時を回って、あまがさきキューズモールの専門店街が閉店。1階部分はスーパーを介してしか出入りできなくなり、駅へは遠回りを強いられることとなった。
もも「もう、アンタダメよ。全部決めたのって。」
めぐ「こんなことなるなんてわかんないし…。」
駅へ出るデッキは2階に直結している。1階から外へ出ると少々歩いた後、階段かエスカレーターで上がらなくてはならない。熱帯夜になる中、度重なる徒歩移動で発汗量はさらに増す。
なぎ「こういうのいつまで…。」
さく「苦しかったら、外いる間だけでもマスク外していいんじゃない?」
尼崎で乗るつもりであった20:23発の新快速は長浜行き。結論から言えば、ホーム位置を誤ったため間に合わず。ただでさえマスク裏に汗をかいて息苦しく、無駄に消耗した体力が余計に消耗し。在来線のみで名古屋へ当日中に帰還するのが厳しくなった。
もも「…どうすんのよ?これ。」
めぐ「…休憩。」
なぎ「…させてくれ。」
さく「いいけど、時刻表は見てよ。」
付け加えるならば、尼崎の駅に立ち食いの店はあった。そちらの位置がはっきりできれば時間短縮もでき、尼崎を早く出られたに違いない。とりあえずすぐに出られる米原行きの快速はあるが、京都へは20:38発の新快速(野洲行き)が先に着く。
もも「次から、わざわざ外でなくたってあそこ。」
なぎ「いや、わからん。次来た時、店やってないかもしれんし。」
めぐ「なくはないの。一昨年?京セラで阪神の買ってて、行く気だったけど。」
さく「阪神だけまだなかったんだよね。」
7.尼崎20:38発→野洲21:46着 新快速3526M/野洲行き クモハ223-2049
つかの間の休息を経て入ってきた"15分後の新快速"は、12両全て223系2000番台。やはりドア上の案内装置は液晶画面になっていた。おまけに尼崎の段階で、若干の空席が出ている。
もも「本当、そう…。」
大阪ではやはり大量の降車客があり、入れ替わるように乗車客も多い。このタイミングで一時的に大量の空席が出ることを、最初から見越していたのだ。
さく「じゃあ、時刻表見せてよ。」
めぐ「開いてるけど、結構ページ薄くて張り付いちゃってるし。」
時間があるうち、時刻表を開けて見よう。すると…、野洲で普通(米原行き。高槻まで快速)に乗り換えて。そのまま米原で、名古屋へつながる最終の快速(豊橋行き)に乗り換えられると判明。新幹線も米原から利用でき、勝利は確信できるものとなった。
さく「…できたじゃん。すげえ、帰れる。」
めぐ「終われた…、これで。あとは。」
自動放送は車掌持ちのタブレット端末によるため、車掌によっては作動させることがない。あとはもうすることもなく、寝たり起きたりがまあまあ繰り返される。そして同時に水分も着実に消費されていく…。
さく「時間あったのに?」
めぐ「…まだ持つかなって。」
(つづく)