2022年7月21日(木)午後5時53分 名古屋市中村区・名古屋駅
せっかく名古屋駅に来たので、7月に運行を開始した新型特急気動車『HC85』を少々見ておこう。少々丸みを帯びており、貫通型ながら凹凸の少ないフロントマスクはなかなか整っていて好みだ。
JR東海はハイブリッド駆動のうち、エンジンでモーターを発電させる方式を採用。気動車ながら電車に限りなく近くなったらしく、記号として電車と同じく『モハ』などと付けられた。ステンレス車体は凹凸がなくなったため、北海道のH100と同様に溶接跡が目立ってしまう。
側面の行先表示はカラーLEDとなり、号車表記等と一体化している。特急は赤地のグラデーションに黄文字で表示。座席床面は通路と同じ高さとなるも、窓は比較的大きいことから"ワイドビュー"をできるだけ継承したかったのだろう。4両中1両は車椅子利用に対応すべく、座席のない区画が設けられた。
座席は新幹線N700Sと同等なものを使用し、全席にコンセントを設置。普通車のみならず、グリーン車もN700Sと同等なものという。2列2列となったほか前面展望は利かなくなり、賛否が分かれるもの。
さて隣は383系特急電車を使用したホームライナーで、中央西線系統では平日のみ瑞浪まで2往復するだけになった。その隣は315系快速電車が入ってきており、何かと未来像を想像させてくれる。
話をHC85に戻そう。新しいステンレス車体は思いのほか、上部分の白面積が大きくオレンジ帯も太い。ヘッドライトは上部に楕円形の大きく細長いものと、下部は左右に一般的なものを配置。これらは全てLEDを用いている。これまでの特急車両にあったヘッドマークは設けられなかった。
前面展望が利かず、ヘッドマークも装備されないHC85。しかし考えたら…、中から"系統板"を差し込む方式は可能でないだろうか?最新機器を搭載し側面の行先表示もカラーLED式、なのにヘッドマークはアナログ主体。このギャップも面白そうだ。
さらに従来のキハ85も入ってきた。前期型は登場から30年を過ぎ、耐久性に優れたステンレス車体ながらもある程度損傷は隠せない。割と好きな車両なだけに、今後の動向は気になるものだ…。
そしてHC85を用いたひだ17号が発車。高出力なエンジン音をうならせつつ、発電が前提なことから"抑揚"は比較的小さいのだろう。また従来と異なり4両ないし2両編成で組まれ、編成番号が表記される。続きは改めて、乗った際に取っておこう。
(ちょっとだけインプレッション おわり)