「2017年の夏は雨が多く、特に首都圏ではあまり気温が上がらず過ぎました。翌2018年は一転して猛暑が続き、それはそれはもう…。では時間のほう、雨だった2017年8月16日に戻します。」

2017年8月16日(水)午前5時23分 東京都千代田区・神田アクアハウス江戸遊

 この銭湯の延長料金は30分毎に200円となるのだが、今回は6時間以内に退出できた。中が寒ければこの時期にして外も結構寒い。(※2017年当時)
さく「本当さ…、クーラー効かせすぎじゃね?」
もも「あら、珍しく意見が一致したこと。」
なぎ「…これ8月だよな?」
めぐ「まあね…、出すのがいつかわかんないけど。」
もも「いや今、寒いかって話よ。」

 いつもと違いJRの御茶ノ水ではなく、都営の小川町へ向かう。4年前は夜間であり、不慣れな道のりに迷ったもの。ワテラスの傍らにあったのが淡路公園だという。公園はあっても人通りからして少ない、早朝5時半の東京都内。
もも「こんな人いない東京って珍しい…。」
めぐ「あ…、そうかもね。」

 しかも雨模様の中である。空は明るい色を見せるも、日は当たらず暗いまま。今回は事前に地図を用意していたため、とりあえず迷うことなくたどり着くことはできた。
なぎ「…いつだっけ?」
さく「いや…、いきなり何の話かわかんないけど。」
なぎ「暗い中でライトが明るいの見たアレ。」


(現)夏の都営地下鉄ワンデーパス(東京都交通局) 500円
 地下鉄で使う"フリーきっぷ"のうち、『メトロ・都営共通1日乗車券』は900円とあった。今回使うほうは券売機で買えたのに、レギュラー商品でないような扱いがなされていた。特に今回の午前中は都営地下鉄を制したいので、結構重宝するだろう。
もも「…元から調べてたんじゃなくって?」
めぐ「…あれ?」

 暗い色の金属壁で覆われ、近未来を感じたり感じなかったりするエスカレーターを下っていく。ホーム構成は地下鉄らしく、シンプルに島式の1面2線。
さく「まあ、ちょっと時間早まってるけど。」
もも「いいんじゃない?変なことして余裕なくす分だと思えばさ。」
めぐ「そうだっけ?」


22.小川町5:48発→本八幡6:17着 新宿線普通/本八幡行き 10-485
 当初計画より29分早く出発する旅行班に対し、来たのは10-300系の前期型。E231系タイプの座席だけでなく、壁面や天井まで淡い緑系になっているのが特徴。ドアの上にあるLED案内はE231系タイプらしい1段式も、スクロールなど表記がやや異なっている。(※ローカルルールとして、車両形式は"系"で統一表記している。)
もも「新車狙いじゃなかったの?」
めぐ「せっかくならこっちもいいかなって…。」
さく「それにさ、古いのよりは新しいじゃん。」
もも「古いのよりってさ…、基準何よ?」
めぐ「これ結構好きだよ。」

 森下からは過去に乗車しておらず、今回の目的とする"新規乗車"に合致する。地下路線主体も東大島を前に、地上へと顔を出す都営新宿線。周辺は集合住宅が多い。
もも「…昨日なんかまだ起きるか起きてないかぐらいよ?」
めぐ「それ言っちゃうと、こういうモノって基本朝早めなるし。」
もも「まあ、アンタが早いか遅いか決めることじゃないわね。」

 船堀を出て、再び地下へと潜り込む都営新宿線。以降、地上へと顔を出すことはない。
さく「これさ、背もたれグレーだよね?」
もも「今更遅いわよ、時間にして20分?文章で3行…、5行とか。」
なぎ「…どうかしたか?」
さく「あ、おはようさん。」

 29分の乗車後、都営地下鉄で唯一東京都外に位置する本八幡へ。これで乗車方向を問わなければ、新宿線は全て乗車したことになる。
もも「とりあえず外出るんでしょ。」
さく「そりゃ、せっかく来たんだし。」
めぐ「いつものこと。」

 地上に出るのを忘れない旅行班。JRの駅は高架構造となっており、総武線各駅停車のみホームが設けられている。周辺は集合住宅も多いところか…。
さく「…はい。」
もも「いや、だからさ?何かないわけ?」

 地下鉄の駅に戻ろう。駅ビルへと繋がる通路に現れたのは、止まっているエスカレーター。一応いうと、エスカレーターは動いてる前提で乗るもの。
めぐ「…変な揺れするでしょ。」
なぎ「…した。」
さく「揺れてないって?」

 終着駅では30分程度の時間を確保している今回。開く店も乏しい早朝であったため、することもなく早々に折り返し。


23.本八幡6:32発→森下6:53着 新宿線普通/笹塚行き 10-565
 10ー500系と呼ばれるべき後期型もすっかり数が増え、10ー300系としては中期型と化している車両。壁面は他所でも一般的となる白系に一新。背もたれが黄系、座面は黄緑系になった。
さく「…こういう中途半端な時間だと寝れなくてさ。」
もも「あ、また寝るの?」

 地下鉄としては長めになろう乗車時間も、寝るには足りない程度のもの。次第に乗客が増え、混雑模様となる都営新宿線。休暇期間が終わって、いつもの平日らしい朝だろうか?
なぎ「…パス。」

 森下で降りて、大江戸線に乗り換えとなる。これで乗車方向を問われずとも、新宿線は全て乗車したことになる。そんな新宿線共々、ここからが都会らしい範囲だろうか。
さく「ちょっと何言ってるか。」
めぐ「あ、ごめん。わかんなかったね。」

 改めて、東京の地下鉄は乗り換え距離が総じて長い。このため今回は可能な限り時間的余裕を持たせるため、駅ごとに10分以上を確保した。予定の時間からある程度浮かせられる形になる。
めぐ「地下じゃ方向とか位置とかわかんないし…。」
さく「ってか、同じこと2回言ってない?」
もも「大事なことだからってアレでしょ、どうせ。」

(つづく)