2022年5月19日(木)午後6時12分 札幌市北区・札幌駅

12.札幌18:15発→北海道医療大学19:00着 普通2619M/北海道医療大学行き モハ731-101
 ここからは学園都市線(札沼線)へ乗っていくとして、平日の夕方という時間帯柄混雑は想定内。731系と733系を連結した6両で、6年半弱前に乗っていない731系を選択。


 夕焼けの太陽が雲間から覗く下、並走していた函館本線(いわゆる"山線")とは桑園で分かれていく。ここから北海道医療大学に向けて、行き止まり式の路線となるため勝算はあった。


 しばらくは建物の多い都市部を、複線の高架で進んでいく。この高架橋は非電化時代に完成しており、古ぼけた気動車が最新の高架線路を進んでいく様は異質だったことだろう。


 高速道路も複線の高架で跨いでいく。直上の箇所は壁面が高く設けられるため、直下を通る高速道路の様子を見られなかった。夕焼けの赤い太陽と共に、灯った明かりがどこか哀愁。


 太平で高架から下り、以後は全て地上区間となる。沿線は通勤路線らしく住宅地となっており、やはり降りていく流れにある。


 篠路から拓北にかけて、農地の広がる風景となった。


 あいの里教育大から単線となる。あいの里公園と合わせて、明らかに新しく命名された駅だろう。このあたりに来れば座れるようになってきたか。


 ロイズタウンは『ロイズ』によって設けられた新駅であり、現在の路線では唯一単式ホームとなっている。駅設備も3月に開業したばかりで新しく、周辺もまだ開発する準備段階らしい。


 札幌市内から離れた太美、当別もこの3月改正で旧国名の『石狩』が外された。家々が多く立ち並んだと思えば、一軒家に雄大な農地の広がる風景にもなる。ここまでどうにか日没前に沿線の景色を収められ、間に合った格好となる。


 当別は折り返し可能な設備を有しており、現在も一部便がここで折り返していく。ここまで来て乗客がほぼ下りてしまい、オールロングシートの車内を独占できるようになってしまった。


 札幌から45分、北海道医療大学への到着も明るみが残ったまま間に合った。かつてはここから新十津川まで線路が伸びており、特に現役末期の頃は浦臼から1日1往復となっていた。


 駅名標もこのとおり、現在は単なる終着駅となっている。札沼線はここまで大学などが立地し、郊外都市を形成したことから『学園都市線』と呼称。現状はこれら"学園都市"と札幌の往復で完結しており、名実ともに学園都市線と言っていいだろう。


 ホームはかつて新十津川まで線路が伸びていた名残から、部分頭端形状を持つ変則的な2面2線式となっている。廃止された非電化区間を走る気動車は石狩当別が始発となり、スルーする線路を通る必要があったのだ。



(S)JR運賃:新札幌→北海道医療大学 970円
 この『北海道医療大学』駅。元々無人駅で駅舎も体をなしておらず、ICカードに対応させるべく最低限の設備を有するだけとなっていた。最近になって待合所やトイレ、バスロータリーが整備。廃止区間へもここで乗り換えて向かうこととなる。


 駅名が示すとおり、駅前は大学の施設で占められている。自動ドアが開いたので、勝手ながら入口付近の椅子で休ませてもらおう。コンビニとなった売店は営業時間が短縮され開いておらず、そもそもこの売店さえなければ他に店など見当たらない。


 することもないのでホームへ出よう。駅の反対側は出入口もないことから、建物は一切見られず農地がひたすら続いている。道路も行き交う車が少なく、林立する"矢羽根"が光る様もどこか浮いていた。


13.北海道医療大学19:39発→札幌20:28着 普通2622M/札幌行き モハ731-113
 ここからは札沼線(学園都市線)を折り返す。来たのは6両全て731系なので、そのまま乗り込むだけ。やはり大学の駅だけあり、他に少々乗り込むは学生ばかり。

 その学生も当別である程度降りてしまい、実質的に乗客が入れ替わる形。あとはもうすることもないので、風よけガラスにもたれかかるよう寝て過ごすだけか…。


 49分で札幌駅に戻ってきた。それにしても731系からは貫通扉に高運転台、ライトや前面幕の配置。国鉄キハ40を彷彿とさせるフロントマスクは、何度見ても強そうだ。


(S)JR運賃:北海道医療大学→札幌 750円
 この日は札幌で終了。実は新青森からここまで、長万部で何もなくてもいいようにと購入していたおにぎりを温存していた。今夜もネットカフェを"キャンプ地"としているが、持ち込みは自由なので少々買って加えるか加えないかで十分だろう。


 東改札口から南口へ出て、外に出るとビックカメラが構えている。夜景を見ながら横断歩道を渡り、次の信号まで直進しよう。…あ、また傘がない。


 ということで信号を右に進み、今夜の"キャンプ地"とした『快活CLUB』札幌駅南口店へ。付近にいくつかある店舗から、単純に駅から近いところを選んだだけだ。コンビニは付近にあるので、入店前にもう少々仕入れておく。

 前日の仙台一番町店と異なり、フロントでの受付は旧来から続くカウンター店員式。鍵付き防音個室はなく、フルフラット席を選択。シャワーは無料で使用できる。…以上。

(2022年、札幌に春が来た。 つづく)


めぐ「まだ終わっていませんけど、一旦ここで区切りましょうかね。とりあえず2日目の主な目的だった北海道新幹線と、函館本線。いわゆる"山線"…、はクリアできました。この続きは…、はい。お楽しみに。」