2015年7月9日(木)午後2時38分 三重県松阪市・伊勢中川駅に到着

 考えればJRもそうだったように、トイレ付車両が電動車でないのはほぼ慣例となってきている。房総半島に送られた209系のように、中間電動車にトイレが付くのは少数派となる。平成初期にして、インバーター制御を本格的に有していたのが意外。

 


 名張行きの普通は2両。見送ると同時に、4番ホームにあった券売機で特急券を買っておこう。伊勢方向から大阪方向へ向かう特急は、最後尾が喫煙可能な1号車となる。この段階で、全席禁煙となる新車でないことがわかる。なお現在は全席禁煙で統一された。
もも「…鶴橋で降りるとかじゃなくって、上本町?」
めぐ「降りるのは鶴橋。」
さく「どうせ1駅ですぐなんだし、いいでしょ。」

 


 もう一つ、ホーム上の大手コンビニチェーン店で軽く買っておく。
もも「…またそれで無駄だったとか言わない?」
めぐ「さあ…。わかんないけど昼は米じゃなかった。」
なぎ「…1個いいか?」
もも「1個しか買ってないっていうから自分で買って。」



3.伊勢中川14:56発→鶴橋16:16着 特急1402/大阪上本町行き 22218
 来たのは、平成初期に登場した"ACE"こと22000系の4両。低速域で妙な音を奏でるインバーター制御車両である。前から埋めていく方式なのか、先頭だけがそこそこな埋まりよう。空いている2両目から、右手に名阪特急専用の"渡り線"を見る。
めぐ「…ちょっと変でしょ。」
さく「変ってか…、全体的に音が大きいとか?」
なぎ「大きいな。」
さく「…自動放送あるんだ。」



(現)サンドおむすび鶏唐揚げ甘酢たれ(ファミリーマート) 210円
 唐揚げと甘酢は合うものの想像の着く味付け。ネギとも合う。チキン南蛮ではないためタルタルソースは入っていない。
めぐ「…私、直巻のほうが合うのかも。」
もも「あ、そう?」
なぎ「まあ、中だと変に落ちないからな。」

 ここからは山間部の路線となる。駅には何もなさそう…。
さく「静かにしといたら?メモ書きとかまとめるの面倒くさくなるでしょ。」
もも「…静かにするのはいいけど、またこういうとこで変な争いごとしたくないの。」
さく「はいはい…。」

 


 榊原温泉口は山間の対向式ホーム。この辺りは東海地区と関西地区の境目であり、トンネルが多い。

 


 18きっぷシーズンであれば間違いなく選択していたであろう、JR関西本線と比べてみる。近鉄が複線電化なのに対して、JRは単線非電化。運転本数もこちらのほうが多い。但し両者は大きく離れているため、単純比較はできない。青山町で先に出た普通を抜かす。

 名張には急行がいた。トイレが付いているからといって、長距離をオールロングで乗り通すのは大きな問題がある。気づけば、特急の車内も席が埋まってきていた。
さく「とりあえず先急いで、ケチらなくてよかったかも。」
もも「急いでないよね?」
さく「いや、最初の最初。1本早かったら特急乗らなくても十分早くいけた。」
もも「本当はアンタらが特急乗りたくて、出るの遅めたんじゃないの?」
めぐ「まあ…、乗りたかったのはあるけど。」
もも「ふーん。アンタ1人抜け駆けして乗ったのに、まだ乗りたいんだ?」
めぐ「今年はまだ乗ってないって。」

 富吉を26分早く出る普通に乗ると、同様に伊勢中川まで乗り継いだ際に大阪上本町行きの急行に乗り換えられる。この段階で37分の差が生じるも、大阪上本町でその差は6分まで縮まってしまう。

 


 そういえば奈良県はどこからなのだろう?そう考えるうち、郊外めいた駅前を過ぎると山間部へ逆戻り。

 


 山を抜け、ベッドタウンの様相となると大和八木。主要駅に着く際には専用のチャイムが流れ、大和八木は『故郷の人々』が採用されている。橿原線は階段を介した乗換となる。
なぎ「こういうのいいよな。」
めぐ「なんか、名古屋着くときももうすぐって感じで。」
さく「乗った乗った。」

 


 伊勢方向から京都へ向かう特急専用の"渡り線"が、伊勢中川とはやや異なる形で設けられている。大和八木は大阪、奈良のみならず京都へも十分通える位置にある。橿原線の接続を待ったため若干の遅れが生じた模様。
なぎ「…別に問題はないんだろ?」
めぐ「一応早く着くぐらいに組んでるから、たぶん。」

 


 長らく位置の離れていたJR関西本線と交差。気づけば大阪府に入っていたりする。この辺りは近鉄でもLEDの発車案内があるようだ。間隔が詰まっているのか、あまり速度が上がらない。
さく「案外ここからが長かったりして。」
めぐ「そうそう。」

 


 2階建て構造の布施に停車し、次に停車する鶴橋まではもう少し。(近鉄)奈良線と並走し、複々線の様相を見せる。
さく「これぐらいの時間がちょうどよかったんだよ。」
もも「ちょうどいいって…?」
さく「寝たりとか。」
もも「はいはい。」

 80分で鶴橋に到着も、乗り換え時間はほとんどない。



4.鶴橋16:17発→ドーム前16:28着 快速急行4534/神戸三宮行き 5824
 隣にいた快速急行は近鉄のシリーズ21。ようやく乗れたことになる。混雑する車内で、乗車時間も短いことから無理して座ることもない。
もも「別にいいでしょ?」
めぐ「まあ…、1回乗れたことに変わりはないし。」

 鶴橋から地下に入ったまま、大阪難波を経て阪神なんば線へ。伊勢中川で生じていた最大37分の差を追いついた。阪神の駅では発車案内にフルカラーLEDが用いられ、美しく光る。

 


 鶴橋から11分、富吉から合計188分で最寄駅に到着。地下駅ながらレンガ調の壁面を持ち、天井が高い。ついでに今日の野球はセ・パ1試合ずつで、もう1試合は甲子園での阪神―中日。このまま乗り続けて甲子園へ向かうこともできる。
さく「ある意味すごくない?この快速急行に両方の客集まってるって。」
めぐ「…これ何両だったっけ?」

(つづく)