2022年5月20日(金)午後8時21分 札幌市豊平区・札幌ドーム

 8回表、北海道日本ハムは石川直をマウンドへ。守備も一部変更し逃げ切りを図ったところ、山野辺がレフトへのツーベース。岸の打球も右中間を越し、1点を返す。愛斗をセカンドフライに打ち取ったところで、マウンドを玉井に交代。ビジョンのスコアボードは、現在の打者が金色で表示される。
なぎ「…ここからあるかもしれんぞ。」
もも「アレまだ引きずって、あ。逆じゃん。」

 1アウト2塁で迎える山川を、サードゴロに打ち取った。外崎は四球を選んで2アウト1,2塁。川越は粘りを見せるも見逃し三振に終わった。

 8回裏のマウンドはボー・タカハシ。野村が内野安打でこの日4安打の後、清宮は内野へフライを打ち上げ1アウト。松本剛も空振り三振で2アウト、石井がフォアボールを選んで1,2塁。逆転打を放った宇佐見だったが空振り三振、追加点はならなかった。
さく「最後、誰だっけ?」
めぐ「…誰だったっけ、あんまりテレビでやってないし。」


 観衆は9731人と発表され、結局制限数(2万人強)の半分にも満たない客入りになった金曜日。9回表は新人にして開幕投手、クローザーとなった北山がそのまま3人で打ち取った。
さく「…はい。」
なぎ「まだ終わっとらんぞ。」


 ホームながらお立ち『台』は用意されず、グラウンドから段差なしに立ち。インタビュアーからも離れてマイクを手で持ち、バックボードを背景に1人ずつインタビューを受ける。1塁側からでは少々見えづらくなったか。


 7回2失点で勝利投手となった伊藤と、7回の逆転タイムリーを放った宇佐見。マスコットのコンビと共に、投打の"ヒーロー"が並んだ。
めぐ「一応形に…。」
なぎ「本当、それでいいんだな?」


 しばらくすると場内が暗くなる。ビジョンに流れたのは今日のハイライト映像と、北海道日本ハムの選手,コーチ一覧。最後の『BIGBOSS』を含め、エンドロールそのもの。来場者への感謝が込められていた。
さく「なんかこういうのいいね。」
もも「そうよね…、どうせすぐ帰る気なんかないわけだし。」


 序盤の落ち着かなさから中盤は落ち着き、終盤にチャンスを生かし。9回まで3時間3分という、程よい長さとなった今日の一戦。そのスコアボードがビジョンにようやく出てきた。帰りの出口は混雑しているようなので、もう少しゆっくり過ごそうか。
めぐ「これを収めなきゃね、帰れない。」
さく「いいけど、また終わったらまとめるんだっけ?」


 ライトスタンドの上に『オープンバーテラス』なるものがある。調べればどうやらテーブル付きの個別席らしく、飲み放題もセットとなっているようだ。原則として年間購入であり、一般販売はリセールサービスのみとなっていた。その下にはこれまでリーグ優勝などしてきた際の"ペナント"が並んでいる。
もも「てっきり上がってみようって。」
めぐ「…ちょっと今日はきつい。」


 ネット裏付近には、その名も『テーブルシート』を設置。1席ずつ開けている箇所に、後付けでテーブルを置いただけである。これが結構役立つのだから侮れない。
さく「あったじゃん、場所取りそうな平たいカレーとか。」
めぐ「そうそう、あったら横で置けるし。」


 この札幌ドームでは放送席がスタンド席と隔てられておらず、中継放送の様子。あるいは撤収作業の様子も見ることができた。それにしても札幌テレビはこの日に限って、中継をBS日テレでも放送することとなってしまったのやら…。
なぎ「いや、関係…。」
さく「あったりするんだよ、ちょっと変わった形で何かやろうってなったら。」


 ネット裏下段は見るからに"特別"とわかる豪華な席が並ぶ。個別のひじ掛けやカップホルダーのみならず、ご丁寧にも左右には透明な仕切り板を設置。前後間隔も広く取られている。この席に至っては調べても出てこなかった。
もも「本当、こういうとこなんか全然。」


 ビジョンには混雑状況が、バツサンカクマルで示される。しばらくはバツサンカクで混雑と表示されたことから、少々の見物がてら休憩も兼ねて待機していた次第だ。そして混雑が解消されたらしく、マルに切り替わった。
めぐ「じゃあ…、これで。」
もも「本当、終わっていいの?多分最後なんだし、来年なら新しいほうじゃなくって?」


 コンコースのゴミ箱は分別が徹底されているらしく、区分がかなり多い。プラスチック類は再生せず、固形燃料として使われるという。
めぐ「これ近所だと、ちょっと汚れてたら燃えるゴミって。」
さく「そうそう、そこがちょっとどこまでならってね。」


 場内でじっくり過ごしたため、札幌ドームからスムーズに出られた旅行班。撤収作業が各所で進む中、夜空に浮かぶ"銀色の巨大な構造物"も見納めになるのか。かくして2023年以降、思い残すことなく新球場へ足を運べられることだろう…。


(札幌ドームで野球を見たかった話 おわり)


管理者代理「まあ何せ2023年から新球場移転ということでして、札幌ドームで1試合でもやるのかやらないのかわかんないままなんです。だから2022年までに、野球で行くしかなかったんですよ。で…、名古屋でまたプロ野球です。」