「さてに本長篠は、たった1人の活躍で歴史を変えた出来事がありました。今回は、少し調べてまとめた話をしましょう。敗北を覚悟した場面においても、味方1人の活躍で流れが一変することがあります。既に何度か世に出回っている話ではありますが、見ていただければ幸いです。正直、そこまで歴史に詳しいわけではありません。登場人物に"歴女"という設定もありません。」
2015年5月23日(土)午前9時19分 愛知県新城市・新東名高速道路建設現場付近
16.豊橋8:10発→天竜峡12:10着 普通511M/天竜峡行き クモハ213-5011
また高速道路の高架橋。元から単式ホームであった鳥居の由来として、長篠の戦いで活躍した鳥居強右衛門を忘れてはいけない。
さく「ああ。なんか色々、テレビとかでもでやってたね。」
かつて相対式ホームだったであろう長篠城の駅。武田信玄の死を機に、武田家から徳川家へ寝返った奥平家。500の兵で守っていた長篠城を天正3年5月、勝頼が率いる15000もの武田軍に攻囲される。周囲を谷川に囲まれた長篠城は幸いにも防衛を続けていたものの、武田軍から放たれた火矢によって城の北側に在った兵糧庫を焼失。一気に落城寸前まで追い込まれてしまう。
もも「そこでってわけね。」
なぎ「もうちょっと。援軍を誰が呼びに行くかってこと。」
そして、鳥居強右衛門がその役目を買って出ることとなる。見事脱出に成功し、岡崎城まで出向いて援軍を要請。徳川軍に織田軍を加えた、合わせて38000もの軍勢が長篠城へ向かうこととなった。
もも「…それで終わりじゃないんでしょ?」
なぎ「終わりじゃない。」
鳥居強右衛門は朗報を伝えるべく長篠城へ戻ることとなる。ところが城を前にして、武田軍に捕らえられてしまう。
さく「それで、助けて欲しくば援軍は来ないって言えって。」
もも「…アンタがそれ言ってどうすんのよ?」
そして叫んだ。
めぐ「援軍は来る!」
もも「…アンタずるい。一番いいとことっちゃった。」
鳥居強右衛門の命と引き換えに兵の士気は上がり、城を守ることができたということである。
なぎ「…まあテレビもだけど、Wikipediaもあるからな。」
さく「そういうの詳しかったんだ、意外~。」
なぎ「…お姉も。」
本長篠は鳳来寺山への最寄とあってハイキング客らしき方々が下車し、ほぼ同数の客が乗車。ここからはさらに本数が少なくなる。
めぐ「…寿司じゃなくてうどんの話いい?」
なぎ「この辺にある店がそういうのってか?」
三河大野は島式ホームを持つ高架駅。辺りはすっかり大自然。このあたりの散策も悪くはないのかもしれないのだが、計画を立てるのに苦心は避けられないはず。
さく「ま、いざとなったら大高とか小幡緑地とかあるんだし。」
もも「いざって程じゃないでしょうに。バリバリ名古屋市内。」
湯谷温泉は特急停車駅でありながら単式ホームであり、どうやら無人駅の様相。某自転車旅よろしく自転車を折りたたむなりして輪行袋に入れ、持ち込んだ客がいた。(※2020年以降、当該自転車旅番組では輪行をしていない。)
もも「アンタもこうゆうのとかどうなわけ?」
めぐ「こういうのって高いからね…、多分。」
さく「そういうときのリッチピープル。」
もも「だから違います。」
ここから川の流れに沿う。流れる水は透き通っていて冷たいのだろう。
もも「海とかアレ何なら川だっていいわよ。」
めぐ「川もいいけど…。」
なぎ「…変なの想像してないか?」
三河槙原で登山装備を持った客が多く降りる。ゼッケンらしきものがついていたことから、どうやら高校の登山部である。競技登山というものはルールからして調べてもよくわからない。某漫画のように個人で楽しむならそのほうがいい。
三河川合で反対列車を待つ。213系だが、どうも床下が少々気になる…。
さく「これ結構古かったりするんだよね?」
めぐ「そういえば乗ってからなんか変な音しっ放しだし。窓もなんか…、ひびなのかな?」
なぎ「割れてたらダメだろ。」
めぐ「割れるまでじゃないけど。」
いつの間にか浜松市天竜区に入っていた。この辺りからは合併で浜松市に編入されたものであるため、昔と変わらず自然豊かな風景が広がっている。
さく「こういうとこって廃校みたいな?そういうとこで泊まるのとかあるのかもね。」
もも「そういうのいいけどどうせアンタらなんか言うだけ言って、予定とかに入れないんでしょ?」
めぐ「まあ…、予約とかできればないことはないのかな?」
浦川で多く降りる。東栄と同じく特急の停車しない無人駅ながら、飯田線の特に南部では主要な駅とされている。
もも「車掌さんも大変ね…。」
さく「駅も多いのに1駅1駅、切符集めとかもして。」
なぎ「ドアは運転手だったよな?」
もも「ドアは…、まあそうなんじゃない?」
中部天竜で26分もの停車時間がある。拠点となりうる駅ながらホームは島式の1つしかない。豊橋からの乗務員はここで交代となる。ホームと構内踏切の間は階段となっており、結構きつい。
もも「別に降りるわけじゃないんでしょ?」
さく「降りるんじゃなくって外に出るだけ。」
せっかくの時間を有効活用すべく駅前を少し散策してみよう。駅舎は田舎の有人駅らしく平屋建て。新幹線の椅子が待合所にあったようだが見られない。
さく「あ、そうなの?」
めぐ「確かあった記憶はあるの。」
かつてレールパークのあった中部天竜。最初で最後となったのは1997年ごろだったかと。それから2009年の閉館まで行くことはできず…。
展示されていた車両の一部は金城ふ頭へ出向き、残りの車両は姿を消した。今やその姿はそこになく、敷地だけが残る。跡地の1区画には3階建ての集合住宅が建てられた。
もも「今日ぐらいポスティングは忘れなさい。」
なお2022年現在、ポスティングは行っていない。
(つづく)