2014年5月6日(火)午後0時46分 長野県塩尻市・道の駅奈良井木曽の大橋

 この道の駅にはレストランといった営業施設がない。あるのは駐車場とトイレに公園…、『木曽の大橋』。
さくら「渡ってみたら?」


 橋の上から見る川の景色は、山々と共に落ち着くものである。
ももか「そればっかり。」
なぎさ「他にあるのか?」


 日本だからこその景色と言うのか、日本でよかったというか…。癒しのひと時。


 道の駅の名前となった『木曽の大橋』は木造の橋。
ももか「さあ、アンタらこそどうなの?」
まき「それもですけどお昼って決めて…?」
めぐみ「そばも食べたいけどね…。」
たかし「あのカレー気になるか?」
めぐみ「…あんまり今日お金もない。」


 道の駅の駐車場から宿場街に出られる。他は…。
ももか「また戻るの?」
めぐみ「でもまだ歩きあるし、…早く食べたいかな?」
さくら「…また頭大丈夫?」
なぎさ「まあな…。」


 側溝を流れる水の音を耳に残しつつ、結局駅前まで戻ってしまった。
ももか「もうあれなら、直感で決めちゃいなさいよ。」


 その結果、到着して最初に目をつけた野菜料理の店へ。建物の古さに対して看板は新しめ。


 

 


 中に入れば、時代を遡ったかのような雰囲気がいい喫茶店。客は少なかったが、店自体も狭い。窓からは木曽福島駅を眺められる。さて、この付近で朝ドラ『おひさま』のロケが行われたとか…。
めぐみ「ちょくちょく見てたんだけど…。」
ももか「ちょくちょくって…。」
めぐみ「見れそうなのだったし。」



(現)野菜天そば(うさぎ屋) 700円
 今日の野菜はかぼちゃ,なす,うど,ふきのとう。天ぷらのクオリティもさることながら、そばの歯ごたえもいい。ボリュームはそれほどないようなので、量を求めない方にはお勧めかも。食後のドリンクが付くのもうれしい配慮。
さくら「こういう、隠れたとことか。」
なぎさ「駅の真ん前だろ。」
さくら「そうだけど。時間がちょっとずれたとか?」
ももか「階段とか?」
さくら「また来てもいい?」
ももか「次いつかわかんないのに?」
めぐみ「…でも他のとこも気にはなっちゃうし。」


 では木曽平沢まで歩こう。しばらくは線路沿いを上る。
めぐみ「1列だとなんだかアレみたい。」
さくら「カメラと音声と監督とメカニックと、ゲスト?」
たかし「俺は…?」
ももか「荷物持ち。」
なぎさ「もう上がりきったか…?」
めぐみ「頂上っぽいよ。」
さくら「頂上じゃないけど。」


 上った後は当然下る。横の線路は駅から下る一方。そして踏切にぶつかる。


 特急が通過。踏切の遮断棒は強化繊維製であるが…。
めぐみ「名鉄は竹なのよ、伝統の。」
まき「竹って…、どうしてわかるんですか?」
めぐみ「家の近くだけど、フシあるのよ。これにはないでしょ。」
まき「あ…、ないですけど。名鉄はあるんですよね?」


 強化繊維製の遮断棒にはフシがないのでわかりやすい。なお長らく竹製のままだった名鉄でも、2022年現在は強化繊維製の踏切遮断棒となっている。踏切を過ぎると車道が広くなる。


 続いて、往路で乗車した『ナイスホリデー木曽路』と思しき6両が回送される。
さくら「その先国道って…?」
たかし「それ…、気になるとか?」
めぐみ「…気になるんだけど。」
ももか「また?」
めぐみ「でも線路に近いほう通っときたいのよ。」


 一度国道19号に出てから、その横にある抜け道を川に沿って歩くこととしよう。


 川をまたいだ側にあるのは体育館のようだが…?
まき「学校とかって…。」
さくら「小学校と中学校が1つぐらいずつ?」
ももか「…帰ってから調べることね。」


 先ほど渡った橋を見る。ここから木曽平沢まではまだまだ距離がある。


 近代的な木造校舎を持つ学校。
ももか「いいとか好きとかそういうのいらないから。」
まき「…いいんですよね?」
めぐみ「まあ…。」
まき「それも去年の…、モリコロパーク?」
めぐみ「それもあるかな…。」
さくら「それで足元の滑り止めとか点字ブロックとか…。」
ももか「痛いってことはどっか悪いってことよ。」


 川の流れる音を聞きながら歩くのもまたいい。
たかし「最近歩き系増えたんだってな。」
めぐみ「まあ増えたかな?」
さくら「でも今日はまたいつもと違って…。」
ももか「街ばっかりじゃあれでしょ。」
さくら「302とか?」
ももか「302は自転車よ。」
めぐみ「302は一応終わったよ。」
なぎさ「…次ってどうなんだ?」
めぐみ「次…、わかんない。」

 何よりも標高が高い。
さくら「また言っていい?」
ももか「何を?」
さくら「そんなに暑くないし、晴れてよかったなって。」
ももか「そうね…。」


 このあたりがおそらく中間地点。満開の桜が学校の近くにあれば、始まりを意味する春が来たような感覚だ…。
ももか「さっきだってそうじゃん。」
めぐみ「そうだけど、学校とかあるし。」
ももか「そんな学校ぐらいでさ…。」
めぐみ「でも…」
さくら「こうでもして5KB埋めなきゃダメなんだって。」


 トンネルを抜け、鉄橋を渡る線路。
さくら「……。」
まき「疲れて何もないと黙るんですね。」
さくら「いや…、休むとこもなければさ…。」
まき「まだまだあるんじゃないんですか?」


 鉄橋をくぐると、横に変電所。そして踏切に近づくと上り坂に…。
めぐみ「……。」
ももか「…歩くったのそっちなのにさ?」
めぐみ「いや、坂とか歩くのはいいの。時間とか…。」
ももか「今日ぐらいいいんじゃない?」


 上りきった先、漆器会館がある。
ももか「見たきゃ見りゃいいって、何度も言わせないでっての。」
めぐみ「はいはい…。」

(つづく)