2014年5月6日(火)午前8時31分 名古屋市守山区
9.尾張一宮7:51発→奈良井10:50着 快速ナイスホリデー木曽路5705M/塩尻行き クモハ313-5304
矢田川を渡って新守山。庄内川を渡ると名古屋市を出る。音楽プレーヤーとデジカメも、今日は大丈夫だ。
高蔵寺を出ると山に入り、中央本線で次の平地は東京都に入った高尾。
めぐみ「…せっかくだし、これ食べとく?」
さくら「…じゃあ少しばかりもらうけど。」
ももか「…ふふ。」
さくら「…何、これおかしいって?」
めぐみ「…食べてみてよ。」
定光寺を過ぎ、トンネルで岐阜県に入り古虎渓。
さくら「…なんだろうこの味?」
めぐみ「…歯磨き粉の味しない?」
さくら「…そうかも。」
多治見では4番線に入り、特急を先に通すためしばらく停車。太多線は3両以上で運転するとき、キハ11でも必ず車掌が乗務する。
そして3番線から先に発車する白馬行きの特急は4両。念押しに言うと、こちらの快速列車は中津川まで定期列車。実際は先ほど通した臨時の特急が運転する関係で、多治見から実質的に臨時列車となる。
まき「本番はここからってことですか…?」
さくら「…よくわかってるじゃん。」
ももか「本当、これが何番煎じなのかすらわかんなくなっちゃたじゃないの。」
早くも車内は空きが目立つこの臨時列車、中津川までは時刻を変更する扱いなので各駅に停車する。土岐市の次は瑞浪。
まき「そういえば一昨日の…。」
めぐみ「これ?今日は大丈夫。」
中央西線は国道19号と並走している。普通列車も駅間の距離が長いためではあるが、国道を走る車も結構速い。
めぐみ「これも結構気になっちゃうのよ。」
ももか「気になるんなら…、自転車は?」
めぐみ「さすがにここまでは無理かも。」
まき「…ネット動画とかどうですか?」
めぐみ「それあんまりなくて…。」
なぎさ「ストリートビュー。」
めぐみ「…まあそうなるんだけど、実地に勝るものなしってことで。」
田んぼに水が張られている。このような景色は結構好き。
ももか「…本当、何好きなのよ?」
めぐみ「…なんでもありかな?」
なぎさ「…ってか、こういうの前にもなかったか?」
まき「いいじゃないですか。」
なぎさ「あ…、初めてだったか…。」
初夏の緑豊かな山。中央自動車道も中津川まで並走する。
田舎の集落。
めぐみ「色々よさがあるのよ。都会の景色もだけど田舎の景色とかも…。」
山の景色だけでなく、海の景色も…。
ももか「なんならアンタの好きな…、住宅地の景色とかもあるじゃない。」
めぐみ「…分けてまとめるってのもいいかも。」
まき「ゲームなんかあったらいいんじゃないですか?」
ももか「この人のスマートじゃないからダメよ。こんなガムテープでとめたようなのまだ使ってるもの。」
めぐみ「…最近ゲームとかやってない。」
中津川に着く。この快速が"定期列車扱い"となるのはここまでで、2022年3月改正以降も基本的に変わっていない。
さて長野の211系はオールロングのまま変える気がないようで…。
めぐみ「なんかヤダ。」
ももか「長いこと乗る人だけじゃないでしょうに。」
さくら「いつもやってるじゃん、壁際にもたれたりとか…」
めぐみ「壁際はロングのままでいいんだけど。…313の1700番台とか?」
ここからは臨時列車として停車駅も少なくなる。座席がすべて埋まることは結局ない。落合川から見ることのできる落合ダム。そういえば周りに何もない無人駅は定光寺と古虎渓以来だっけ…?
なぎさ「武並は?」
さくら「あ…。」
初夏の青空。本当に1日待った甲斐あって、晴れてよかった。
田立から長野県に入り、標高をさらに上げる。
めぐみ「少し空に近づいた。」
まき「空に近づいていいことでもあるんですか…?」
めぐみ「なんか…、よくない?」
冬に運行して乗車実績もある『きそスキーチャオ』と違い、南木曽にも停車する。中津川まではそこそこ見られた家々が、地形が険しいこともあってか少なく見えなくもない。
めぐみ「ここ1回折り返しただけで…。」
まき「見てみたいとかは…」
めぐみ「見てみたいかも。」
ももか「いいじゃない、帰りどうせロクなことしないんだしさ。」
木曽川に沿いつつ、引き続き国道19号と並走する。特にこの区間は線形がよろしくないながらも、中津川で分かれた中央自動車道の恵那山トンネルが危険物搭載車通行禁止であるために迂回する大型車も多い。
このあたりは木曽ヒノキの産地でもある。
ももか「…それで?」
めぐみ「いや、近所でそんな家造ってたような…。」
雪をかぶった山が顔を出す。これがどうもタイミングの合わないもので…。
ももか「別にさ…、これ何番煎じか知らないけどさ…。」
さくら「いいじゃん。5月なのに雪だよ?」
木曽まで17km、名古屋から110km。標高588m。
なぎさ「着実に空に近づいてるな…。」
たかし「あ…、そうか?」
さくら「…おはようさん。」
たかし「全部寝ながら聞いた。」
木曽ダム、寝覚の床を過ぎると上松に着く。名古屋からここまでおよそ2時間。
『きそスキーチャオ』も停車する上松で、『ナイスホリデー木曽路』は特急の通過を待つ。
ももか「…大体こういう時間に外出るのよ。」
まき「そうですよね…、中ばっかりじゃ退屈ですし。」
めぐみ「…景色見ないの?」
まき「え…、見ますけど…。」
ももか「景色じゃないの。アンタこそ散々外の空気吸いたいとか、座りっぱなしはダメとか言っておいてさ…。」
通過する特急は定期列車で8両。
見る限りではなかなか乗っている様子。
なぎさ「でもまだ本番じゃないんだろ?」
めぐみ「あれ…?」
たかし「…ってか、俺いらなくね?」
(つづく)