おはこんばんちは、鉄旅リターンズプラスだぉ!

「ヤッホー、リタだよー!」
「ビーちゃんでーす、よろー。」

 桜花の下、元キャラとの著しい乖離はさておき。今回は名古屋周辺のJR路線が、休日に1日乗り放題となる『青空フリーパス』の旅。元々は"名鉄乗り放題"と"18きっぷ"の中間として着目し、始まった2005年当時は範囲が現在ほど広くなく価格も1人2040円であった。
「古いね…、最初から教えてくれたらいいのに。」
「…聞いてもわかんないならいい。」

 この時点である程度乗りつぶしていたこともあり、第1弾から第5弾までは比較的自由な考えで組んでいた。ところが2006年3月に大変革が起こる。大幅にエリアが拡大し、価格は1人2500円となったのだ。
「こんなとこまで行っちゃうと、自由にできないよね。本数も少ないし。」
「駅で待ってるわけじゃないよね?」

 第6弾と第7弾を挟んで、2007年の第8弾から第10弾は乗りつぶしがメインとなる。第8弾では高山本線の下呂から、参宮線の鳥羽を回って紀勢本線の大内山まで南下。第9弾は飯田線を狙い撃ち。そして2年後の第10弾で名松線を制覇し、実質的に完全制覇を果たした。

 その後の台風で名松線は寸断され、復旧したのは2016年3月となる。さらに2年のブランクを経た第11弾は、第5弾までのコンセプトに近くなる。旅行班ならずも一生に一度は果たしておきたい、"お伊勢参り"へ…。
「…あれ、その話はないの?」
「なんか…、後でまたやりたいって。」

 ということで"伝説の遠足企画"のうち、今回は2014年に実施した第12弾。消費税率引き上げに伴って2570円となって、初めての回となる。実は『青空フリーパス』企画において、中央本線の木曽平沢は達していなかったのだ。


 3年ぶりによみがえる伝説、当時の運用と共に出発進行!



2014年5月6日(火)午前7時10分 名古屋市中村区・名古屋駅広小路口

 今日は捻りを加えることなく、名古屋駅広小路口から始めよう。
まき「また今日もよろしくお願いしますね。」
たかし「俺初めてだけど。」
さくら「あ…、そうだったね。」


 と…。
ももか「あら今日は珍しくちょっと早く来て…。」
さくら「ほんの6分ぐらいさ…。」
ももか「私は遅くても5分前には来てほしいの。」
たかし「お前はどうなんだ?」
ももか「…今日は黙ってて。」
なぎさ「これでいいな…。」



(現)青空フリーパス(JR東海) 2570円
 さて3年のブランクを経て実行に移された今回。青空フリーパスが消費税分の値上げで2570円となったほか、自動券売機で買えなくなっていた。その後指定席券売機が一新されており、現在はそちらで購入可能。2019年10月からは消費税10%で2620円となる。
ももか「でも前だってそうだったんでしょ?」
めぐみ「まあ…、最初のころは窓口で買ったかな。」
なぎさ「…4までか?」
まき「…それで、今日どこですか?」
めぐみ「まず尾張一宮。」



7.名古屋7:32発→尾張一宮7:43着 特別快速5101F/米原行き クモハ313-307
 8両中の前2両に乗る。
ももか「なんでよ?」
めぐみ「まあいつものサイトなんだけど。向きは同じだったはずだったかと…。」
まき「向きって…?」
めぐみ「ひょっとしたらメインイベントが5300番台かもしれないし…。」
まき「…メインイベント?」
めぐみ「この次直通するのがあって、それが実は大垣始発だったり…。」
ももか「…いい?この人こういう話には強いの。私のような素人になんか通じない。」

 中央西線の快速には当時1本だけ、臨時で中津川から塩尻まで延長運転する『ナイスホリデー木曽路』が存在。さらに『ナイスホリデー木曽路』は大垣の車両が使われ、その送り込みとして大垣発名古屋行き快速が1本設定されていた。

 そして今回のお目当てである。実は青空フリーの北限は、中央西線では木曽平沢となっている。その1つ手前にあるのが、中山道の宿場町として知られる奈良井である。
めぐみ「…青空フリーでは行ってなかったし、ちょうどいいかなって。」
まき「青空フリーじゃなかったら行ったことはあるんですよね…?」
めぐみ「通過しかないけど。」

 奈良井から木曽平沢までは十分徒歩で向かえる距離であり、今回の計画は木曽平沢で一先ず途切れる形になる。
めぐみ「…よかったらこれどう?」
ももか「アンタも1つ…、ね?」
たかし「…お前が黙れったのになんだよ?」
めぐみ「どう…?歯磨き粉の味しない?」
たかし「…する。」

 とりあえず尾張一宮に到着。次はお待ちかね…。
めぐみ「後ろが2両で…。」


 311系の回送が通過。『ナイスホリデー木曽路』はかつて311系が用いられ、当初は一部指定席であった。その後313系2両と連結した6両となり、やがて指定席は廃止された。



8.尾張一宮7:51発→名古屋8:05着 快速5502F/名古屋行き クモハ313-5304
 後ろの2両はしてやったりの5300番台。立ち席だが…?
なぎさ「1つ空いてるけど。」
さくら「…座ったら?」
たかし「…俺が?」
ももか「消去法で。」

 名古屋の手前で減速。隣の名鉄を見ると6500系後期車…。
めぐみ「あれ、ヘッドレストカバーない?」
ももか「…ヘッドレストカバー?」
めぐみ「あったのよ頭のとこ。」

 動き出したところで7番線に入る。名古屋到着後はそのまま『ナイスホリデー木曽路』となるのだが、中津川までは休日運転の定期列車である。
なぎさ「これ塩尻まで直通って知ってたのって…。」
ももか「…アンタらぐらいじゃないの?」


9.名古屋8:16発→奈良井10:50着 快速ナイスホリデー木曽路5705M/塩尻行き クモハ313-5304
 念のためもう1度、そのまま塩尻まで直通すると言っておく。だがあまり乗らない…?
まき「そのうち乗ってくるんじゃないですか?」


 ついでにこの列車は中津川まで定期列車であるため、多治見から中津川まで各駅に停車する。しかし臨時扱いになる中津川からは南木曽,上松,木曽福島,藪原,奈良井,木曽平沢,塩尻と停車するのだが、土岐市,瑞浪,釜戸,武並,恵那,美乃坂本と併せて停車駅はフルに案内される。ある意味すごい。

 なお後に『ナイスホリデー木曽路』は6両のまま、神領に所属する313系のワンマン編成へ変更となっている。

 結局は客が乗ってきた。座席はすべて埋まらない程度で発車。金山でも乗ってくるが、鶴舞では早くも降りる客が見られる。やはり近距離客ばかりで、中津川までは定期列車としての利用しかないのだろうか?
ももか「いいんじゃない?」
さくら「ついでに今のうちに寝といたら?」
めぐみ「…でもこういう時ってどうもあんまり寝れないのよ。」

(青空フリーパスの旅~中山道木曽路クルーズ~ つづく)