アラウンド・ザ・北海道2016~Climax series~
めぐ「このところ色々とありましたけど、皆さんいかがお過ごしでしょうか?先日まで振り返っており、予算,日数共に過去最大規模となった2016年の北海道旅行。一応は関東地区在住の方もいらっしゃるだろうと、東京都区内発着で見ていきました。」
めぐ「もうお判りでしょう、実際は愛知県在住です。東京では終わっていません。ということで最後に選んだのは、深夜移動で主流となってきたバスでして。選んだ車両、選んだ便としても理由がありました。4年前は4列で、あまりよく寝られなかった深夜バス。3列なら寝られたのでしょうか?」
めぐ「さあ24時間耐久『帰還大作戦』。小樽から札幌,東室蘭,函館,新青森,盛岡,仙台,福島と乗り継ぎ、東京へと戻ってきました。最後はJR東海バスで当時運行していました、ドリームとよた1号に乗って帰りましょう。では東京駅からスタートです。」
2016年1月12日(火)午後8時50分 東京都千代田区・東京駅
初日の夜、バスから眺めた東京の高層ビル夜景。そして実質5日間の旅を終え、再び眺める東京の高層ビル夜景。最後にまだ名古屋までの移動を残していながら、すっかり帰ってきたかのような感覚。恐ろしいものである。
もも「本当、考えたら結構なもんよ。アンタらと一緒なら余計。」
さて旅行班が東京から乗るのは、23:00発のドリームとよた1号。いわゆる"深夜バス"で、ドリームなごや系統の1つ。事前に用意した切符類で、最後の1枚となる。
もも「…とよた、よね?」
めぐ「名古屋まで行くよ。」
もも「そりゃ、書いてあるからわかるけど。」
地下の改札口は閉鎖時間となったため、トイレだけ済ませて地上へ戻ろう。向かうはバスの発車する八重洲口。
さく「水とかもう1本欲しくない?」
めぐ「やっぱり?」
(現)南アルプスの天然水(サントリー) 108円
バス車中では空調が効いており、乾燥していることが多い。残っているお茶だけでは心もとないのだ。
もも「…まあそうよね。」
往路の日本橋口と異なり、復路は八重洲南口から発車する高速バス。さすがに規模が大きく、JR系だけでなく多彩なバスが見られる。つくば号やかしま号(JRバス関東など)は本数が多く、自由席とあるものは予約せずして乗ることができる。
めぐ「あれ1回乗れたらいいかも。」
もも「そんなさ…、座席のことじゃないよね?」
東京と大阪を結ぶ需要は大きく、寝台急行列車なき今に深夜移動となればバスしかない。多彩にある中、いたのはグランドリームとプレミアムエコドリーム(西日本JRバス?)。前者は改良型3列シート車両で、グランクラスとはまったく異なるもの。後者のうち、プレミアムドリームはプレミアムシート(2列)を備えた車両。エコドリームはエコノミーを意味する4列シート。
なぎ「…で、メインはどっちなんだ?」
さく「わかんないから、いつもの入れてさ。」
そして深夜バス"東日本チャンピオン"こと、青森行きラフォーレ号(JRバス東北)。このバスは長距離ながら、乗客目線で途中休憩がないらしい。この日は満席と出ており、逆Uターンラッシュなのか家族連れの姿も見かけた。
めぐ「…まず昼間乗ってからよね。」
もも「それが慣れの問題なのか、道路とか景色見たいからなのか教えてください。」
このバス発車場は近頃新しくなったようで、案内表示が液晶画面によるものとなっている。そこで、今回最後に乗るドリームとよた1号の話。用いられるのは、JR東海バスの3列シートである。
計画段階では、初日に利用した銭湯で朝を迎えるという選択肢もあった。ところが往路にあたる中央ライナー4号の予約段階で、深夜バス移動という考えが湧き上がってしまったのだ。
さく「これって、…独断?」
めぐ「一応、…渡すときはまだ全体像とか決めてなかったし。」
もも「…文句言えば?」
なぎ「最初と最後しか決めてなかったんだろ?」
湧き上がったから決めたというのは置いておき、肝心なのはその理由。以前乗った知多シーガル4号はJRバス関東の4列シート(ワイド・楽座)であり、やられたと認めざるを得なかった旅行班。
めぐ「もう1回決着とか付けたいのよ。」
さく「またやられるの?」
めぐ「あの時とちょっと違うの。」
乗ったのはやはり4年前のこと。当時は最初に深夜バス移動としたため、乗車前時点でほぼ疲労していなかった。対して今回はラストを飾るようなもの。ここまでの5日半で、疲労はたまりに溜まっている。
もも「それで勝とうだなんてさ…。」
めぐ「それだけじゃないよ?」
改めて、今回選んだドリームとよた1号はJR東海バスの3列シート。昼間の移動では新東名スーパーライナー10号があり、快適に移動できたものである。
なぎ「3列ならわからんよな。」
もも「アンタらは景色が重要だもんね。」
ただ夜間移動に3列シートを選んだ場合、価格設定が4列シートより割高となってしまう。そこへ幸いにも得割の設定があり、1人3900円で購入できてしまったのだ。
さく「それなら問題ないね。」
もも「問題とかいいからさ…。」
(前)ドリームなごや系統 3列得割3900円
発車が近づき、用いられるJR東海バスのエアロキングが入ってきた。乗車時に"最後の1枚"は回収され、荷物預かりの際に"タグの半券"が渡される。降車時に"タグの半券"と荷物を引き換える形となる。
もも「あれだけもらったのがこれで全部使っちゃったの…。」
めぐ「一応、新幹線の指定は残ってるよ。」
上下階とも3列スタンダードシートが並んでおり、指定されたのは2階席。この便はドリームなごや1号と同時刻ながら、最も早く東京を出発する。ところが経由地の都合で、名古屋到着は最も遅いドリームとよた1号。このためか乗る客が少なく、実質的に自由席となった。
なぎ「…空きまくりってことで。」
(つづく)