鉄旅リターンズプラス300回記念!
2016年1月12日(火)午後2時44分 北海道上磯郡木古内町
43.函館14:03発→新青森16:08着 特急スーパー白鳥28号/新青森行き サハ789-102
程なくして、新幹線の線路と合流。開業後も狭軌のまま残る貨物列車があるため、片側にレールが3本あることとなる。最高速度は新幹線共々、140km/hとなる。往路と同じく、通過するトンネルの名前が車内に表記される。
さく「…いくつめだっけ?」
もも「それぐらい前もって調べられない?」
午後2時50分、青函トンネルに入る。これをもって、北海道の景色はひとまず見納め…。
さく「さようなら北海道…。」
なぎ「また来る日まで…。」
午後2時58分、吉岡定点を通過。壁面にある開口部はかつての見学専用駅入口であり、避難設備であることから新幹線開業後もそのまま使われる。
めぐ「…まだニュース流れてる。」
さく「受信して、まだ残ってるとかじゃない?」
午後3時8分、竜飛定点を通過。長大な海底区間ではラジオが通じないはずなので、おそらくはこれまでに受信していた内容を流しているものと思われる。
さく「…ただいま。」
なぎ「まだ早い。せめて出てから言え。」
午後3時14分、青函トンネルを抜ける。あとは奥津軽いまべつの駅を挿んで、9本のトンネルをくぐるぐらいか。
さく「ようやく寝れる。」
もも「あ、寝るの?」
さく「だって…、新幹線区切ってるもん。」
もも「本当、…余計な。」
めぐ「余計じゃなくって、色々乗りたいもん。」
奥津軽いまべつの駅を通過する789系。狭軌の線路は待避する形となり、減速運転となる。かつては中央部分を通っていたので、どれぐらいの速度だったのかが気になるところ。
めぐ「直線だからそれなりに飛ばしてたと思うけど、…違ったっけ?」
もも「いや…、部外者に聞かれてもわかんないっての。何度もだけど。」
新幹線の駅となる部分には屋根が架かっているため、外からは巨大な構造体に見える。停車本数は半数程度と、あまり多くないそうな…。
めぐ「…ある意味右でよかったかも。」
もも「見れりゃね、…さっきの海犠牲にして。」
そして新幹線の線路が離れ、並行していた津軽線と合流する。津軽線は元々JR北海道の路線でなかったことから、新幹線開業後もJR東日本のまま残る。そのまま中小国を通過。
(前)蟹田→新青森:自由席特急券 250円※乗継割引適用
蟹田でフリー区間は終了。ここでJR北海道から、JR東日本の乗務員に交代。JR北海道の車内販売リストになかった列車ながらワゴンサービスがあったことから、JR東日本側の販売員が全区間で営業を行っているものだろう。蟹田からは特急自由席乗車フリーもないことから、旅行班は自由席特急券を事前に購入していた。
もも「で、最初もらった6枚セットってわけね?」
めぐ「ちゃんと持っててよかった。」
雪が降りしきる津軽線。実のところ北海道より青森のほうが雪が多かったりと、思ったり思わなかったり。遠くの景色はまったく見渡せない。この風景も、特急列車から見るのはこの冬が最後…。
もうすぐ青森。いつしか雪はやみ、付近の車両基地に様々な車両が留置されているのがわかる。このうち、E751系の中間車両は用途を失ったまま放置状態にあった。なお外された中間車両はそのまま余剰となり、転用されることなく後に廃車されている。
さく「…あれ?」
もも「おはようさん。」
なぎ「…もう着くのか?」
めぐ「もうちょっとぐらい。」
1駅手前にあたる青森では少々長く停車し、進行方向も変わる。隣の485系つがる8号が先に発車する。新青森まで乗ることは可能であり、自由席特急券は効力を失うものの特例で追加料金は不要となった。
さく「そうだよ、荷物とか。」
めぐ「…乗ってもよかったけど。」
なぎ「いいけど、どうせ新青森ですることないとかだろ?」
函館で分解したキャリーカートを、停車時間内で再度組み立てよう。JR北海道のスーパー白鳥28号は、青森から5分ほどで新青森に着く。JR北海道の自動放送も、今回の旅行ではこれが最後。自動放送を担当した大橋俊夫氏と、英語のジーン・ウィルソン氏が最後にそれぞれ名乗る。
函館から125分。到着した新青森の在来線ホームは島式1面2線だけ。789系はそのまま回送されていく。
さく「さあ、あとは…。」
めぐ「ここからちょっとね…。」
もも「そうよ、アンタが妙にこだわったリレーよ。」
通路には、これまで青函連絡列車として活躍してきた485系『白鳥』や789系0番台『スーパー白鳥』へのメッセージを貼り付けられるようになっている。東北新幹線八戸延伸時から特急列車として運行され、2010年12月の新青森延伸開業から現在の形となった。旅行班が利用したのは、今回の往復で唯一となるのだろう…。
なぎ「…結局、私らも乗っかり組か?」
めぐ「まあ、そうなっちゃったね。」
(前)新青森→東京:新幹線指定席 6900円※仙台まではやぶさ利用
新青森からは指定席であるため、乗り換えそのものに十分な余裕があった。それでも暇を弄ぶぐらいならと、乗り換え改札へ向かう旅行班。発車案内は新函館北斗開業に合わせて2つあり、現在は片方しか使われていない。
さく「そう慌てなさんな。」
結局、発車する22分前にホームに上がってしまった。乗車する列車はいるものの、ドアは開いておらずまだ乗りこめない。
もも「結局いつもこうだもん…。それで暇だとかすることないとか、もう少し考えたら?」
めぐ「…なんか思いつかなくて。」
(つづく)