2016年1月12日(火)午後1時15分 北海道茅部郡森町・森駅
42.東室蘭(11:44)11:49発→函館13:54着 特急スーパー北斗8号/函館行き キハ281-6
森に停車する281系。ここから大沼まで2手に分かれており、特急は走行距離が短いことから内陸ルートへ進む。
めぐ「大沼公園ってどっちだったっけ?」
なぎ「…それはどっち見ればいいかってことだな?」
とりあえずスペースが空いていたことから、進行方向左側の景色を見ていくとしよう。しばらくは山林を縫う形をとる。
もも「本当、アンタらって単純ね。」
これも今回、何度も見た雪原の風景。そして右側では…?
さく「…すげえ、リアル壁ドンだ。」
めぐ「するときあったね。」
もも「たまたまじゃないの?」
往路では通過した、ホームが1本だけの大沼公園に停車。ここで大量に乗車し、デッキどころか客室内も立ち客が多い状態に。
さく「…これ大丈夫?」
もも「いいんじゃないの?」
めぐ「…それでどこだったっけ?」
なぎ「…調べては?」
めぐ「ない。」
実のところ、景勝地は駅の手前にあったとのこと。大沼は国定公園とあって観光客が多く、駐車場には団体バスが集まっている。程なくして、海沿いを走行してきたルートと合流。
さらに上下線で分れる区間がある。往路は一方通行の支線を通っており、通過どころか経由しない駅が2つ。
なぎ「次は新幹線の駅か?」
もも「ってか、他に何があるってのよ?」
ということで、新幹線の駅となる渡島大野を通過。開業後は新函館北斗と改名され、電化と同時に函館までの往復列車が設定され、専用となる733系共々『はこだてライナー』と命名された。特急もすべて停車するため、これまで経由しなかった札幌行きもルートが変更される。
めぐ「…号数ぐらいあってもいいのにね。」
さく「号数って…、これみたいに?」
めぐ「まあ…、新幹線と同じにするっていうか…。」
さあ、函館までもう少し。ここまで雪が降りしきっていたところ、このタイミングで晴れてきた。北海道は広く、天気の変化も大きなところ。幾多の変化を味わってきた旅行班も、別れの時が近い…。
さく「…座りたいよね?」
もも「結局そればっかりだもん。」
五稜郭に停車するとそこそこ多くの客が降りていく。終点となる函館までは5分ほどと短いので、わざわざここから特急に乗る人はいない。座ろうとするのも、全くの無駄である。
なぎ「これでようやくか…。」
もも「…これこそアウェーよ。去年の大阪なんかアンタら、完全にホームの立場だったじゃないの。」
中国人観光客が多かったキハ281系。東室蘭から125分、座席にありつけないまま遅れ幅も短縮して函館に到着。駅番号はH75とあり、数字で見ると稚内のW80や釧路経由桂台のB79に次ぐ大きさとなっている。一部廃駅後も番号は維持された。
さく「さ、隣なんだし。」
43.函館14:03発→新青森16:08着 特急スーパー白鳥28号/新青森行き サハ789-102
北海道最後の列車となる特急は789系0番台の6両で、自由席は2号車と3号車の2両。意外なことに、空席の目立つ車内。それと…?
なぎ「お前…、また間違ったな。」
めぐ「…わかんないんだもん、どれがモハか。」
また付随車に乗ってしまい、そしてまた往路と同じ側の座席を選んでしまった旅行班。そのまま、発車まで車内は空席が目立っていたスーパー白鳥28号。この号数は、新青森で接続する新幹線に合わせている。
もも「あ、それで96号とかあったわけね。」
札幌行きの特急が停車した五稜郭を、青森行きの特急は基本的に通過。江差線には駅番号の割り当てがなく、車内案内でも表示がなされない。今回の旅行では、これをもってJR北海道の駅番号は見納め。
別れ際、JR貨物の機関区を見る。付近にはJR北海道の車両基地もあり、789系のような電車が配置されるため函館本線も電化されている。電化区間は新幹線開業と同時に新函館北斗まで延長し、設備も完成しているという。
めぐ「この自動放送も最後になるんだよね…。」
さく「結構聞きやすくてよかったよ。」
もも「よかったはいいけど、アンタら結局何目的だったのよ?」
ここまで使ってきた『北海道全線フリーきっぷ』の"かえり券"も、あとは東京都内までの復路分として役目を果たすのみ。車内で『見えるラジオ』と称し、FM北海道(AIR-G’)の電波を受信して流れていたニュースもこれで最後…。
反対列車が待っていたため停止した、釜谷を発車するスーパー白鳥28号。最後まで座席の選択を見誤り、左側に見える海を眺められない旅行班。江差線となっていたこの区間も第3セクター『道南いさりび鉄道』となるため、旅行班がJRとして乗ることは二度とない…。
なぎ「そりゃ…、な?これだってまた何か月かかけてまとめたりとか。」
めぐ「そうなのよ、…とお金。」
さく「それ言ったらダメだよ。」
もも「ま、当分ないものはないとして。しっかり頭冷やして考えなさいよね。」
木古内に停車した789系。ここから先、北海道内に駅はない。ここまで使用した『北海道全線フリーきっぷ』の、特急自由席乗車フリーも実質ここまで。蟹田までは普通列車が運行されておらず、特急列車の自由席に乗車券や『青春18きっぷ』だけで乗車可能。この特例も、青函トンネル区間に対しては3月21日が最後となる。
(つづく)