2016年1月11日(月)午後7時頃 北海道勇払郡占冠村
36.釧路16:18発→南千歳(19:47)19:51着 特急スーパーおおぞら10号/札幌行き キハ282-3002
夏に乗った仙山線とは逆に、冬の石勝線はトンネルの中で温度が高い。さらには窓の外にポリカーボネート板が取り付けられたため、空気の層も生まれている。このため、トンネル内で窓の外が曇ったのだろう。
もも「仙山線ってもうそんな前だっけ?」
めぐ「10年…、あっという間だった。」
新夕張でまだ乗ってくるようだ。ここからは普通列車の運行があるため、乗車券だけでは特急列車に乗車できなくなる。だからと普通列車に乗り換えようとも、肝心の本数が少なければどうしようもない。
なぎ「…南千歳で降りるのか?」
もも「降りるんじゃないの?」
なぎ「私らじゃなくって、…他の人とか。」
さく「さあ?それは降りるまでわかんないよ。」
追分に停車。車内販売も終わったようで、南千歳まであと少し。
さく「…南千歳だよね?」
めぐ「ちょっとまだ見ときたいのがあってね…。」
もも「本当、大荷物だったらまたこの時間で組み立てとかだったんだし。」
デッキにはラウンジのような立席スペースと荷物置き場があり、座れなかった客はここで過ごすこととなった。振り子車両らしい低重心設計であるためか、ドア付近にステップはない。
定刻よりやや遅れ、思ったほどは降りなかった。他に降りた客も空港へは向かわず、接続を待った苫小牧行きへ。もしくは恵庭や北広島といった、特急通過駅の客だろうか?
もも「…乗ったもの。もう十分でしょ。」
めぐ「どうかな?まだもうちょっと時間あるし…。」
もも「小樽だったのよね?」
めぐ「それを10時ぐらいにしてて。」
ということで以上、旅行班がキハ283系に乗車した記録である。2022年3月に定期運用を終了し、キハ261系に置き換えられる。ステンレス車体はともかく、走行機器類は酷使がたたったのか。まあ、乗れてよかったものだ。
釧路からここまでトイレに行く余裕もなかったため、まずは用を足しておきたい。
さく「どうせすぐ乗ってもダメでしょうし。」
なぎ「荷物おいたままってわけにいかんだろ。」
朝預けたロッカーはキーレス式で、ICカードを支払いとして選んでいる。カードそのものが"カギ"となり、取り出しの際も読み取り機にタッチさせる必要がある。
もも「留守番させられてさぞお怒りで…。」
なぎ「そうとは限らんぞ?変に引きずり回されるよりは…。」
めぐ「…ごめん。」
さく「よかったと思うよ?持ってたら塘路とか回れなかったし。」
荷物出しとトイレタイムを兼ねた、休憩時間もそこそこに出発。どうやら石勝線よりも、空港へ向かう列車の遅れが目立っている様子。加えてもう1つ…?
めぐ「あ、もう携帯電池ないかも。」
もも「かも…、じゃなくって。もうダメなの?」
なぎ「写真はデジカメ使えばいいだろ。」
反対側に遅れてきた空港行き快速として、785系が入線。続いて、小樽行きの快速として721系が入ってきた。
さく「…座れないかな?」
37.南千歳20:07発→千歳20:10着 快速エアポート201号/小樽行き モハ721-3203
この車両はデッキつき。座れなかった以上は、デッキで過ごすほかはない。ところでキハ283系はドア部分に段差がなかったところ、この721系など電車の多くは段差がある。これはキハ283系が振り子式車両であるため、車高が低く段差が少なくなっているためでもあるのだろう。
めぐ「…降りようかな?」
もも「え…、また変なこと?」
38.千歳20:13発→札幌(21:04)21:09着 普通1841M/小樽行き モハ735-101
座りたいからと1駅で降り、隣に入ってきた普通に乗り換える。2本しかないアルミ試作編成であり、この2日間で2本とも乗ってしまうこととなる。始発駅などでは、ドアを乗客がボタンを押して開閉する方式。床が下げられたため、ドア部分に段差はない。それにしても、箱型の車体には銀1色だけという大胆なこと…。
もも「本当…、そういうのばっかり…。」
ほぼ誰もいないので座席も選び放題。発車したところで景色は見られず、することは何もない…。
さく「…寝れるでしょ。その壁じゃないけど、ガラスもたれかかれるし。」
もも「…あのさ?もうさっき十分バカみたいに寝させてもらったわよ。寝れなくたってさ。」
さく「ああ、そう?じゃあこのまま…。」
もも「それこそどうなるかわかんないわよ。眠くなったのに寝るなって言ったら、そっちだってどうなの?」
北広島で快速を先に通すため、少々長く停車する。入ってきたのは785系で、おそらくは先ほどの折り返し。札幌からは特急となる旭川行きである。遅れており、座席も空いていないようだ。
めぐ「…パスで。」
なぎ「パスだな?」
発車が遅れつつ、そのまま普通で乗り続けようとした旅行班。ところが時刻表を見ると…?
めぐ「…ちょっと失敗っぽい。」
もも「何がよ?今更何か変なことやらかしたとかないわよね?」
この普通、実は札幌で21分停車する。その後も乗り続けようとなれば、小樽22:11着となってしまう。仮に千歳で我慢して降りなかった場合は、小樽21:17着となる。少々到着は早まったところで、小樽運河の夜景か夕食のどちらかは選べたのだ。
めぐ「それでだけど、札幌でも1本先に出るのあるのよ。」
もも「わかったわかった。だったら最初から時刻表見なさいっての。」
同じ普通同志ながら、札幌始発の小樽行きが先に発車するというのだ。これならば小樽22:05着となるため、わずかながらチェックインの遅れ幅を小さくできるという。
もも「これなら…、まあアンタに任せるわよ。」
(つづく)