2016年1月11日(月)午後3時22分 北海道釧路市・釧路駅前
ひとまず外に出よう。あったのが『風雪の樹』なる1本の木で、常緑針葉樹であるイチイ…。
めぐ「…何?」
もも「いつものアレ入れとけばいいじゃないのよ。」
改めて、釧路の"民衆駅"を大型サイズで1枚。さあ、帰りの特急までの56分をどうするか。
めぐ「ごめん、トイレ!」
なぎ「…行けよ。」
用を足してから、帰りの特急『スーパーおおぞら』10号まではそれほど時間があるわけでもない。駅の中で何か釧路らしい食べ物を探すも、思い当たるものがない。
さく「長期戦になるんだよね…?」
もも「ま、調べてないほうが悪いってことよ。」
(現)雪だるまくんチョコレート・ミルク(石屋製菓) 18枚入り648円
思い当たるものがない中、お土産品をまたも購入。これで結構リュックの中は圧迫してきている。
もも「まあアンタが珍しく買いまくったんだし、いいけどさ…。」
なぎ「…南千歳に余裕な。」
そんな釧路駅もホームにエスカレーターが設けられており、寒さ除けとして釧網本線で乗り降りしたホームには仕切りドアが設けられていた。特急は往路と同じく7両編成で、自由席は6号車と7号車の2両。おまけに、指定席やグリーン車は満席だという。
さく「いいでしょ、別に自由席なんだし。」
改札が始まったならば、早めに自由席の列に並んで待つほかはない。これが結構体力的、精神的な負担になる。キハ283系は7号車がグレードアップ座席らしくすでに2度座っていること、ドアが前後2か所にあり運転台もあるため座席数が少なくなること。そのため、往路と同じ6号車を狙う。
もも「こんなこともあろうかと…。」
なぎ「…ここで?」
さく「いいじゃん、どうせすることなくなっちゃったし。」
(現)ゆうひ(菓子処 松屋) 108円
食べた感じでは、白あんにラズベリージャムが入った饅頭。調べたところでは、ミルクあんにフランボワーズジャムが入っていたとか。名前の由来となった釧路の夕日を連想させるため、唐辛子のような成分で"皮"が着色されているらしい。
なぎ「…さっきのとこだな?」
めぐ「これね、箱買うより単品買ったほうが安いのよ。」
食べて感想を述べる間に、これから乗り込む車両が入ってきた。スーパーおおぞら5号として到着後、車内清掃を経て乗車可能になる。乗り込む客は揃って荷物が大きい。
さく「ギラついてるよね…、窓。」
36.釧路16:18発→南千歳(19:47)19:51着 特急スーパーおおぞら10号/札幌行き キハ282-3002
6号車は前中期型で、座席は交換前のもので背面テーブルが小さくフットレストがある。中間車両はドアが1か所ある程度なので座席数が多く、始発駅ならば余裕で座れる。それでも棚などは着実に埋まってくる。
もも「本当、荷物置いといてよかったこと。」
さく「置いてなかったらまた荷物の組立とか…?」
めぐ「それがちょっと嫌っていうか…。」
自由席がそれなりに埋まったところで発車。釧路は工業で盛んな街であり、車窓も工業地帯のそれ。そういえば昔に某ゲームで『パルプ工場』なるものがあったような…?
もも「パルプは紙のあれよね?」
なぎ「その紙で…、紙だけど。今日のコレってどこの紙かわかるか?」
めぐ「これ持ち帰り自由とかのとこから持ってるから、どこの紙かわかんないよ?」
さく「そうだよね?よく見たら何か売約済とかなんかあるし。」
今回もそうだが、基本的に"例のアレ"は裏紙を再利用している。そんなことを考えるうちに午後4時過ぎ、道東地方は日没も早いために暗くなってきた。往路で見なかった景色を見ようと、右側を選んだものの見られなくては致し方ない。
さく「じゃあ寝るしかないね、今日も…。」
めぐ「ちょうど寝てないし。」
帯広までの停車駅は往路と同じく、白糠と池田である。ではひとまず寝るとしよう。
もも「おやすみ…。」
釧路から91分、復路で降りる計画を組んでいた帯広に着く。ここでいよいよ自由席も埋まってきた。往路で停車した芽室,十勝清水,占冠の3駅を、スーパーおおぞら10号は通過する。なお当初計画に当てはめると、往路では多少無理が生じるとはいえ新得蕎麦。復路を帯広の豚丼とすることができた。
さく「…寝れてる?」
めぐ「…いいぐらいかも。」
新得から新夕張の間は特急列車のみの運行となるため、乗車券だけで特急の自由席に乗車できる。立ち客もいるようで、アテンダントが空席へ誘導することも。そうなってくると、車内販売のワゴンにも支障が出てくるもの。
さく「…これトイレも行けないんじゃない?」
めぐ「…とりあえず乗る前入ってよかったかも。」
午後6時38分、トンネル内で根室本線と分かれて石勝線に入る。これでは、往路で合流に気づかなかったのも納得だろう。
めぐ「…そういえばそうだった。」
なぎ「忘れてたのか…。」
さく「…ってか、いつ起きた?」
往路で多くの乗降客のあったトマムではあまり乗ってこなかった。リゾートホテルでは夕食時間となり、この時間からチェックインする人はいないのだろう。
さく「そういえばアイスとか、まだ何も手付けてないじゃん。」
めぐ「ソフトクリームとか売ってるとこないんだもん。」
もも「いい加減、買ったっていいのよ?」
さく「あ、おはよう。」
窓を見ると、外側が曇っているようだ。これは2006年に仙山線で見たような現象と似ており、トンネルの外と中で温度差が大きいために起こるものと考えられる。誰が名づけたか『冷蔵庫現象』…。
もも「…ちょっと何言ってんのかわかんない。」
(つづく)