2016年1月11日(月)午後2時12分 北海道川上郡標茶町・塘路駅周辺

 それと『アンデレス学校之跡』なる碑がある。帰ってから調べたところ、明治28年にアイヌの子供たちのため開設された私立学校だとか。アンデレスは学校を開設したイギリス人宣教師の名前であり、アンデレス本人は塘路に来ていないそうな。(出典:標茶町)


 郵便局と駐在所が道路を挟んで向かい合う。休日なので、この時間は郵便局が開いていない。駐在所は交番とやや異なる。
めぐ「違いわかるかな?」
もも「…同じでいいんじゃなくって?」
めぐ「なんか交代の…、なんだっけ?」
もも「…わかってないじゃないの。」


 現在の塘路小中学校は『アンデレス学校』に由来するものと言えようか…?
さく「入るわけにはいかないでしょうに。」
なぎ「…ってか、今日なんか誰もいないだろ。」


 ふと、遠くの山が気になった。デジカメのカメラを可能な限りズームアップして、山を捉えてみるもよくわからない。これは何だろうか?
もも「…今回はパスさせていただきます。」

 ではもう少し歩き回ろうか。保育園の横に宿への入口があるようで、小さな看板がある。
めぐ「どういうとこだろうね?」
もも「どういうって…、さっきみたいに後で調べたって入れときゃいいんじゃない?」


 そのまま進んだところ、学校の体育館に出てきてしまった。
なぎ「…まあここまでだな。」
さく「時間も…、そうだし。帰り乗れないよりいいよ。」


 隣接する形で、住民センターや消防団施設がある。祝日となるこの日、誰かいるという気配はない。特に目的もなく、入れそうにもないので写真だけ。
もも「最初から見ようってならさ…。」
なぎ「もういいだろ、ある程度なくたって見れたんだし。」


 さて、塘路の"メインストリート"はどこだろうか?線路に沿うか沿わないか、下るようにもう少し道は続いているようだ。
さく「…滑って転ぶの嫌じゃない?」
めぐ「…まあね。」
もも「わかってるくせに、一応あの接着剤で何とかなったっぽいけど。」


 駅の近くで穏やかにたたずむユースホステル。仕組みやルールなどがややこしいようなので、旅行班が利用することはないのかもしれない。隣には、あの三角屋根の家らしき建物。
さく「ユースホテル?それか、普通に人ん家とか。」
なぎ「ホステル…、な。」


 駅の前まで戻ってきた。やはり案内所は閉まっており、誰もいないようで…。
もも「今回も中途半端に時間余らせて終わる、いつものパターンでしたと。」


 正面から駅舎を収めてからは、ストーブのある室内で暖を取って休む。他に客としていたのは、海外からの方が1人だけ。
さく「…でも、今回結構いるよ。」
めぐ「最初の北斗からもういたし…、とりあえず欧米とかだと?」
なぎ「中国とかだとあんまり違いとかわからんのだよな。」
もも「それって、雰囲気とかなんか覗き見して意味わかんなかったとかじゃなくって?」


 そろそろ帰りの時間。歓迎される看板を見つつも、そろそろ塘路。そして釧路湿原ともお別れ…。


 最後に、もう一度線路越しに湿原のほうを見ようか。実際にはもう1駅先、茅沼がタンチョウの訪れるという駅だそうで…。
もも「下調べとかなかったから中途半端に終わった。今度来るときはしっかり調べてじっくり見て回ってやる、…って?」
さく「あるなら次は夏でしょ。」



35.塘路14:47発→釧路15:17着 普通4733D/釧路行き キハ54 517
 帰りもキハ54ながら、座席はリクライニングシートとなっていた。こちらも窓割りは合っていない。そこそこ乗っており、リクライニングシートはあまり空いていない。
さく「…適当でいいかもよ?」

 帰りは"この目で見ること"を重視し、景色も同じなことからあえて写真は撮らないでおく。あるとすれば行きに逃した写真か…?


 往路で逃していた釧路湿原の駅。観光目的の駅であり、生活利用は最初から考えられていないのだろう。乗ってきた客もおそらく観光客。
さく「…ここ回れたかもね。」
もも「本当、最初荷物持って回るつもりだったこと考えるとバカみたいで…。」
さく「荷物持ってたら、塘路歩いて回れなかったよ。」


 東釧路で根室本線と合流する。釧網本線の駅番号は札幌から石勝線や帯広を経て、釧路から網走の1駅前まで続いている。数字は(B)79にもなり、宗谷本線の稚内(W80)に次ぐ大きな数字だ。


 塘路から30分で釧路に戻ってきた。元々は根室本線の根室方向(花咲線)には専用の車両が用いられていたようで、帯の色もやや異なりピンクじみたものだった。現在は車両が共通化されているようで、往路に乗った車両がおそらく根室方向向けだったと思われる。正面の囲いは、快速『しれとこ』で用いる際に使うヘッドマーク入れ。


 駅名標は近年増えつつある、LED照明を内蔵した薄型タイプ。駅番号(K53)も最初から入っている。
なぎ「札幌から遠いよな…。」
さく「でも次乗ったら1本だよ。」


 ホームには太平洋炭礦の海底炭なるものも。採掘箇所は釧路沖約6km、海面下マイナス600mとある。釧路市は日本国内で唯一残る、海底炭鉱でも有名だったりするのだ。


 さらに『湿原の鐘』もある。せっかくなので、鳴らしておこうか。
さく「…結構うるさいね。」
めぐ「こんなに音出るなんて思ってないよ。」

(つづく)