2016年1月11日(月)午前10時51分 北海道帯広市・帯広駅

 外に出て、帯広の駅前を見るとホテルが多い。どこに飲食店があるのかというのはわからず、駅で豚丼は食べられそうなので最初から調べていなかった。
もも「…アンタらのそういう、いい加減なとこ嫌い。」


 そして帯広の高架駅も忘れない旅行班。完成は1996年らしく、中途半端に古めかしい。
さく「そろそろ豚丼いい?」
もも「いいけど…、朝結構食べたの忘れてない?」



(現)帯広名物豚丼(豚丼のぶたはげ) 920円
 昼食として選んだのは、専門店『豚丼のぶたはげ』。大きめの豚肉が4枚のっており、厚すぎず薄すぎずちょうどいい具合。昭和9年の創業から引き継がれたであろうタレと共に、香ばしく焼かれた上に胡椒がかかっている。程よくボリュームがあり、量も味も大満足の丼飯であった。味噌汁とお新香が付く。
めぐ「…もう1回あるかな?」
さく「もう1回ダメでしょう?小樽で予約あるんならさ。」
もも「10時じゃなかったっけ?」


 食べ比べも楽しみの1つとは言えるだろう。ただやはり"食の多様性"を優先したのと、そしてホテルの予約時間を理由にパスすることとなった。おいしかったので、この店と共にまた食べに訪れたいもの…。
めぐ「ごちそうさまでした。」
さく「案外入っちゃうもんだよね?」
なぎ「…甘系入れるってか?」
もも「いや?今何も言ってないわよ?」

 さて、ホームごとに分かれた改札は宮崎にもあったもの。
もも「それより、その財布も怪しいんじゃない?」
めぐ「…コレ?」
さく「すっかり緩んでるじゃん。いつから使ってた?」
めぐ「…いつだったっけ?」


 ということで、釧路側にある商業施設へ。下階には100円ショップなどが入り、上階は観光案内所や公共施設がある。結局は再び外に出ただけで、見るだけに終わった。小銭入れ程度の財布はベルトポーチとの連結を工夫させ、もう少し持たせよう。
さく「いいの?」
めぐ「…今回の趣旨?じゃないのよね。」

 とりあえず、これから乗るスーパーおおぞら3号を待つしかない。
さく「釧路ってなにか食べたいものとかってあった?」
めぐ「…一応、ザンギは目を付けてる。」
もも「ザンギね…、もうちょっとアンタが魚とか食べるならもっとあるのに。」
なぎ「…前フリじゃないよな?」


 まずは帯広に着く快速『狩勝』から。旭川から富良野を経て、新得までは当初乗る予定として組まれていた。快速として扱われるのは富良野からだが、実質的に美瑛から通過駅があるなど快速らしくなっている。停車駅がやや多いながらも、富良野線のキハ150がここまで走破してきた。
もも「…これやっぱりアンタ計画甘い。」
なぎ「いいんじゃないか?何もなしではつまらないとかあるし。」
めぐ「今後の…。」
さく「夢と妄想。」
なぎ「違う。」


 そしてこの日2本目の特急となる、キハ283系スーパーおおぞら3号が入ってくる。先に登場したキハ281系と異なり、連続窓となっていない。加えて窓の外へ付け加えるようにポリカーボネート板を取り付けたことから、ギラギラした外観となっている。


33.帯広11:39発→釧路13:14着 特急スーパーおおぞら3号/釧路行き キハ282-104
 7両編成で、自由席は6号車と7号車の2両。現在は『スーパーとかち』に専用となるキハ261系が入り、車両が異なることで"列車としての個性"を見出している。
なぎ「…空きまくりってぐらいでもないし。」
さく「ま、4人まとめて座れるんならそれがいいよ。」


 6号車は後期型らしく、特有の"タンチョウ柄"モケットながら座席形状は789系などと同じ。車内のLED表示はJR東海で見かけるようなもので、明確な違いとしては"自由"の2文字が赤くなっていること。
めぐ「…これに英語の大文字だけってのはちょっと合わないよ。」
さく「やっぱりこういうのって、大文字と小文字が混じってるからバランスよくってさ。」
もも「いいから景色見なさいっての。」


 引き続き右側の景色を見ることとしよう。やはり日差しが当たるので、まぶしいならともかく暑い。
もも「だったら左でもよかったじゃないのよ。」
さく「景色とかは?」


 十勝川を渡るスーパーおおぞら3号。
めぐ「…これうまく入ってる?」
なぎ「どうだかわからんから、帰ってから見直せばいいだろ。」


 続いて利別川。キハ283系は次の停車駅までの距離が、数字(残りkm表記)ではなく絵柄で表記される。表示されるタイミングは発車後、おおよその中間地点と到着前の3回ある。そしてやはり『見えるラジオ』を用いたニュースが流れる。


 池田を出ると、車内販売の案内がある。池田名物のバナナ饅頭が積み込まれ…。
なぎ「…前フリじゃないよな?」
もも「…別にまだ、欲しいとか言ってないけど?」
さく「あんまり無理に変な画とか…。」


 雪の面に表れた光沢。冬の時期は最低気温がかなり低いことから、日中に表面が少し溶けたまま夜のうちに凍ったのだろう。そして日が昇って表面が溶けかかり、夜に凍っての繰り返し。
さく「そろそろ電池とかどう?」
めぐ「…どうかな?この前ってか、北陸とかだとここから3日持ったし。」

(つづく)