2022年2月10日(木)午後3時32分 愛知県弥富市・五ノ三駅

1.甚目寺(15:08)発→五ノ三(15:29)着 普通/弥富行き 6472
 前面に大型ガラスが採用された6500系後期型のうち、平成初期に投入された5本。クロスシートは国鉄特急車両に通じる形状であったものの、この度のリニューアルでオールロングシート化されている。ということで、ようやくの実調査だ。


 かつてのクロスシート部分は新規で製造された座席なようで、形状は3100系と同等なものだろう。8人掛けとなっており、3人,2人,3人で仕切るようポールが設けられた。ドアも6000系中期型のリニューアルと同様、化粧板が模様入りのモノへ交換されたらしい。


 先にリニューアルされた3500系と同様、ドア上にはドアチャイムと開閉ランプが設けられる。前年に遭遇した6421編成は稼働していたものの、今回の6422編成は準備工事にとどまっていた。この差はどうして生まれたのだろう?


 以前からロングシートだった部分は元の座席そのまま、モケットと袖仕切りを3300系と同等なモノへ交換している。元々ロングシートの座席形状もよかっただけに、少なくとも維持してくれたのはありがたい。


 壁面も以前は木目模様だったところ、今回のリニューアルであえなく消失。車内案内装置が設けられない中、なぜか禁煙マークと車両番号プレートが移動していた。防犯カメラでも設けるのだろうか?


 車内全景を見よう。ここまで既述したように、以前は木目模様の壁面と国鉄特急らしい形状のクロスシートを装備。座席色は赤茶系で、優先席は青紫系。床面こそグレー系だったものの、全体的に温かみを感じさせる色遣いをしていた。


 それが一転し、壁面は3300系と同等のグレー系模様。オールロングシート化された座席色は紫系で、優先席はピンク系。天井周りもLED照明に交換されており、空調カバーも難燃性に優れた金属素材となっている。車椅子等スペースも3500系と同様、9500系に準じて各車両ごとに設置。


 ということで、今日は五ノ三の駅を見ていこうとも思う。


 尾西線とはなっていつつ、実態としては津島線の"末端区間"であり。単線にホーム1面だけという単純な無人駅となっている。


 名鉄では事実上全駅に自動改札を設けていることから、無人駅には遠隔操作で管理するシステムを導入。この五ノ三も例外でなく、無人駅システムを備えている。直方体をした駅舎の形状は、後期になって導入されたタイプだ。


 以前より無人駅だったことから窓口はなく、自動改札も幅広な1通路しか設けられていない。券売機はタッチパネル式が1つあり、面するようにベンチが置かれていた。改札内部はIC入金機と、券売機と背を向く形で自動精算機が設置。


 駅の周囲は家が点在する農地で、店という店は全く見られない。駅そのものは弥富市に位置しつつ、愛西市との市境が入り組んでいるところだ。


 弥富から佐屋にかけては単線となっており、弥富も名鉄は単線なことから1列車のみが入線可能。ここから佐屋に向けて、国道155号を立体交差する。


 そして平日と休日で2021年5月以降、ダイヤが異なっているとも判明。平日日中は吉良吉田行きが占めるところ、同等のダイヤとなった休日は須ヶ口行きとなるほか時刻も異なっていた。ある種のワナではないだろうが、実のところはいかに?


 なんでもこの五ノ三は、愛知県最西端の駅らしい。それを示すものは現地に一切ないことから、何もない周囲共々あまり目立たない。この駅は…、これでいいのだろう。


2.五ノ三15:46発→木田16:03着 準急/吉良吉田行き 6572
 折り返しは乗車したリニューアル車両となる。加えて佐屋から準急になる普通で、なかなかレアな存在だったり。津島線は待避線がないことから通過運転にあまり向いていない。それでも高架化された藤浪は通過する際、線形が比較的良好なことからなかなか速かった。
(おわり)