2016年1月10日(日)午後4時38分 札幌市中央区・大通駅に到着
 福住から大通まで11分。地下鉄としてはやや長い乗車時間となるのだろうか?
めぐ「…今考えたんだけど、最後栄で終わるなんてどうかなって。」
さく「…名古屋の?」
めぐ「さっきの行き先が栄町だったのよ。」
もも「いいけど、今から時計台?」
さく「時計台を、…外からだけど。」


 地上へ出るため、ここでもエスカレーターを乗り継いでいく。そういえば旭川での朝食バイキング以降、何も食べることなくここまで来てしまった。
さく「…本当、ここまで持つなんてすごいね?」
もも「誰が朝食バイキングで腹満たそうって、それで食事代ケチって…。」
なぎ「お前もじゃないのか?」
もも「ああ、覚えてるわ。この借りはたっぷり返さなきゃね…。」


 テレビ塔の前に出てきた旅行班。すでに日は落ちており、電飾がきらめいている。
めぐ「…こっちでよかったっけ?」
さく「使えばいいじゃん、その…。」
もも「地図よね?私だって入ってるし…。」


 携帯内蔵の地図で調べたところ、危うく逆方向に進みつつあったことが判明。すぐさま引き返し、大通に沿って右側を歩く。団体用バスが多く停まっており、団体名にアルファベットや"富裕"とかあることから中国人のツアーだろう。
なぎ「落ち着きゃよかったものを…。」


 そびえる建物は札幌市役所。立派な高層ビルであり、後に調べたところ完成当時は札幌市で最も高いビルだったらしい。
めぐ「…だったかと。」
もも「わかんないならスルーしていいっての。」


(現)い・ろ・は・す(コカ・コーラ) 108円
 水分が尽きていたので、付近のローソンで水を購入。ここから進路を北向きに変えることとなる。


 駅から大まかに徒歩10分、札幌の時計台へとたどり着いた旅行班。周囲には中国人観光客が多く、どうも落ち着かない。
さく「…ま、こっちでなんとかするよ。」
もも「それでならなかったらどうするってのよ?」


 国の重要文化財となっている時計台。1878年に建設され、正式名称を『旧札幌農学校演武場』と称する。現在は1階が展示室、2階が貸ホールとなっているとのこと。ビルに囲まれた中で異彩を放ち、すっかり溶け込んでしまった。(Wikipediaより引用)
もも「…ってか、アンタは何してんのよ?」
めぐ「ちょっと…、セイコーマートどこだったかなって。」
もも「こんなとこでそんなの調べてないでさ、もっとしっかり…。」
なぎ「見てるだろ。」
めぐ「見てるし、写真も大きいのにして。」



 午後5時、旅行班が離れようとするタイミングで鐘の音が鳴り響く。長年の重みが、音からも伝わってくる。
さく「いや…、いいタイミングだった。」
なぎ「…それで次はどこなんだ?」
めぐ「…どうしようね?」

 今回は1日乗車フリーとなる『ドニチカキップ』を持っており、大通から札幌ドームを往復するために使った程度。函館で1日乗車券を使いこなさずして終わったため、札幌ではもう少し乗っておきたい…。
もも「…あれ、南北線?」
めぐ「せっかくだし、3本全部乗っておきたくって。」

 ということで地下鉄の南北線に決定。地下で迷いつつも、なんとか南北線のホームへたどり着く。東豊線と同じく、概ね7分間隔での運転。こちらは東豊線(架空線方式)と異なり、第三軌条方式で電化されている。


25.大通17:12発→麻生17:23着 麻生行き 5504
 これまた新らしめな車両ではあるものの、1997年の登場。夕方の混雑する時間とあって立ち席になるも、さっぽろ駅で乗客が入れ替わる形となり座席を確保。硬めな座席の上を見ると、同じく荷棚がないことがわかる。
もも「…いいけど、その労力は他のとこに使えないわけ?」
なぎ「だから、ルート計画とかに力注いでんだろ。」

 あとは降りる一方。11分の乗車で到着したのが、終点の麻生。
もも「特に用があるってわけでもないでしょうに。」
めぐ「ないけど。」


 エレベーターやエスカレーターがないため、階段で地上へ出る。周辺は、なんとなく焼肉のにおいがする程度…。
めぐ「…終わり。」
もも「…いや、ちょっと待ちなさいって。」
めぐ「次、すすきの出て路面電車だけど。」
もも「それはいいから、…何かあるわけ?」
めぐ「乗って降りて、外出て終わり。」


 麻生はこれで終了。再度階段を下りて、ホームへ向かう。駅売店はJRと同様な『セブン-イレブン』になっていたのだが、調べたところこれは北海道キヨスクが地下鉄の駅売店事業も担っていたためであった。



26.麻生17:31発→すすきの17:44着 真駒内行き 5504
 乗るのは先ほどまで乗っていた車両。南北線は東豊線より長い6両で、ドアも片側4か所と多い。自動放送の声も、東豊線とは異なっている。
もも「本当ウチのチーム?…ったら、どこへ行ってもやること変わんない。」

 こちらはさっぽろまで乗る一方。さっぽろ、大通と乗客が入れ替わる形。13分乗車してすすきので降りよう。


 緑色の美しい電車が発車。南北線ではホームドアが採用され、乗客の転落事故を防いでいる。次は路面電車に乗るため、案内表示に従って地上へ出よう。
さく「…やっぱり外寒いよ。」


 御存知、すすきのは日本でも有数のネオン街。日も完全に暮れて、まばゆく輝いている。
なぎ「まずは来たという記念な。」
さく「そこから…。」
もも「路面電車じゃないの?」

(つづく)